アルバレス・ブラボ写真展-メキシコ、静かなる光と時

20世紀を代表するメキシコの写真家、アルバレス・ブラボの大規模回顧展が世田谷美術館で開催されている。

by Sogo Hiraiwa
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29 July 2016, 5:21am

《鳥を見る少女》1931年 ©Colette Urbajtel / Archivo Manuel Álvarez Bravo, S.C.

2002年、アルバレス・ブラボは100歳でその生涯の幕を閉じた。彼は20世紀写真史に大きな足跡を残したメキシコの写真家である。メキシコ革命の動乱期が過ぎ、ディエゴ・リベラやシケイロスらによる壁画運動が勃興していた1920年代末に頭角を現したブラボは、晩年に至るまでその一貫した眼差しで、独特の静謐さと詩情をたたえた写真を撮り続けた。1935年、33歳で、メキシコを訪れていたアンリ・カルティエ=ブレッソンと意気投合し二人展を行い、アンドレ・ブルトンには「(ブラボの写真には)メキシコの心臓が脈打っている」と言わしめた。

そんな彼の展覧会が現在、世田谷美術館で開催されている。同展は、192点のモノクロプリントと多数の資料によって構成されているが、これは作家遺族が経営するアーカイヴから全面的な協力を得て実現したもので、これまででも最大規模の本格的な回顧展となっている。作品は全4部・9章構成で年代順に展覧されており、ブラボが向ける眼差しの変遷と70年にわたる写真家として活動の軌跡を辿ることができる。この夏、メキシコの巨匠が捉えた、静かで光に満ちた「もうひとつの」メキシコの観てみてはいかがだろうか。

「アルバレス・ブラボ写真展」は8月28日(日)まで世田谷美術館にて開催。また、名古屋市美術館と静岡市美術館での巡回展も決まっている。

※掲載作品はすべてマニエル・アルバレス・ブラボ・アーカイヴ蔵

《身をかがめた男たち》1934年 ©Colette Urbajtel / Archivo Manuel Álvarez Bravo, S.C.

アルバレス・ブラボ写真展-メキシコ、静かなる光と時

会期:開催中~8月28日(日)
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日:月曜日
会場:世田谷美術館 1階展示室
入館料:一般1000円、65歳以上800円、大高生800円、中小生500円

《舞踊家たちの娘》1933年 ©Colette Urbajtel / Archivo Manuel Álvarez Bravo, S.C.

《リュウゼツランの上の窓》1974-76年 ©Colette Urbajtel / Archivo Manuel Álvarez Bravo, S.C.

《眼の寓話》1931年 ©Colette Urbajtel / Archivo Manuel Álvarez Bravo, S.C.

《自写像》1980年 ©Colette Urbajtel / Archivo Manuel Álvarez Bravo, S.C.

Credits


Text Sogo Hiraiwa

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