i-Dhttps://i-d.vice.com/jpRSS feed for https://i-d.vice.comjaThu, 13 Dec 2018 09:04:41 +0000<![CDATA[映画の平行線 第10回:アラン・ロブ=グリエ監督作一群]]>https://i-d.vice.com/jp/article/zmd835/cinematic-pallarels-alain-robbe-grillet-retrospectiveThu, 13 Dec 2018 09:04:41 +0000 女の出てこない映画はない。けれど女はまだ語り尽くしていない。 “映画の女” を見ながら感じたアレコレを、お喋りのように、戯れ言のように、手紙のように、交わしてみたい。「映画の平行線」は最新映画とともに、映画ライター・月永理絵と文筆家・五所純子が意見交換していく往復コラムです。


わたしが持っているSuicide「Frankie Teardrop」はアラン・ベガでなくリディア・ランチがボーカルをつとめている12インチ盤で少しピッチを上げて聴くのがちょうどいい。頭蓋骨に刃物が刺さっているレントゲン写真のジャケットを触るたびにこういう遺影がいいといつも思う。墓石はいらない。リディア・ランチの声はもちろんアラン・ベガほど涼しくなく厚かましいほど肉感的で、喘ぎ声に似た叫びはわざとらしく演技がかり、重たく気だるく伸ばされる声は痺れよりも疲れをもよおさせる。もともと単調なリズムが10分以上続く曲だが、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー『13回の新月のある年に』(1978)のある場面で「Frankie Teardrop」が唐突に始まり延々と続くのを見ていると、リディア・ランチのかわりに登場人物たちがかわるがわる喋ってるみたいだった。

ファスビンダーの映画は唐突と延々ばかりともいえて、なんでまたこんなところでと疑問に思わずにいられないタイミングで楽曲や写真や絵画やテレビ映像が差し挟まれては断ち切れる。含羞の強い人だ、というとかっこよすぎるかもしれないが、自分がなにかを語りそうになると止めたり伸ばしたりしないと気が済まない性分というのがあって、なぜなら語るというのはとてもかっこわるい行為で、なにがかっこわるいといえば語りは真実らしい顔をするということだ。自分が真実らしい顔をしてるなんて、照れくさい、恥ずかしすぎる、耐えられない。だいたい人類史上……なんて大袈裟なことは言わずとも、生まれてこの方、偉そうに真実らしさをぶっこく奴に騙されてばかりだろ。わたしはあのクソみたいな連中の尻に並ぶのか。絶対にイヤだ。だったら「あいつは嘘つき」って思われたほうが百万倍マシだ。同じ面の皮が厚いなら、厚顔無恥より馬鹿のほうが百億光年倍マシ。映画なんて嘘八百の芸術だ。だからいいのだ。わたしがやりたいのは人を煽動することじゃない、頭脳にナイフを刺すことだ。それを芸術の謙虚さと呼ぶか尊大さと呼ぶかは勝手にすればいいが、そんな自問自答をしてばかりいる種族がいて、ファスビンダーはその筆頭である。たぶん。

1544685700467-main-c1983-ARGOS-FILMS
『囚われの美女』LA BELLE CAPTIVE ©1983 ARGOS FILMS

アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティブ
シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開中
配給:ザジフィルムズ

]]>
zmd835Junko Goshoi-D JapanFilmRIE TSUKINAGAAlain Robbe-GrilletL’IMMORTELLETRANS-EUROP-EXPRESSL’HOMME QUI MENTL'EDEN ET APRESGLISSEMENTS PROGRESSIFS DU PLAISIRLA BELLE CAPTIVE (function (i, s, o, g, r, a, m) { i['GoogleAnalyticsObject'] = r; i[r] = i[r] || function () { (i[r].q = i[r].q || []).push(arguments) }, i[r].l = 1 * new Date(); a = s.createElement(o), m = s.getElementsByTagName(o)[0]; a.async = 1; a.src = g; m.parentNode.insertBefore(a, m) } ) (window, document, 'script', '//www.google-analytics.com/analytics.js', 'ga'); ga('create', 'UA-599058-102', 'i-d.vice.com'); ga('require', 'displayfeatures'); ga('set', 'referrer', 'http://www.smartnews.com/'); ga('send', 'pageview', 'jp/article/zmd835/cinematic-pallarels-alain-robbe-grillet-retrospective'); ]]>
<![CDATA[Supremeがサムスン社とコラボ、しない]]>https://i-d.vice.com/jp/article/kzvx3a/supreme-samsung-fake-collaboration-chinaWed, 12 Dec 2018 12:29:35 +0000今週サムスン社 中国支部デジタル・マーケティング・マネージャーが、Supremeとの共同プロジェクトを突如発表。2019年に北京に7階建てのフラッグシップストアをオープンし、上海で初のランウェイショーを行なうとのアナウンスを行い、物議を醸している。

発表は巧妙で、SupremeのCEOと称した2人のアジア系の人物までステージに登場した。しかし、彼らは私たちがよく知る本家のSupremeとはまったく関係のない〈偽Supreme〉だったのだ。今回サムスンが協業するのは、International Brand Firm社が展開するブランドのSupreme Italia(シュプリーム イタリア)。イタリアに拠点を置くこの〈偽Supreme〉は、Supremeの模造品を販売している、いわば偽ブランドだ。

ファンからの非難をうけたサムスン中国支部は、「我々はSupreme NYCではなく、Supreme Italiaとコラボレーションするのです」とコメントを発表。加えて「Supreme NYCは中国において販売や製造の承認を受けていませんが、Supreme Italia は日本を除いたアジア太平洋地域において販売や製造承認を得ています」と語った。

本家Supreme はインスタグラム・ストーリーで「Supreme はサムスンとコラボレーションすることも、北京にラッグシップストアを持つことも、上海のメルセデス・ベンツ・カルチャーセンターでランウェイショーを行なうこともありません。これらの主張はすべて虚偽であり、偽造組織によって広められているのです」との声明を発表した。

中国の偽Supremeがニュースを巻き起こしたのは今回が初めてではないし、たぶん最後というわけにもいかないだろう。サムスン社はこのまま偽Supremeと仕事を続けていくのだろうか。

そして本物のSupremeとサムスン社の関係はどうなるのだろう? まあ、そもそも彼らはアップル製品好きに見えるけれど。

Supreme_Samsung_statement
via Instagram

This article originally appeared on i-D AU.

]]>
kzvx3aMitch ParkerBriony WrightNewschinaCollaborationStreetwearsupreme (function (i, s, o, g, r, a, m) { i['GoogleAnalyticsObject'] = r; i[r] = i[r] || function () { (i[r].q = i[r].q || []).push(arguments) }, i[r].l = 1 * new Date(); a = s.createElement(o), m = s.getElementsByTagName(o)[0]; a.async = 1; a.src = g; m.parentNode.insertBefore(a, m) } ) (window, document, 'script', '//www.google-analytics.com/analytics.js', 'ga'); ga('create', 'UA-599058-102', 'i-d.vice.com'); ga('require', 'displayfeatures'); ga('set', 'referrer', 'http://www.smartnews.com/'); ga('send', 'pageview', 'en_au/article/kzvx3a/supreme-samsung-fake-collaboration-china'); ]]>
<![CDATA[Gang Gang Dance ブライアン・デグロウの個展『ソラリウム・デモ』]]>https://i-d.vice.com/jp/article/bjepe4/gang-gang-dances-brian-degraw-solo-show-in-tokyoWed, 12 Dec 2018 12:06:56 +000000年代初頭にNYでひときわ存在感を放っていた尖鋭音楽集団ギャング・ギャング・ダンス。2018年は7年間の沈黙を破り、最新アルバム『Kazuashita』を発表、2019年1月の来日も待ち遠しい。その中心メンバーであるブライアン・デグロウが、1月26日から東京・北区の WISH LESS gallery にて個展『ソラリウム・デモ』を行う。

英老舗レーベル〈4AD〉を代表するミュージシャンでもあり、卓越した写実力が高い評価を受けるヴィジュアルアーティストでもあるブライアン。今回の個展では、 WISH LESS gallery の共同制作による限定7インチレコード・シリーズも発売される。本展のためだけにブライアンが書き下ろした音楽を7インチレコードにダイレクトカッティング。それぞれのカバーに本人がペイントを施した、他では手に入らない1点もの。要チェックだ。

1544597988724-Brian_main

ブライアン・デグロウ 個展「ソラリウム・デモ」
会場:WISH LESS gallery
会期:2019年1月26日(土)~ 2月17日(日)
開廊時間:木・金 16:00~21:00、土・日 12:00~19:00 ※最終日は18:00終了
休廊日:月~水曜日

オープニングレセプション:1月26日(土)18:00~20:00

]]>
bjepe4i-D Japani-D JapanNewsArtBrian DeGrawGang Gang DanceWISH LESS gallery (function (i, s, o, g, r, a, m) { i['GoogleAnalyticsObject'] = r; i[r] = i[r] || function () { (i[r].q = i[r].q || []).push(arguments) }, i[r].l = 1 * new Date(); a = s.createElement(o), m = s.getElementsByTagName(o)[0]; a.async = 1; a.src = g; m.parentNode.insertBefore(a, m) } ) (window, document, 'script', '//www.google-analytics.com/analytics.js', 'ga'); ga('create', 'UA-599058-102', 'i-d.vice.com'); ga('require', 'displayfeatures'); ga('set', 'referrer', 'http://www.smartnews.com/'); ga('send', 'pageview', 'jp/article/bjepe4/gang-gang-dances-brian-degraw-solo-show-in-tokyo'); ]]>
<![CDATA[「セックスは私のブランド」:性を高らかに歌うラッパー CupcakKe]]>https://i-d.vice.com/jp/article/595ywk/cupcakke-is-the-sex-positive-feminist-rap-needsWed, 12 Dec 2018 08:08:40 +0000CupcakKeの「Vagina」のMVを観たら、誰も彼女がシャイだとは思わないだろう。このトラックのYouTubeでの再生回数は約300万回に迫り、シカゴ出身の彼女は新生フィメールラッパーとしての地位を固めている。しかし大胆なパフォーマンスと裏腹に(ネット上ではさらに過激)、素顔の彼女はただのエリザベス・ハリス。鬱と闘い、口数の少ない21歳だ。「家ではひとこともしゃべらない」と彼女は認める。「いろんな意味で、CupcakKeは私の盾」

シカゴで生まれ育った彼女は幼い頃、ホームレス向けのシェルターで数年を過ごした。13歳のとき、通っていた教会で知り合いの言葉をきっかけにラップにのめりこむ。「当時、私は神について詩を書いてた。でもある日、ひとりの男性にいわれた。『おい、その詩をラップにしたらどうだ? カネも稼げるし、有名になれるぞ』って。それがきっかけ」

彼女はこれまでに、2作のミックステープ、4枚のアルバムを自主制作。4枚目のアルバム『Eden』は今年11月にリリースされたばかりだ。以前よりも政治的なアプローチをとる曲が増えたが、それでも彼女の代名詞であるセックスと皮肉を融合させたスタイルは健在だ。本名のエリザベスとしてはまだ心の揺らぎがあるかもしれないが、ラッパーCupcakKeとしては完全に自信をつけている。「Cartoons」でもこう宣言していた。「ビッチ、私はジョニー・ブラボー並みに自信満々だよ」

CupcakKeがいかに彼女のメンタルヘルスを変えたのか。今から1年前のエリザベス・ハリス a.k.a. CupcakKeのインタビュー。

1513285852793-cupcakkeBW2
Photography Jingyu Lin

──3枚目のアルバムがリリースされますが、アーティストとしてのあなたの進化はどのあたりに反映されていますか?

「Cartoons」という曲は、今の私がいる場所、これからの私が向かう場所について多くを語ってる。これまでも自分の歌詞には誇りをもってきたし、自分は言葉遊びにかけては優れていると思ってた。でも「自分のフロウをもっとちゃんと管理したい」と感じることもあった。その点、今作は完璧。私自身が100%しっかり完成させた作品だから。うぬぼれてるわけじゃないけど、今回のアルバムは誰も文句をいえないくらい完成度が高いと思う。

──あなたのヒットソングといえば、セックスがテーマのものが多かった。でも今作、特に「Exit」や「Cartoons」などでは、また違った方向へ進んでいるという印象を受けました。それは意識的に決めたことだったのでしょうか。

今作では、今までと違うことをしたかった。みんなの意識を揺さぶりたくて。私が新シングルの告知をすると、コメント欄には「セックスとかフェラの歌?」みたいな反応ばかりが並ぶ。だから「Exit」や「Cartoons」は、私にとっては大きな変化だった。でももちろん、下ネタ曲をやめるつもりはない。セックスは私という人間のいち部で、私のブランドだから。

──どうして下ネタ曲がみんなの関心を惹くと思いますか?

まごうことなき真実だから。愛やらカネやら仕事やら惚れた腫れたやら、そういう歌はたくさんある。だけどそれ以外はどう? ヤられるとか、あるいは警察による暴力については? 私はそういうテーマを排除したくない。話し合うべき大切な話題だから。

──警察の暴力について言及しましたが、それって「Picking Cotton」の歌詞のテーマですよね。何がきっかけになって、政治的なトピックについて書くようになったのでしょう?

話し合うべきトピックだと思ったってだけ。今の社会情勢について語りたがらないアーティストもたくさんいる。ファンを失うのが恐いから。でも、みんなの意識が高まれば高まるほど、正義も実行されると思う。だから私は、ここで立ち上がろうと決めた。警察の暴力などといった問題は、歌ってもつまらないから、といって後回しにしていいトピックじゃない。もちろん警察全体が腐敗しているわけじゃないけれど、でも私たちは糾弾し続けるべき。

──「Vagina」がバズって以来、あなたのラッパーとしてのキャリアにおいて大きな役割を担っているのがインターネットです。SNSを積極的に使う理由は?

私のファンには、自分たちがただのファンではなく、家族だと感じてほしいから。シングルをリリースしたときには「新曲出たよ! 買ってね!」みたいなメッセージしかアップせず、Twitterにもリンク貼るだけ、みたいなアーティストがほとんどだと思う。でもあなたたちはファンからお金もらってるんでしょ、それなのにファンのツイートにリプライもしないわけ?って思っちゃう。私はそれは嫌。私は今も、かつてホームレス向けシェルターに暮らしていたときと同じように詞を書いてるし、自分の過去を忘れたくないから、これからも謙虚でありたい。100万ドルを稼いだって、Twitterでファンと交流して、自分のセックスライフについて語っていきたい。

──インターネットでのペルソナは、CupcakKeの一部?

私には3つのペルソナがある。家ではエリザベス、ステージ上ではCupcakKe、Twitterではマリリン・モンホー(Marilyn Monhoe)。エリザベスはシャイで物静かで、自分の殻に閉じこもるタイプ。CupcakKeはひとつのキャラ。とにかくセクシュアルで社交的。マリリン・モンホーは、私のオルターエゴのオルターエゴ。ネットでは、どんなクソみたいなことだって、言いたかったら言っちゃう。

──多くの人びとが、何らかの自己イメージを投影するためにSNSを使用しています。マリリン・モンホーは過激なキャラクターですが、それでもオフラインでのあなたを裏切らないというか、誠実な感じがします。

私の人生を完璧に見せようとしたことはない。だって完璧じゃないから。私はいつも鬱に苦しんでる。エリザベスは友だちもいないし、ずっと家にこもりきり。CupcakKeはステージに立って自分のすべきことをしてるけど、それが終わったとたん、もうやりたくない、って思うの。訳わからないかもしれないし、話してても変だって思うんだけど、家での私とステージやネット上での私とのバランスをとるのはほんと、かなり難しい。ティンク(Tink)っていうシカゴ出身のアーティストがいて、「トップは孤独だ」っていつもいってる。まさにそれ。でもそんなときは、マリリン・モンホーとしてネット上で誰かに笑いを届けてる。笑ってくれた人たちが、「自分たちを笑わせるためにやってくれたんだ」って思ってくれると、私はすごくうれしくて、やってよかった、って思う。CupcakKeであることは、エリザベスが経験する悲しみから逃避する手段。

──CupcakKeでいることによって救われていると?

そういうこと。いろんな意味で、CupcakKeでいるとエリザベスでいるときのストレスを発散できる。

──だから多くの楽曲を書き、リリースしてるんでしょうか。

それは落ち着かないから。数多くのアーティストが、私のやってることなら自分にもできる、といってる。彼らにはできなかったとしても、私の位置を狙っている人は他にもいる。地位を得たら、しがみつかないといけない。もしそれができないなら、いったん休んだほうがいい。私は音楽が好きだけど、それは私にとって仕事でもある。もし普通の店で働いてて、2回しか出勤しなかったらクビでしょ? 私にとってはラップもそれと同じ。だから2~3週間に1曲リリースしてる。私はただスケジュールを守ってしてるだけ。

This article originally appeared on i-D US.

]]>
595ywkAlexandra WeissRory SatranAi NakayamafeminismMusicFeaturesrapcupcakke (function (i, s, o, g, r, a, m) { i['GoogleAnalyticsObject'] = r; i[r] = i[r] || function () { (i[r].q = i[r].q || []).push(arguments) }, i[r].l = 1 * new Date(); a = s.createElement(o), m = s.getElementsByTagName(o)[0]; a.async = 1; a.src = g; m.parentNode.insertBefore(a, m) } ) (window, document, 'script', '//www.google-analytics.com/analytics.js', 'ga'); ga('create', 'UA-599058-102', 'i-d.vice.com'); ga('require', 'displayfeatures'); ga('set', 'referrer', 'http://www.smartnews.com/'); ga('send', 'pageview', 'en_us/article/595ywk/cupcakke-is-the-sex-positive-feminist-rap-needs'); ]]>
<![CDATA[The A-Z of ミウッチャ・プラダ]]>https://i-d.vice.com/jp/article/wj3xzw/the-a-z-of-miuccia-pradaWed, 12 Dec 2018 05:51:00 +0000 A:Archive(アーカイブ)

アイデアの枯渇を疑われずに、自らの過去作品アーカイブを巧みに取り入れられるデザイナーは多くない。遡ること1984年、ミウッチャ・プラダは実用的ながら手触りもいいポコノナイロンを採用し、ラグジュアリーファッションに革命を起こした。そして2018年秋冬メンズウェアコレクションで、再びそのブラックナイロンを採用した。かつてのアイテムを再解釈し、歴史を再編し、確かな知識に基づいた彼女のデザインを新世代向けに刷新した。さらにPradaの懐かしいプリントアーカイブも、新しいハイブリッドなデザインでよみがえった。

もうひとつのA:Actors(俳優)

1995年の広告キャンペーンに登場したジョン・マルコヴィッチから、Pradaの2012年秋冬コレクションでランウェイデビューを果たしたウィレム・デフォー、エイドリアン・ブロディ、ゲイリー・オールドマンまで、ミウッチャ・プラダは映画スターを抜擢するのがお好きらしい。

B:Bananas(バナナ)

〈ミニマルなバロック〉をテーマとした、Pradaの2011年春夏コレクションで発表されたバナナプリントは数多の模倣品を生み、偽造品市場において今なお目にするほど大きな影響を与えた。それにしても、ジョセフィン・ベイカーのジャズ時代の精神が色濃く流れる自由奔放なビジュアルは、ミニマルとはほど遠い。あえてマンガ風のバナナと合わせて、サル、バロック的な渦巻模様、大胆なストライプが施されたプリントは、ストリートスナップでも注目度ナンバーワンを誇った。

もうひとつのB:Backpack(バックパック)

あなたは今朝、バックパックを背負った会社員をいったい何人目撃しただろうか? 彼らは知らないだろうが、通勤スタイルにバックパックが認められるようになったのは、他でもないミウッチャのおかげだ。80年代半ば、初のバックパックを発表したのがミウッチャだった。ラグジュアリーの定義を覆し、実用的でシックなアイテムを実現したのだ。詳しくは〈N〉の項目に記載。

C:Cinema(映画)

映画『華麗なるギャツビー』(2013)のテストシーンで、PradaとMiu Miuのアイテムが多数使われたのち、監督のバズ・ラーマンと衣装デザイナーのキャサリン・マーティンは、華やかで退廃的なムードが漂う1920年代を彼ららしく実現するため、ミウッチャ・プラダに衣装協力を依頼した。このコラボレーションはよく知られているだろうが、シェイクスピアの悲劇的なロマンスを原作としてラーマン監督が手がけた、青春の輝きを切り取った不朽の名作『ロミオ+ジュリエット』(1996)においても、ミウッチャの手がけた衣装が2着使われているのはご存じだろうか? そのなかでもアイコニックなのが、クレア・デインズ演じるジュリエットがコスチュームパーティに着ていく白いドレスと羽根。それを手がけたのがミウッチャなのだ。さらに、ロミオが結婚式で着用したネイビーのスーツも彼女のデザイン。うっとりが止まらない!

もうひとつのC:Christophe Chemin(クリストフ・シュマン)

PradaとMiu Miuのデザインディレクター、ファビオ・ザンベルナルディと組んだ、ベルリンを拠点に活動するフランス人アーティスト、クリストフ・シュマン。Pradaの世界観を彼らしく解釈しつつ、アートワーク制作への情熱を融合させたドリーミーな作品は、2016年の秋冬コレクションでメンズ、ウィメンズともに使用された。

D:Devil(悪魔)

これはもちろん、メリル・ストリープ出演のハリウッド映画『プラダを着た悪魔』から。書籍や映画のタイトルに名前が使われているファッションブランドは珍しい。かつてミウッチャは、本作の原作となったローレン・ワイズバーガーによる小説について、「ぎょっとしました。ひどい本だったから」と伊紙『Corriere della Sera』に語っている。「でも映画はおもしろかった」。ファッション業界のバカみたいな都市伝説(と衝撃的な事実)のパロディを目の当たりにすれば、みんな笑うか泣くかしかできない。

Photography Helmut Newton and Manuela Pavesi. Prada 1986 campaign.
Photography Helmut Newton and Manuela Pavesi. Prada 1986 campaign.

R:Rem Koolhaas(レム・コールハース)

デザイナーと建築家は、だいたいプロジェクトごとにコラボするが、ロッテルダム生まれの建築家で、OMAの創業者レム・コールハースとミウッチャ・プラダは、約20年共に活動してきた。店舗からランウェイ、アクセサリー、そしてフォンダツィオーネ・プラダまで、そのプロジェクトは多岐にわたる。

S:Supers(スーパーモデル)

Pradaとして初となる1988年秋冬コレクションのランウェイショー以来、ミウッチャが起用するスーパーモデルたちは時代を代表する存在となっている。1996年春夏コレクションでオープニングに抜擢されたクリステン・マクメナミー、Pradaのショーオープニングを飾った史上2人目の黒人モデル、アノック・ヤイ(初の黒人モデルは1997年のナオミ・キャンベル)、2019年春夏のカイア・ガーバーなど、PradaとMiu Miuのランウェイでは、常に重要なファッション・モーメントを目撃できる。これまでにランウェイを歩いた大物といえば、カーラ・ブルーニ、アンバー・ヴァレッタ、クリスティ・ターリントン、リンダ・エヴァンジェリスタ、ナオミ・キャンベルなど、錚々たるメンバーだ。

T:Texas(テキサス)

テキサス州マーファにPradaの店舗ができてから13年経ったが、売れたアイテムはゼロ。その代わり、店の外では大量のセルフィーが撮影されてきた。というのもここは実際の店舗ではなく、インスタレーション作品〈プラダ・マーファ〉なのだ。本作品を2005年に発表したアーティストデュオ、マイケル・エルムグリーン&インゲル・ドラッグセットは、このインスタ映え間違いなしの作品について、「ポップな建築物によるランドアート・プロジェクト」と説明している。砂漠の真ん中に佇むカルチャーの聖地としてアートファン、ファッションファン双方を熱狂させているいっぽう、何度も破損被害に遭ってきた。

U:Ugly Chic(アグリーシック)

ミウッチャが「悪趣味にある趣味の良さ」と説明したのはPradaの1996年春夏コレクション〈Banal Eccentricity(平凡な新奇)〉だった。手書きのストライプと70年代カーテンの柄を、くすんだカラーパレットで発表した本コレクションから、意外性たっぷりな、シーズンを決定づけたジオメトリック・プリントとPradaの関係が始まり、Pradaは〈アグリーシック〉の巨匠となった。〈アグリーシック〉という矛盾する言葉は、今のファッション業界に溢れているが、90年代半ばのアグリーシックといえば、トム・フォード時代のGucciやジャンニ・ヴェルサーチェによる、セックスアピールの強いスタイルが席巻していたファッション界のなかで存在感を発揮した、チャンキーヒールと図書館員風スカート。1996年5月の『Washington Post』紙でのレビューで、ピュリッツァー賞受賞歴のあるファッションエディター、ロビン・D・ギヴハンは「旬のトレンドはダサさ」と表した。アグリーがファッションに登場した記念すべきコレクションだが、あまり指摘されることはない。

V:very delicious future food(めちゃくちゃ美味しい未来の食べもの)

ショー後のドリンクやおつまみは、単なる〈コレクションシーズンの数少ない飲食のチャンス〉以上の意味をもつ。そこで出されるコンセプチュアルなカナッペが、発表されたアイテム以上にコレクションを表現していたりするのだ。最近では、ゼリーがトッピングされ、中身は謎の三角サンドイッチや、正方形のダークチョコレートが乗ったふわふわのホワイトブレッドなんかが出されていた。美味しかった。私たちを常に未来へと導き、思いもよらないアイテムを人気アイテムへと変えてしまう彼女のファッション同様、ショー終わりの軽食も、感覚を革新してくれる。みなさんご賞味あれ、これが未来の食べものだ。

W:@whatmiuccia(Instagramアカウント)

かつてミウッチャ・プラダは、バックステージでのi-Dインタビューにこう語った。「女性にはいろんな面があります。すごく複雑。私たちは恋人であり、母親であり、労働者であり、美しくなければいけない」。のちにこうも述べている。「身にまとう服というのは、世界に向けてどう自分を提示するかを表します。特に人と人との接触がスピーディに行なわれる今の時代には。ファッションはインスタントな言葉なんです」。彼女は(いつも)正しい。現代には、女性の複雑さを理解する冴えた方法は多数あるが、Instagramで@whatmiucciaというアカウントをフォローしてスクロールするだけで、Pradaの美学にミウッチャの美学がどれほど反映されているかがわかる。ミウッチャ・プラダの〈言葉〉を学ぶには最適な教材だ。

X:XXX(性)

〈X〉といえばこれ以外に考えられない。ミウッチャの哲学を紐解くためには、まずセックスと転覆だろう。「悪趣味にある趣味の良さ」を問うたアイコニックな1996年春夏コレクションから、激しくセクシャライズされ、不安定なハイパーショートパンツを発表した2019年春夏メンズコレクションまで、ミウッチャは衣服、ジェンダー、力の関係性を探り続けている。

Y:younger sister, Miu Miu(Pradaの妹、Miu Miu)

Pradaの妹、Miu Miuが創立されたのは1992年。若く敏感な精神の表現を求めつつも、Pradaと同じく、ジェンダーや美、衣服、力に関する啓蒙的な疑問を提示してきた。ミウッチャは『System』のインタビューで、このふたつのブランドの違いについて訊かれてこう答えている。「Pradaはとても洗練され、考え抜かれたブランドです。Miu Miuはもっと天真爛漫ですね。Miu Miuのデザインを考えているときは、実現できるかどうかは関係なく、解決策が一瞬で、直観的に、無意識に浮かぶんです」

Z:Zeitgeist(時代精神)

ミウッチャ・プラダは単なるデザイナーではない。彼女は思想家で、反逆児で、しきたりや規範への挑戦者だ。90年代、ミラノの一元的なラグジュアリー・ビューティへの反論として提示した〈アグリーシック〉から、メンズとウィメンズの合同ショーに誰よりも早く着手した功績まで、彼女はいつだって、みんなの先を進んでいる。美学だけでなくシステム自体も変革してしまうのが、ミウッチャ・プラダなのだ。

This article originally appeared on i-D UK.

]]>
wj3xzwSteve SalterClementine de PressignyAi NakayamaFashionA-ZpradaMiuccia Prada (function (i, s, o, g, r, a, m) { i['GoogleAnalyticsObject'] = r; i[r] = i[r] || function () { (i[r].q = i[r].q || []).push(arguments) }, i[r].l = 1 * new Date(); a = s.createElement(o), m = s.getElementsByTagName(o)[0]; a.async = 1; a.src = g; m.parentNode.insertBefore(a, m) } ) (window, document, 'script', '//www.google-analytics.com/analytics.js', 'ga'); ga('create', 'UA-599058-102', 'i-d.vice.com'); ga('require', 'displayfeatures'); ga('set', 'referrer', 'http://www.smartnews.com/'); ga('send', 'pageview', 'en_uk/article/wj3xzw/the-a-z-of-miuccia-prada'); ]]>
<![CDATA[キム・ジョーンズが英ファッション・アワードで「先駆者賞」受賞]]>https://i-d.vice.com/jp/article/pa5m7g/the-bfc-just-announced-that-kim-jones-will-win-the-trailblazer-award-at-the-fashion-awardsTue, 11 Dec 2018 11:17:39 +0000キム・ジョーンズが「ブリティッシュ・ファッション・アワード2018」のトレイルブレイザー賞を受賞したと、英国ファッション協会(BFC)が発表した。トレイルブレイザー賞は今年から新設された部門で、ファッション業界における革新者に贈られるアワードだ。

「キムの創造的・商業的な偉業は、彼の旅行に対する愛、国際的な文化への愛、消費者の理解によってより一層高まっています」と、BFCの最高責任者であるキャロライン・ラッシュは語る。「ファッション界においてキムが果たしている先駆者としての役割は膨らみ続けています。私たちは、彼がイギリス出身で、この地で教育を受けたこと、そして彼がこの業界をグローバルにつなぐ架け橋であることを誇らしく思います」

「ブリティッシュ・ファッション・アワード」はBFCがSWAROVSKIとパートナーシップを組み、年間を通じてイギリスのファッション界に最も貢献した人やブランドに贈られる、英国で最も権威あるファッション大賞。10を超える部門で構成され今年の受賞者には、ヴァージル・アブローやヴィヴィアン・ウエストウッドが名を連ねている。

This article originally appeared on i-D UK.

]]>
pa5m7gSteve SalterFelix PettyNewsFashionDiorKim Jonesthe fashion awardstrailblazer award (function (i, s, o, g, r, a, m) { i['GoogleAnalyticsObject'] = r; i[r] = i[r] || function () { (i[r].q = i[r].q || []).push(arguments) }, i[r].l = 1 * new Date(); a = s.createElement(o), m = s.getElementsByTagName(o)[0]; a.async = 1; a.src = g; m.parentNode.insertBefore(a, m) } ) (window, document, 'script', '//www.google-analytics.com/analytics.js', 'ga'); ga('create', 'UA-599058-102', 'i-d.vice.com'); ga('require', 'displayfeatures'); ga('set', 'referrer', 'http://www.smartnews.com/'); ga('send', 'pageview', 'en_uk/article/pa5m7g/the-bfc-just-announced-that-kim-jones-will-win-the-trailblazer-award-at-the-fashion-awards'); ]]>
<![CDATA[メゾンエルメス フォーラムにて向井山朋子による展覧会「ピアニスト」が開催]]>https://i-d.vice.com/jp/article/vbax3d/ginza-maison-hermes-forum-tomoko-mukaiyamaTue, 11 Dec 2018 10:49:57 +0000Installation concert for you, Stadschouwburg Haarlem, the Netherlands|2003| ©Werry Crone

ピアニストとして国際的に活躍する傍ら、舞台作品やアートインスタレーションの発表を行い、幅広い分野で才能を発揮している向井山朋子。

今回、銀座・メゾンエルメス フォーラムにて開催される展覧会「ピアニスト」は、ピアノのパフォーマンスをベースとし、毎日2時間ずつの演奏と、その前後1時間だけオープンするギャラリースペースでのインスタレーションで構成されている。

ピアニストと鑑賞者が交差する時間と空間は、立春の日からゆっくりと回転を始める。日々、意図的に1時間ずつ開始時間をずらされた環境のなか、私たちは「開かれており、無防備で、可能性に満ちた作品のパートナー」となり、いつもとは異なる時間が流れる冒険の旅へ誘われる。

24日間の会期を終え、ギャラリーの時間がもとに戻ったとき、私たちはどのような眼差しで新しい季節を迎えるのだろうか。

「ピアニスト」 向井山朋子展
会期:2019年2月5日(火)~2月28日(木)
会場:銀座メゾンエルメス フォーラム (中央区銀座 5-4-1 8階)
無休。開館時間は日程により異なる。
入場無料

]]>
vbax3di-D Japani-D JapanNewsArtHermesGinza Maison Hermès ForumTomoko Mukaiyama (function (i, s, o, g, r, a, m) { i['GoogleAnalyticsObject'] = r; i[r] = i[r] || function () { (i[r].q = i[r].q || []).push(arguments) }, i[r].l = 1 * new Date(); a = s.createElement(o), m = s.getElementsByTagName(o)[0]; a.async = 1; a.src = g; m.parentNode.insertBefore(a, m) } ) (window, document, 'script', '//www.google-analytics.com/analytics.js', 'ga'); ga('create', 'UA-599058-102', 'i-d.vice.com'); ga('require', 'displayfeatures'); ga('set', 'referrer', 'http://www.smartnews.com/'); ga('send', 'pageview', 'jp/article/vbax3d/ginza-maison-hermes-forum-tomoko-mukaiyama'); ]]>
<![CDATA[道なき荒野の進み方:ジャズ作曲家・挾間美帆 interview]]>https://i-d.vice.com/jp/article/bjed38/miho-hazama-interviewTue, 11 Dec 2018 08:54:17 +0000自身のジャズ室内楽団「m_unit」を率いた三枚目のアルバム『DANCER IN NOWHERE』をリリースしたばかりの挾間美帆。その近況を訊ねるインタビューは、世界三都市を結んで実施された。東京で写真撮影を終えた彼女は、その二週間後にはコペンハーゲンに滞在中。聞き手の私はマンハッタンからチャットをつなぎ、一日遅れで彼女の32歳の誕生日を祝う。日本、ニューヨーク、ヨーロッパ、この三拠点が若きジャズ作曲家の〈現在位置〉である。

「今回はデンマークのダニッシュ・ラジオ・ビッグバンドとの仕事で来ています。ヨーロッパでは、国によってラジオ局やテレビ局が自前のビッグバンドを持っているんですよ。昨年共演したオランダのメトロポール・オーケストラも、もともとはラジオ局が持っていたものです。こうした現場で「ジャズ作曲家」という肩書きを活かしながら編曲や指揮をする機会が増えるのは本当に嬉しい。自分にすごく合っていますね。近い国同士でも音がまったく違ったりするのが面白くて、さまざまな刺激を得ています」

ちなみに欧州圏において、挾間美帆は〈日本人の〉アーティストだとは認識されていないそうだ。世界に二つとないジャズの本場からやって来た新進気鋭のジャズコンポーザー。「今どこ?」と尋ねてどんな地名が返ってこようとも、彼女は〈ニューヨークの〉挾間美帆としてその場所にいる。

「ジャズ作曲家として、ニューヨークに身を置いている意義は大きいですね。プロアマ問わずジャズミュージシャンのレベルが桁違いに高い、特別な街です。大西洋を挟んでニューヨークとヨーロッパを往き来していると、最先端の音楽にあまり時差を感じないんですが、そのぶん「日本は遠いなぁ」と考えさせられます。こちらではわざわざ何かしなくても十分伝わることが、地球の裏側にある日本へは黙っていると届かない。物理的な距離だけでなく、目に見えない遠さ、遅さを痛感しますね。だからこそ、自分が意識的に持ち帰ってもっと伝えたい、という使命感も抱きます」

国立音楽大学の作曲専修出身。クラシックの作曲を学びつつ学内のジャズオーケストラにも参加し、卒業後の2010年にマンハッタン音楽院大学院へ留学してジャズ作曲を修めた。2016年には米ダウンビート誌の〈未来を担う25人のジャズアーティスト〉にアジア人でただ一人選出されて話題をさらう。その快挙について掴みかねていた私に、「作家なら、芥川賞を獲る前にいきなりノーベル文学賞候補になったようなものだ」と喩えてくれた人がいた。この輝かしい経歴を、本人はどう捉えているのだろう。

「うーん……よく「エリート一直線だね」と言われますが、自分ではそんな意識はまったくないんですよ。音大で一緒に作曲を勉強した仲間たちは大河ドラマなどの仕事でガンガン稼いでいる一方、私はなぜかひもじい留学生活を送っていたりもしたわけで(笑)。周囲がすんなり進路を決めていくなか、自分だけ夢を見失って逸脱した、路頭に迷った人間だと思っているんですよね」

1543828410175-002287510005_01

『Journey to Journey』(2012)、『Time River』(2015)、そして今回の新譜『DANCER IN NOWHERE』と、3年置きに新譜を発表してきたm_unit。作曲家としての今後の展望を尋ねると、「この調子で3年後にまた同じようなアルバムを作る気は、今のところはないですね」と言う。

「『スターウォーズ』じゃないけれど、3部作で一区切りがいいかなと思っています。もともとこのユニットは、仕事に合わせて集合して解散して、どれだけ効率よく、いいものが作れるかを考える集団で。日本公演と米国公演ではメンバーが違ったりもするし、それによってアプローチを変えもする。アルバム以外にも、また何か新しい発展をさせたいですね。そして作曲家として新しい依頼をどんどん受けたい。ピアノに回帰したい気持ちもあります。かつて自分が弾いていて、今も頭のなかで鳴っている音色を表現できるようなら、それを活かして曲を作ってみたい。ピアニストではなく〈ジャズ作曲家がピアノを弾く〉ですね。アレンジャー、指揮者、ミュージックディレクターとしても、日本やアメリカだけでなく、ヨーロッパのいろいろな国で活躍していきたいです。そこから派生して、クラシックとジャズとの架け橋になれたら、というのが、将来的な大きな夢のひとつ。クラシック音楽家のジャズレパートリーって、いまだにガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」あたりで止まっている。最新の曲が90年前、という状態なんですよ。自分が作曲編曲する以外に、プロデューサー的な立ち位置で、そうしたクラシックとジャズの接点をアップデートしていくような活動に、携われたらいいなと思います」

自身の過去を振り返って「周囲と比べてもahead(先んじている)だった」という言葉を選んだ挾間美帆は、その後すぐ「でも、あんまり生き急いでもいいことないだろうから」と付け加えた。新作『DANCER IN NOWHERE』には、世界でいちばん新しい音楽と、さらにその先を感じさせる余韻が響いている。


挾間美帆 m_unit「ダンサー・イン・ノーホエア」リリース記念ライヴ
日時:2019年2月6日(水)
会場:ブルーノート東京
[1st]Open5:30pm Start6:30pm
[2nd]Open8:20pm Start9:00pm

]]>
bjed38Iku OkadaSogo HiraiwaMusicmusic interviewsMIHO HAZAMADANCER IN NOWHERE (function (i, s, o, g, r, a, m) { i['GoogleAnalyticsObject'] = r; i[r] = i[r] || function () { (i[r].q = i[r].q || []).push(arguments) }, i[r].l = 1 * new Date(); a = s.createElement(o), m = s.getElementsByTagName(o)[0]; a.async = 1; a.src = g; m.parentNode.insertBefore(a, m) } ) (window, document, 'script', '//www.google-analytics.com/analytics.js', 'ga'); ga('create', 'UA-599058-102', 'i-d.vice.com'); ga('require', 'displayfeatures'); ga('set', 'referrer', 'http://www.smartnews.com/'); ga('send', 'pageview', 'jp/article/bjed38/miho-hazama-interview'); ]]>
<![CDATA[PETRICHOR MAGAZINE ISSUE 01 “HIRAETH” LAUNCH & EXHIBITION]]>https://i-d.vice.com/jp/article/ev3mym/petrichor-magazine-issue-01-hiraeth-launch-and-exhibitionMon, 10 Dec 2018 12:06:06 +0000アーティスト「Thirteen13」として、11月29日に処女作を発表したばかりの歌代ニーナ。そんな多種多様な才能を発揮する彼女が手がけるインディペンデントマガジン『PETRICHOR』の2号目となるISSUE 01がローンチする。

PETRICHOR MAGAZINE ISSUE 01のテーマは、“HIRAETH”(ヒラエス)。美化された過去に対するノスタルジアを意味する、大人と子供、過去と未来の向き合い方などに様々な方向から光をあてている。「大人と子供の定義について、また本質的な大人のあるべき姿とは何かということ」をさまざまなフォーマットや手法を用いて表現したという。

エキジビションには、本誌のコントリビューターたちの作品、2Dだけではない3Dだからこそ表現できる、雑誌の延長となるような作品が登場する。ギャラリーでは、本誌のアートディレクターをつとめるグラッフィク/TATTOOアーティスト・TAPPEIのグラフィックが落とし込まれた、アパレルコレクション 第1弾『SERIES 01: INSTAGRAM FAMOUS』も展開、PETRICHORの世界観が凝縮されたものとなっている。

<詳細>
PETRICHOR MAGAZINE ISSUE 01 “HIRAETH” EXHIBITION
日時:2018年12月16日(日)~12月22日(土)12:00~19:00
場所:GALLERY TSUKIGIME 東京都目黒区東山3-12 ※入場無料

1544433785366-petrichor_9941

]]>
ev3mymi-D JapanChihiro YomonoNewspetrichornina utashiro (function (i, s, o, g, r, a, m) { i['GoogleAnalyticsObject'] = r; i[r] = i[r] || function () { (i[r].q = i[r].q || []).push(arguments) }, i[r].l = 1 * new Date(); a = s.createElement(o), m = s.getElementsByTagName(o)[0]; a.async = 1; a.src = g; m.parentNode.insertBefore(a, m) } ) (window, document, 'script', '//www.google-analytics.com/analytics.js', 'ga'); ga('create', 'UA-599058-102', 'i-d.vice.com'); ga('require', 'displayfeatures'); ga('set', 'referrer', 'http://www.smartnews.com/'); ga('send', 'pageview', 'jp/article/ev3mym/petrichor-magazine-issue-01-hiraeth-launch-and-exhibition'); ]]>
<![CDATA[彼女たちの禁じられた遊び:シュエ・ジェンファン × ロッタ・ヴァルコヴァ]]>https://i-d.vice.com/jp/article/7xy7na/jen-fang-shueh-lotta-volkova-interviewMon, 10 Dec 2018 08:17:01 +0000東京ファッションウィークのラストを飾ったJenny Faxが今回用意したのは、誰も予想していなかったゲストの登場だった。これまで家族や自身の思い出から紡ぎ出されたストーリーをコレクションに昇華させてきたデザイナーのシュエ・ジェンファン。そのプライベートなクリエイティブ空間に入り込んだのは、VETEMENTSBALENCIAGAなどを手がけるスタイリストのロッタ・ヴァルコヴァ。8年前に雑誌の撮影で知り合った二人は、しばらくの時を経て、今年春の展示会にて意気投合。それを機に今回のコラボレーションに至った。ショーを終えた彼女たちに、今回のショーや彼女たちの共通項を訊いた。

──お二人が展示会で出会った後、どのような経緯で今回のショーに至ったのでしょうか?
シュエ・ジェンファン(以下ジェンファン):最初ロッタから連絡をもらったんだけど、夢だと思い込んでた。メッセージ見たのも深夜だったし。
ロッタ・ヴァルコヴァ(以下ロッタ):そう、しばらく返事が来なくて。すごく驚いた(笑)。
ジェンファン:もちろん彼女のことは知っていたし、スタイリングも好きだった。でも誰かと仕事するのは初めてだったから。正直に言うとうまくいかない場合のプランBも考えてた。でも一緒にやってみたら、そんなこと感じさせないくらい頼れる存在で、今回は視野が広がった気がする。

──どのようにお互いのイメージを形にしていったのでしょうか?
ロッタ:まずジェンファンが、80年代から強く影響を受けてるって話してくれて。ホラー映画が好きな女の子を主人公にして、アメリカのダークサイドカルチャーをイメージしてた。そこで、私も迷いなくツインピークスや『マーダー・ライド・ショー』『デビルズ・リジェクト マーダー・ライド・ショー2』といったロブ・ゾンビの映画、B級ホラー映画を参考にスタイリングを考えていった。それらがすべてのストーリーの始まりね。
ジェンファン:たくさん話してくれて助かる(笑)。
ロッタ:ありがとう(笑)。Jenny Faxは服が面白くて個性的、そして強いアイデンティティを持っているから好き。これまでいろんなデザイナーを見てきたけど、Jenny Faxはいつ見ても新しいことに出合えから惹かれる。

──どのようにショーのストーリーを組み立てていったのでしょうか?
ジェンファン : たくさんの偶然が起きたよね。それこそ私たちがショーを行った理由でもあったと思うし。
ロッタ:偶然と間違いによって思いがけない力が生まれるのが好き。例えば今回のショーに登場した、ベッドから起きてめちゃくちゃになっているようなオフショルダージャケットは、自然と肩から崩れ落ちた感じが美しいって、着てみて気がついたの。左右非対称なビックショルダーと短いポロもそう。不自然だったり醜いと思うようなものに面白さがあると思うし、違うものの見方をして、違う見せ方をするのが好き。80年代のパワードレスって極端な肩パッドが象徴的だけど、それだけではない違った側面をみせたかった。偶然によって普通とは違った視点から価値を見つけ出すのが大好きなの。

──今回初めてスタイリストと取り組んだそうですが、ジェンファンさんから見た印象を教えてください。
ジェンファン:正直に言っていいの?
ロッタ:もちろん正直に(笑)、嫌い?
ジェンファン:ううん、いつもとまったく違って見えた。いつもデザインだけに集中しているけど、今回は、他者の存在を意識しながらデザインを考えていった。あと彼女の手が加わることで、色の組み合わせが変わった。

──遊び心が効いた肌の露出や、脱構築的なスタイリングにロッタさんらしさを感じましたが、スタイリングはどのように考えていきましたか?
ロッタ:ドレスの上の下着は、女の子がおばあちゃんのパンツで遊ぶようなイメージ。その子はちょっと変わり者で不気味で、ホラー映画とおばあちゃんの洋服で遊ぶのが好き。おばあちゃんの入れ歯もネックレスにして使っちゃうような子。だからフェティッシュというより純粋無垢で繊細なアプローチをした感じね。

──今回バックステージでもランウェイに出る寸前までスタイリングを組み直していたそうですね。ロッタさんがスタイリングでいちばん大切にしていることを教えてください。
ロッタ:いちばん大切にしているのは、自分の手で実際に服を触ってみることと、私にとって完璧な配置にすること。アシスタントに頼むんじゃなくてね。服を動かして試してみて何が起こるか見るのが好き。
ジェンファン:仕事を一緒にやってみて、彼女のことをすごく尊敬した。一緒にスタイリング考えてるときも、もちろん複雑なものもあって、一旦手をとめることもある。それでも彼女はまた戻ってきて最後まで諦めずに取り組むの。その姿にすごく感動した。

1544423801992-IWA03785-6

──今回のショーでテーマとなった80年代についてお二人の思い出を教えてください。
ロッタ:私は80年代のウラジオストクで育ったの。モスクワから飛行機で10時間もかかるところ。その頃はソ連崩壊前で、鉄のカーテンもあり歴史的にとても独特な時代だった。私の父は貨物船の船長をしていて、当時年は珍しく、70年代、80年代に世界中を旅してた。だから私たち家族は、アメリカやアジアの文化にいつも触れていたの。子どもながらに覚えているのは、父がミュージックテープやビデオ、ファッション雑誌とかいろんなものをプレゼントしてくれたこと。私たちにとって当時はアメリカ文化の象徴だったコカコーラとかね。
ジェンファン:私は1979年生まれだから......。
ロッタ:じゃあ、本当に80年代まるごと過ごしてるわけね。
ジェンファン:私はお母さんから強く影響を受けてる。仕事を始めるまでは普通の格好してたんだけど、働き始めてから良い服を着ようと意識したみたい。典型的な女性らしい服装で、リバティプリントのような花柄のワンピースを着てた。自分で作るんだけど、いつも大きなデパートに行っては、安い生地屋でできるだけ近い素材を選んでた。
ロッタ:私のお母さんもそう。人と”違う”ことに対して、いつも私を勇気づけてくれた。当時のロシアの社会的空気はまったく独特だった。みんな同じ格好することを強いられていたけど、周りからどう思われようと自分自身であり続けることがいちばん大切だって教えてくれた。
ジェンファン:私のお母さんは保守的な人だったから、私が初めて化粧品を買うときも、まだ化粧なんて早すぎるって言ってた。けどお父さんはそういうことに寛容的で、お小遣いをくれて、一緒にどんな方法でやるのか楽しんでくれてた。ホラー映画が好きで、モノクロ映画にもよく連れてってもらったな。

──日本のカルチャーをどのように感じてますか?
ジェンファン:インターネットが普及していない高校時代に、テレビで「ファッション通信」を観ることが唯一の楽しみだった。90年代にCOMME des GARÇONSやJUNYA WATANABEとか。いまの東京は少しヨーロッパ的でシンプルになったよね。私個人的には、The Virgin Maryが好き。
ロッタ:本当にそう!『STREET』や『FRUiTS』、そしてもちろん日本のファッションにかなり影響を受けてる。原宿は昔とは変わったけど、いまもパンクやDIY、Kawaiiガールやデザイナーを探すのが大好き。日本の好きなところは、伝統的なのにアンダーグランドでアヴァンギャルドなものが同時に存在しているそのコントラスト。その両方が混在してる感じが好きなの。他のカルチャーとは違うし、すごく刺激的。

]]>
7xy7naYOSHIKO KURATANoriko WadaKoichiro IwamotoFashionvetementsfashion interviewslotta volkovabalanciagajenny faxamazon fashion week tokyoJen-Fang Shueh (function (i, s, o, g, r, a, m) { i['GoogleAnalyticsObject'] = r; i[r] = i[r] || function () { (i[r].q = i[r].q || []).push(arguments) }, i[r].l = 1 * new Date(); a = s.createElement(o), m = s.getElementsByTagName(o)[0]; a.async = 1; a.src = g; m.parentNode.insertBefore(a, m) } ) (window, document, 'script', '//www.google-analytics.com/analytics.js', 'ga'); ga('create', 'UA-599058-102', 'i-d.vice.com'); ga('require', 'displayfeatures'); ga('set', 'referrer', 'http://www.smartnews.com/'); ga('send', 'pageview', 'jp/article/7xy7na/jen-fang-shueh-lotta-volkova-interview'); ]]>