『ネオ・ヨキオ』を見る前に知っておくべき10のこと

ヴァンパイア・ウィークエンドのエズラ・クーニグが贈るNetflix新番組『ネオ・ヨキオ』はジェイデン・スミスが声優として参加し、高級ファッション、ポップスター風刺溢れた傑作アニメだ。

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okt 13 2017, 6:45am

悪魔に狙われるファッションブロガー、テイラー・スウィフトとケイティ・ペリーとマイリー・サイラスを足して3で割ったようなポップスター、巨大なチョコレート菓子Toblerone——今年もっともヒップでハチャメチャなアニメ『ネオ・ヨキオ』。観たらあなたも夢中になることまちがいなし——しかし観る前にこの番組について知っておくべきいくつかの重要な情報を紹介しておこう。

—ヴァンパイア・ウィークエンドのエズラ・クーニグによるサイドプロジェクト
ヴァンパイア・ウィークエンドはニューヨークが誇るインディーズバンドだ。そのメンバー、エズラ・クーニグが作り出したアニメ作品なのだからヒップでないわけがない。ヒップだと分かったうえで観ても、やはり『ネオ・ヨキオ』が放つこの奇妙な世界観には度肝を抜かれるだろう。舞台は近未来のニューヨーク、ネオ・ヨキオ——ダウンタウンはすでに海底都市となり、アップタウンは高層建物の屋上でテニスを楽しむ、ブランド主義のミレニアル世代エリートたちに溢れている。

—ジェイデン・スミス演じる主人公のカズ・カーンは、ネオ・ヨキオを悪魔から守る黒魔術師、通称「2番目に結婚したい男性」
ミレニアルピンクの髪色をした男性、カズ・カーン。タイムズ・スクエアの電光掲示板で、自分がネオ・ヨキオで第2位の独身男性とランキングされたことに落胆するカズ。彼は悪魔祓いの「マジストグラット」の家系に生まれる。代々ネオ・ヨキオの街を守ってきたマジストグラットの家系は街の上流階級だ。

—ポップな世界観
1話20分ほどの映像は日本と韓国のアニメーターばかりを起用し、すべてがポップな作りとなっている。

—いたるところに名作アニメへのオマージュが
『ネオ・ヨキオ』はアニメ素人にとって学びの場ともなる作り。そこには、『セーラームーン』や『ドラゴンボールZ』、『アキラ』などのモチーフがたくさん見られる。ネオ・ヨキオという都市名も、『アキラ』の舞台となったネオ東京に掛け、そこに"ニュー"を意味する"ネオ"、そして、ヨークと東京を掛け合わせた"ヨキオ"としたにちがいない。

—ジェンダーが入れ替わる場面があるが、『ネオ・ヨキオ』は政治的なメッセージを押し付けたりはしていない
少年と少女のジェンダーが入れ替わるという展開がエピソード4に出てくるがこれは現代社会のジェンダーの問題を扱おうとしたのではなく、『らんま1/2』へのオマージュだろう。生意気な金持ちの青年、エリート社会に攻撃を仕掛ける悪魔、海底都市となったダウンタウンなど、『ネオ・ヨキオ』には政治的メッセージとも解釈できる要素もあるが、それが押し付けがましく語られることはない。

—ファッションへの皮肉は大いに感じられる
カズは高級デパートBergdorf Goodmanで買い物をする。そして悪魔からCHANELスーツを取り戻そうと格闘する一方で、香りについて造詣が深く、カール・ラガーフェルドの格言を諳んじることもできる。悪魔に取り憑かれた少女はファッションブロガーのヘレナ・セント・トレッセロ、それまでの物質主義的な生き方を悔い改めたいと願っている。ヘレナの声は、タヴィ・ゲヴィンソンが担当している。それは『ネオ・ヨキオ』のメッセージが垣間見えるシーンでもある。

—ニューヨーク・カルチャーが大々的に描かれている
建築から、金持ちの若者たち、フィールドホッケー、社交界の行事にいたるまで、『ネオ・ヨキオ』はニューヨークを前面に出して描いている。クーニグ自身Pitchforkに「『ネオ・ヨキオ』のほとんどがニューヨークに捧げられている」と語っている。

—クーニグの友人関係へのトリビュート?
ヴァンパイア・ウィークエンドのメンバーであるからにはそれなりのコネクションがあって当然だろう。それでもこの声優陣には誰もが驚くにちがいない。ジェイデン・スミスのほか、スーザン・サランドン、Vicelandのザ・キッド・メロとディーサス・ナイス(The Kid Mero & Desus Nice)、リチャード・アイオアディが参加している。そしてジュード・ロウが、ヴィヴァルディのコンチェルトをどんなコードでも演奏できる執事ロボットを担当している。

—テイラー・スウィフトのパロディが冗談にならない
人の神経を逆なでするようなポップスターがネオ・ヨキオに移住してくる。彼女の名はセーラー・ペレグリーノ。髪が青く話し方にアメリカ南部の訛りが混じるセーラーは番組のクリエーター曰く「テイラーとケイティとマイリーを足して3で割ったような女性」とのことだが、これは誰がどう見てもニューヨークへの移り住むことを歌にたあのポップスターをモデルにしている……

—劇中に登場する巨大なToblerone
元ファッションブロガーのヘレナをダンスパーティに誘うカズ。この誘いに乗るヘレナだが、その決め手は巨大なチョコレート菓子Toblerone。この巨大Toblerone実在するとしてソーシャルメディアで話題となっている。重さ4.5キロで、Amazonにて約1万円で購入できる。これを食べながら『ネオ・ヨキオ』を観てはどうだろう?

『ネオ・ヨキオ』は、Netflixにて配信中。