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『美少女戦士セーラームーン』について知っておくべき10のこと

あなたは知ってた? 女の子の永遠のアイドル、セーラームーンのあれこれ。90年代に一世を風靡し、今年で24周年を迎える不朽の名作の意外と知られていない豆知識を振り返る。

by Nina Utashiro
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13 June 2016, 9:55am

(C)Naoko Takeuchi

六本木ヒルズ展望台のスカイギャラリーにて『美少女戦士セーラームーン展』が開催中だ。武内直子の漫画が原作で、のちにテレビアニメや劇場版も制作された本作は、神話や惑星の由来やシンボリズムを細部にまで組み込み、練りつくされた設定で世界中を虜にした。主人公は、典型的な普通の女の子である月野うさぎと、様々な悩みや事情を抱えて生きているごく普通のティーンたち。ドジであまり頭が良くない、どこにでもいるような女子中学生が、変身をすることで魔法を使うパワーを手に入れて戦士となり、守るべきもののために戦う。24年前に発表された本作のこの設定は、今でも様々な面で男性優位社会である日本において、非常に革新的なものであった。現在の「プリキュアシリーズ」をはじめ、ヒロインが戦うというスタイルをとっている少女アニメの金字塔である本作は、ファッション業界を牽引する存在である人たちにインスピレーション源として今でも強い影響力を持っている。LGBT要素も含んだ本作において、武内は彼女たちにオルターエゴの役割を果たす「セーラー戦士」というカッコよくて強い立場の「もう1人の自分」を与えた。それまでアニメの中でテーマとして扱われることのなかったフェミニズムをナチュラルに取り入れ、「女の子は強い」というメッセージを子供たちに発信した。そして私たちは色鮮やかで魔法に満ちたきらびやかな世界に魅了された。"正義"について教えてくれたセーラー戦士たちは地球にとどまり、平凡な小学校生活を送っていた子供たちに夢を与え、宇宙に連れ出してくれたのだ。現在でもまだ浸透しきっているとは言い難い日本において、多くのレズビアンやゲイ、さらにドラァグクイーンたちにも影響を与え、20数年を経た今でも、変わらず輝き続けるセーラームーンの歴史がわかる『美少女戦士セーラームーン展』も残すところ1週間。この機会に、知っておくべきトリビアをどうぞ。

(C)Naoko Takeuchi

1. 社会現象を巻き起こしたセーラームーン
第1作目のラスト『第45話 セーラー戦士死す!悲壮なる最終戦」でセーラームーンを除くセーラー戦士たち4人は戦死してしまう。本当は仲間を殺されたセーラームーンがその怒りでパワーUPし、敵を倒すというところで完結するはずだった。しかし、当時の小学生はセーラー戦死が次々と死んだことによりショックを受け、不登校や摂取障害になってしまう子が続出し、社会問題になってしまったため制作スタッフは慌てて設定を変え、シルバーミレニアムの聖石である幻の銀水晶により生き返らせ、第2シリーズである『セーラームーンR』が制作された。

2. セーラームーンヘアの成り立ち
原作者の武内直子は月野うさぎことプリンセスセレニティ(セーラームーン)の髪色を銀色にしようと決めていたのだが、雑誌の表紙用のカラー原稿を出した際、「こんな地味な色じゃ表紙は困るんだよ。黄色に塗って!」と言われて黄色になった。しかし、うさぎの前世、月の王国「シルバーミレニアム」の女王は同じ髪型だが、銀髪である。

3. グローバルに輝くセーラームーン
1995年よりアメリカで放送がはじまり、徐々に世界で放送されるようになった『美少女戦士セーラームーン』はアメリカやイギリスなどに渡った際、大幅に手を加えられている。北米での権利を買ったDICエンターテインメント社は性表現に関して危なそうな場面はカットしたり(バストが小さくなっている)、本来72話だったものを65話にしている。名前も西洋人にも馴染みやすように変えている。(月野うさぎ→セリーナ)(水野亜美→エイミー)また、番組の最後に『Sailor Says』というセーラームーンが視聴者に対して注意を促すコーナーが挿入されていたりする。

4. 天才美少女水野亜美
セーラーマーキュリーに変身する水野亜美のIQは300。「模試荒らし」という異名をもつ『美少女戦士セーラームーン』きっての秀才である彼女は英語辞典を1300ページ以上も食べたことがあり、全国模試で全科目満点1位をとっている。街中で戦いが始まっても周りを破壊しないよう「超次元空間」を現出できる。好みの男性のタイプはアインシュタイン。

5. 誰もが羨む永遠の若さを手に入れたプリンセス
プリンセス・うさぎ・スモールレディ・セレニティことちびうさは原作では900~902歳。舞台となる1990年あたりから100年後くらいに月野うさぎ(ネオ・クイーン・セレニティ)と名乗る女王となったうさぎと夫の間に生まれた娘がちびうさ。銀水晶の力で不老不死を得た一家はそのまま1世紀にわたり帝国を維持するのだが、1000年後の"未来"で危機に陥ったちびうさは"現在"の母親のもとに助けをもとめに来る。成長は8歳で止まったままなのだが、実年齢は900歳を超えている。

(C)Naoko Takeuchi

6. 誕生から20年、とどまることを知らない百合界のカリスマ
言動や容姿が男性的な天王はるか(変身後はセーラーウラヌス)と優雅で上品な海王みちる(変身後はセーラーネプチューン)は恋人同士。原作とアニメ共に同性愛を思わせる描写を90年代にして赤裸々に描いている。ウラヌスは「男でもあり、女でもある、どちらの強さもあわせ持つ戦士」ということもあり、はるかは「男か女であることが重要なのか」という言葉を残している。レーサーのはるかとヴァイオリンニストのみちるは家賃月100万円の高級マンションに住んでいて、「海王丸」という自家用ヘリコプターで2人で無限学園に登校していた。

7. ジェンダーフリーな3人組
原作第5期や『セーラースターズ』編で登場する3人組のセーラー戦士「スリーライツ」はキンモク星系の守護戦士。シャドウ・ギャラクティカの奇襲によって故郷の星を追われ、地球でアイドルグループに身を変えて主君である火球皇女を探している。メンバーの星野光(セーラースターファイター)、大気光(セーラースターメイカー)、と夜天光(セーラースターヒーラー)は原作では男装している女の子だが、アニメでは前世が女の子だった男の子で、変身すると女の子になるという設定になっている。この理由はアニメで天王はるかを登場させる際、男性が女性に性転換する展開は受け入れられないだろうと男装している女の子に設定されたが、人気が出たので性転換設定も大丈夫だろうとスターライツに転用されたのだ。ちなみに星野光は月野うさぎに片思いしていた。

8. 泣く子も黙る、強烈なアマゾントリオ
『セーラームーンSS』に登場する敵「アマゾントリオ」はアマゾネス・カルテット(アニメではジルコニア)の術によって人間に変えられた動物たち。美少女っぷり全開のアマゾントリオは、実のところ3人とも男だ。その美しさゆえ人気が高いフィッシュアイは「女に興味がない」と言い放ち、ゲイの男の子として描かれていて、声域、容姿共に女の子に近く、女装して若い男に接触するのを得意としている。ホークスアイは熟女好きのマダムキラーでうさぎの母やゲストキャラのお婆さんにまで色気をふりまき、攻撃する。タイガーズアイは少々ロリコンで主に幼女から女子高生までの女の子を餌食とする。キャラの濃いアニメ版セーラームーンの敵たちの中でもとりわけ強烈なキャラクターで人気が高い。

9. 美少女戦士たちの壮絶な過去
セーラー戦士は家庭事情が複雑なキャラクターが多い。タキシード仮面こと地場衛は幼少期に交通事故で両親を亡くしていて、それ以前の記憶をなくしている、自家が神社であり、普段は巫女姿が多い火野レイ(セーラーマーズ)の母親も亡くなっていて、母の死に目に顔を見せなかったワーカホリックの父を激しく憎んでいる。水野亜美(セーラーマーキュリー)は裕福な家庭で育ちながらも両親が離婚していて、医者の母親と一緒に住んでいる。木野まこと(セーラージュピター)も幼少期に両親を飛行機事故で亡くし、一人暮らしをしている。天王はるか(セーラーウラヌス)と海王みちる(セーラーネプチューン)の両親については不明だが、高校時代から家族とは離れて同棲している。また、彼女ら2人が冥王せつな(セーラープルート)とともに養育した土萠ほたる(セーラーサターン)は幼少期に巻き込まれた事故により母親を亡くし、教授である父親によってサイボーグにされていた。

10. 愛の女神、セーラーヴィーナス
金星を守護星とするセーラーヴィーナス(愛野美奈子)は登場人物の中で最も恋多きオンナ。面食いでホレっぽく、シリーズを通して想いを寄せる相手は数知れず。同時期にアマゾントリオのタイガーズアイとホークスアイとデートし、二股がバレないようにあたふたし、アイドルグループのスリーライツにおいては3人とも制覇している。芸能界デビューをするため星野光にアプローチしツーショットを撮られ、大気光を映画に誘い出しところを報道され、夜天光と戯れているところもパパラッチされている。また、天王はるかに初めて会った時に一目惚れしていた。(うさぎもこの時はるかに一目惚れしている)1番真面目な恋はイギリスに住んでいた時代にアランという男性に恋していたときで、彼は美奈子が姉のように慕っていたカタリナと恋人関係にあったため、美奈子の恋は実らなかった。

(C)Naoko Takeuchi

美少女戦士セーラームーン展
開催期間:開催中~6月19日(日)
会館時間:10:00~22:00(最終入館は21:30)
休館日:会期中無休
開催場所:六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー内 スカイギャラリー
東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階
料金:一般1800円・高校大学生1200円・4歳~中学生600円
お問合せ:03-6406-6652

Credits


Text Nina Utashiro