永遠のインスピレーション『STREET』編集長・青木正一のお気に入りショット集

『STREET』の電子版発売を記念して、創刊者/編集長の青木正一がアーカイブの中からお気に入りのショットを公開。

by Ryan White; translated by Nozomi Otaki
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19 June 2020, 8:10am

1985年から世界中のストリートスタイルを発信し、ロンドン、パリ、東京などの街角を席巻する多様なサブカルチャーやスタイルの架け橋となってきた日本のファッション誌『STREET』。創刊から35年、私たちのストリートスタイルへの眼差しは大きく変わったが(タバコはスマホに取って代わられた)、本誌の創刊者/編集長で『FRUiTS』も手がける青木正一は、今もこれらのトレンドを捉えることに全力を注いでいる。

「あの当時、世界のストリートスタイルを撮るフォトグラファーがあまりいないことに気づいたんです」と彼は『STREET』の原点を振り返る。「あの頃はビル・カニンガムのことは知りませんでしたが、パリやロンドンのストリートファッションのすばらしさは知っていました」

本誌が誕生した1980年代半ばはファッションにとって「最高の時期」だった、と彼はいう。「ファッションは常に変化していますが、あの時代は特別でした。今の私たちは、退屈な時代から移り変わっている過渡期にあります」。彼の想いに共感するひとも多いだろうが、そんなひとに朗報だ。青木氏が数ヶ月を費やし、『STREET』創刊号から100号までを電子書籍化した。本誌の電子版が販売されるのはこれが初めてだ。

Shoichi Aoki

当時のストリートは、現代のファッションでたびたび参照されるスタイルの宝庫だ。「今は80〜90年代のストリートファッションへの需要が高まっていますが、当時の『STREET』の電子版は一度もつくっていません。ですから、3600ページの誌面を直接スキャンしなければいけませんでした」と彼は語る。「大変な仕事でしたよ」

アントワープ王立芸術アカデミーの卒業制作ファッションショーから、ファッションウィーク期間中のパリの地下鉄駅、ベルリンのバーやクラブまで、服そのものが変わったとしても、当時のスタイルは時代を超越した魅力に溢れている。

残念ながら、今は営業を再開していない店も多く、よそいきの服の出番も少ないかもしれない。それでも、これら100冊の『STREET』は、他の媒体にはないファッション史における教訓、無限のインスピレーションを与えてくれる。そのなかから、青木正一が特に気に入っているルックを抜粋して紹介。

STREET MAGAZINE STREET STYLE
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1986年

これがパリでの初めての撮影でした。実は『STREET』No.1からNo.5までは、僕自身は撮影していないんです。別のフォトグラファーを雇いました。No.6が僕のストリートフォトグラファーとしてのデビュー作です。それまではフォトグラファーは未経験でした。

STREET MAGAZINE STREET STYLE
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1987年

こちらはロンドンでの初めての撮影。外が暗かったのでピンボケの写真が多いですが、気に入っています。記念すべき号だと思います。ピンボケの写真が雑誌で使われたのはこれが初めてじゃないかな。

STREET MAGAZINE STREET STYLE
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1987年

パリ・ファッションウィークのジャンポール・ゴルチエのショーの来場者たち。この期間のストリートは本当に特別です。普段パリでは見かけないような人たちが集まっていました。

STREET MAGAZINE STREET STYLE
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1988年

土曜日のポートベロー・マーケット。当時のストリートファッションにとって、最も刺激的な場所だったと思います。珍しいチョウが見つかる秘密の場所みたいな感じ。トレンドなんて関係ない、自由で、クリエイティブで、カオティックなファッションがそこにはありました。

STREET MAGAZINE STREET STYLE
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1994年

1990年代半ばが、ロンドンのストリートファッションとクラブカルチャーの最盛期でした。金曜の夜になるとみんながFreud Cafe Barsに集まり、それからソーホーやピカデリー・サーカスのクラブへと出かけていきました。翌朝にはポートベロー・マーケットに向かうんです。

創刊号から100号までのアーカイブをスキャンした電子版『STREET』の購入はこちらから。価格は10号セットで3000円、全巻セットは3万円。

Shoichi Aoki
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street magazine

Credits


All images courtesy Shoichi Aoki

This article originally appeared on i-D UK.

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