英i-D最新号〈The Faith In Chaos issue〉が発売

英i-D 360号目となる、2020年春夏号〈The Faith In Chaos〉のカバー第1弾と編集長アラスター・マッキムによるエディターズレターを公開。

by Alastair McKimm; translated by i-D Japan
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09 June 2020, 10:06am

The Faith In Chaos, no.360 2020年春夏号の注文はこちらから。本号の販売利益はすべてBlack Lives Matterのグローバルネットワークに寄付されます。以下は、i-D 編集長アラスター・マッキムによるエディターズレター。

今回発売となった〈The Faith In Chaos issue〉の制作に取りかかかったとき、世界がこのような状況になると誰が予測できたでしょう。まず、私たちは、ジョージ・フロイド、アーマード・アーベリー、ブレオナ・テイラーをはじめとする多くの命が、長期にわたり蔓延した人種差別によって、不当に失われてしまったことに追悼の意を表します。

時代は痛みに満ちていますが、混乱と苦痛のなかにおいても、古き悪しきものを浄化し、新たな世界を構築することができるということを、私たちは信じ続けなければなりません。

未来を考えたとき、これまで以上にコミュニティとの関わりや繋がりは、重要性をおびてくるでしょう。この40年間、i-Dはポジティブな文化の変容を促す世界中の先駆的なパワーをもつひとびとや、コレクティブととともに歩んできました。わたしたちは、i-Dという場を提供できることを、これまでになく誇りに思っています。

今号の表紙を飾るファレル・ウィリアムスほど、i-Dの中核となる倫理観を体現している人物はいません。彼は90年代初頭以来、現代のカルチャーの顔として比類ない役割を果たしてきました。時代のアンセムを作り、ラグジュアリーファッションと音楽の世界をはじめて交差させました。彼のキャリアは、急進的な変化を促すため、そして黒人コミュニティと世界全体のインスピレーションと希望の道しるべとなってきたのです。

インタビューでファレルは、コロナウイルスの大流行以降に生じている私たちの生活の変化について話してくれました。「ニュー・ノーマルなんてものはないと思ってる」と彼は語っています。「正義がないんだ、パンデミック前の僕たちと、前に進んでいく僕たちの間に」これらの言葉は、ジョージ・フロイドが殺害される前、そして事件をきっかけにして抗議行動が世界中に伝わっていく前に語られています。現在、この言葉以上に強く響く言葉があるでしょうか。

わたしたちは、明日をどんな世界で生きたいのかを自問自答するのを辞めてはなりません。そして、かつて「普通」だったかもしれない有毒な自己満足に自分を染めないようにもしていかねばならないのです。

アラスター・マッキム(Alastair McKimm)
i-D 編集長

i-d cover with Pharell Williams

This article originally appeared on i-D UK.

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