3人の若手フォトグラファーが撮る夏:Moncler Voicesキャンペーン
Moncler Voicesキャンペーンで、同ブランドはグレイ・ソレンティ、ミン・ヒョヌ、ガブリエル・モーゼスを招き、今シーズンの愛、希望、喜びを表現して世界中のクリエイティブコミュニティを力づけた。
Photography Min Hyunwoo. Image courtesy of Mond
洗練されたダウンジャケットをはじめ、一流のゲレンデ・シックの担い手として知られるMonclerは、夏のイメージとなかなか結びつかないかもしれない。しかし、夏の気配が近づいてきた今、このイタリア生まれのラグジュアリーブランドは、晴れやかな最新キャンペーン〈Moncler Voices〉でこの季節を讃えた。今回は新進気鋭の若手フォトグラファー、グレイ・ソレンティ、ミン・ヒョヌ、ガブリエル・モーゼスを迎え、それぞれが描く夏の物語を通して、私たちが1年で最も待ち焦がれる季節の心を打つイメージが完成した。
薄手のサマージャケットやジレ、ハット、アクセサリー、サングラスなど、Moncler最新コレクションの夏にぴったりなアイテムを物語のツールとして使い、それぞれのフォトグラファーのヴィジュアルストーリーは、理想の夏の昼(ともちろん夜も)という曖昧なファンタジーを象徴するさまざまな感情を深く掘り下げる。グレイ・ソレンティは故郷ニューヨークで親友とのプラトニックな愛というテーマを探り、ミン・ヒョヌは韓国東部の砂浜で子ども時代の喜びを穏やかに振り返った。ガブリエル・モーゼスは希望をテーマに、ナイジェリアのタフな若者にレンズを向けた。
キャンペーンに参加した3人のフォトグラファーが、写真の背景にある物語や今年の夏の予定について語ってくれた。






グレイ・ソレンティ
── 今年の夏はどんな予定?
旅行や撮影をしたり、ナポリで友だちや家族と過ごすつもり。友だちのフリーと一緒に私のドキュメンタリーの作業もする予定。
── 今回撮影した作品のエネルギーを3つの単語で表すと?
汗、つながり、リズム。
── この物語を伝えるうえで、〈愛〉はどんな役割を果たしていますか?
今回の撮影はすべて場当たり的で、前もって準備したわけではなく自然に生まれたもの。友だちと集まって、音楽を聴いて、ひと晩中踊った。
── あなたの物語の主役は?
メインキャラクターはいない。みんなで一緒に踊っていて、目が開いてるか閉じてるかはかろうじて見分けがつくくらい。
── 今回選んだ服について教えてください。そのアイテムはあなたが伝えたい物語にどう貢献していますか?
それぞれ着心地がいいものを選んだ。色があってもなくても、好きなものを全部。
── この物語から何を感じてほしいですか?
もちろん解釈は自由だけど、私たちにとっては、クリーンでポジティブなエネルギーの爆発。仲のいい友だちと一緒に踊り、最高の気分で愛し合う……まさに夢みたいなこと。誰だって楽しく踊ったり、最高の友だちと過ごす権利がある。







ミン・ヒョヌ
── 今年の夏はどんな予定?
夏にはすべて元どおりになる予感がしてる。ここ2年はあまり出かけたり人に会ったりしないようにしてた。ほとんどのひとはそうだと思う。大人になってからずっと毎日やるべきことに追われてきたけど、コロナによって2度と戻らない瞬間やその大切さに気づかされた。今日は外を散歩して、少しだけマスクを下げて深呼吸したら、草の強い香りがした。もうすぐ夏が来る。
── あなたの作品が映し出す夏の物語について教えてください。最初に浮かんだアイデアは?
喜びというテーマについて考えたとき、小さいころ故郷で過ごした時間が思い浮かんだ。私は韓国の東海に面する小さな村で育った。だから真っ先に海が思い浮かんだ。昔父が作りかけて放置していた小さな未完成のボートがあるんだけど、それに乗ってみたら楽しそうだと思って。若い頃はバイクに乗っていたから、それも使ってみることにした。毎回うまくいくとは限らないけど、〈新鮮さ〉はパーソナルな体験から生まれるものだと信じてる。
── 今回撮影した作品のエネルギーを3つの単語で表すと?
時間、関係、方向。
── この物語を伝えるうえで、〈喜び〉はどんな役割を果たしていますか?
自分に馴染み深い場所や親しい友だち、そこで一緒に過ごす時間を捉えることにフォーカスした。そこから生まれるものは喜びに満ちているはずだと思ったから。
── あなたの物語の主役は?
写真には写っていないけど、主役は友だちのチョン・スヨン。このプロジェクトのキャスティングとスタイリングを担当してくれた。いいアイデアが思いつくと、よく彼と話をする。ふたりでこのプロジェクトのブレインストーミングを何度もして、準備を進めてきた。これからも彼と一緒に写真や作品をつくるのを楽しみにしてる。
── 今回選んだ服について教えてください。そのアイテムはあなたが伝えたい物語にどう貢献していますか?
最初の計画とは違ったけど、特にお気に入りのカットは、友だち2人が風で風船みたいに膨らんだウィンドブレーカーを着て、同じ方向を見つめているもの。濡れた服が体に張り付いてる写真も気に入ってる。人生はいつも希望に満ちているとは限らない。希望もあれば、失望することもある。でも、人生を喜びに満ちたものにするのは人生に向き合う態度だ、ということを提示したかった。
── この物語から何を感じてほしいですか?
「今年の夏は友だちと一緒に出かけて、写真を撮って、思いきり楽しみたい」と思ってほしい。それで本当に喜びに満ちた時間を過ごしてほしい。







ガブリエル・モーゼス
── 今年の夏はどんな予定?
大切なひとたちと楽しく過ごす。
── あなたの作品が映し出す夏の物語について教えてください。最初に浮かんだアイデアは?
自分の文化や、何世代もの先祖の故郷である場所を力強く表現したかった。僕が知るナイジェリアの美しさを、ずっと世界に示したいと思っていたから。
── 今回撮影した作品のエネルギーを3つの単語で表すと?
大胆、本物、タイムレス。
── この物語を伝えるうえで、〈希望〉はどんな役割を果たしていますか?
希望は人間である僕たち全員が持っているものだから、興味深いテーマだった。今、世界では訳のわからないことがたくさん起きているけれど、それでも僕たちは、未来の世代のためにより良い場所をつくれるという希望を抱き続けてる。
── あなたの物語の主役は?
おじいさんと最年少の男の子、マイケル。ふたりは人口分布の真逆にいる存在だけど、不思議と通じるものがあるんだ。
── 今回選んだ服について教えてください。そのアイテムはあなたが伝えたい物語にどう貢献していますか?
MAYAは僕が育った場所にぴったりなジャケット。Monclerで何かを買ったり、欲しいものがあるとすれば、それは間違いなくこのジャケット。ダントツの1位だよ!
── この物語から何を感じてほしいですか?
誰もが共感できる普遍的な思い出や瞬間を伝えたかった。この物語の何かにつながりを感じてもらえたらうれしい。人間味あふれる作品だから。