ここにしかないフェミニティ:G.V.G.V. 2018SS

MUGが手がけるG.V.G.V.が、東京・芝公園にある東京プリンスホテルのガーデンアイランドでショーを開催した。テーマには「ボタニカル マリン」を掲げ、無二のフェミニズムと、かすかなエキゾチックな空気をただよわせながら。

by Tatsuya Yamaguchi; photos by Satomi Yamauchi
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17 October 2017, 7:25am

折もあろうに雨空とこごえる寒さ。だが東京プリンスホテルのガーデンアイランドで開催されたG.V.G.V.のコレクションには、もしかしたらぴったりだったのかもしれない。水に濡れて張り付いたようなヘアメイク、屋根を打つ優しい雨音のリズム。美しいストリングスでノマディックな空気感をも内包したMartin Dennyの「quiet village」やLex Baxterの「Jungle Flower」といった音楽——少なくとも日本ではないどこかに連れられるような気分だ。

インビテーションには薔薇が優雅に巻き付いた錨(いかり)が描かれ、テーマはごくストレートに「ボタニカル マリン」。セーラーカラー(襟)にレースアップのディテールが施された明瞭なマリンスタイルがファーストルックだ。このニュアンスをコレクション全体で一貫させながら、ストライプや大小様々なドット柄を透け感のあるファブリックやメンズライクなスーツ地に重ねたりと、コントラスト豊かなスタイルが続く。バルーンスリーブやフリル、コルセット、大ぶりのリボン付きのストローハット。ネイビーとモノトーン調から色の転換があると、徐々に「ボタニカル」の要素が立ち上がってくる。ガウン風のコートには赤い薔薇の刺繍が散りばめられ、かすかにノスタルジックな趣がある——バックミュージックを含めた会場の空気感のせいだろうか。アルプス山岳地帯やスペイン、中国といったいくつかの民族衣装が頭をよぎる。

フィナーレに向かうにつれて、フェミニンな空気がさらに浮き上がってくる——エナメルコーティングされたボリュームスカートやボトムス、微かな光を放つスパンコール・ドレスをまとったモデルたちは、リラックスして薄っすら笑みを浮かべているようにもみえる。彼女たちはきっとインディビジュアルなフェミニティを謳歌しているのだ。

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