ライブシネマ『怪獣の教え』2016

世界が歪み始めている、豊田利晃の生み出した怪獣は我々に本当のモンスターの存在を教えてくれる。満員御礼の伝説の舞台『怪獣の教え』の再公演が決定、あの怪獣が今度は東京に上陸する。

by Masaki Naito
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31 August 2016, 5:50am

Photo by TAKAMURADAISUKE

演劇と音楽、そして映画を融合させた新型エンターテインメント『怪獣の教え』の東京公演が遂に決定した。映画監督・豊田利晃がオリジナル脚本で挑む初の舞台作品だ。昨年11月に横浜赤レンガ倉庫で行われた『怪獣の教え』の初演は、5日間にわたった7公演すべてが満席という記録を打ち立て、公演が終わった直後から再演が強く望まれていた。

舞台は小笠原諸島。本作は、国家の秘密を暴露し怪獣を復活させるべく島を目指す男・天作、天作の従兄弟で島育ちのサーファー・大観、そして"怪獣の教え"の秘密を知る女性・クッキー、これら3名のみの登場人物によって構成されている。主人公である天作を演じるのは、『モンスターズクラブ』(2011) で比類なき存在感を放ち、マーティン・スコセッシ監督の『沈黙』公開も控える窪塚洋介。そして豊田作品の常連俳優である渋川清彦が大観を演じ、さらに世界の島を転々としながら暮らすクッキー役には、前回の舞台で豊田作品へ初参加を果たした太田莉菜が務める。

豊田作品で主演を務めたこともある俳優の東出昌大は「激烈な映像と音の衝撃に、舞台に抱く陳腐な常識の敗北を知る。血を沸かし、肉を狂わせ乱舞する名演は、帰路に就いた我々の口を噤んだ。あの世界に再び立ち会えることを、心から嬉しく思う」と、俳優3名の熱演と舞台の常識を打ち破った豊田監督、そして再公演がきまった本作へコメントを残した。さらに音楽には中村達也(Dr)・ヤマジカズヒデ(Gt)・青木ケイタ(Sax&Fl)によるTWIN TAIL〈怪獣の教えVersion〉とGOMA(Didgeridoo)を迎え、演出と脚本の豊田利晃が舞台の進行に合わせてその場で映像を投影するという、新感覚エンターテイメント作品となっている。

Photo by TAKAMURADAISUKE

本作を見たスタイリストの北村道子は「古代の獣は人間と混血し共生していた。現代の獣は科学の犠牲となり海底に隠れてしまった。抑えきれない悲しみの鳴き声は聞こえる者と聞こえない者とに分かれてしまった。舞台は鳴き声を聞くことに問いがあります。」と評した。

ライブシネマ演劇+音楽+映画『怪獣の教え』
2016年9月21日〜9月25日「Zeppブルーシアター六本木」にて上演
チケット好評発売中。
チケットぴあ: http://w.pia.jp/t/kaiju
ローソンチケット: http://l-tike.com/kaiju
イープラス: http://eplus.jp/kaiju
Zeppブルーシアターチケット: http://www.blue-theater.jp
怪獣の教え・公式サイト: http://kaijuno-oshie.com
PARCO STAGEサイトの『怪獣の教え』
公演情報: http://www.parco-play.com/web/program/kaiju/

Photo by TAKAMURADAISUKE

コメント

「俳優たちの視界には確かに小笠原の原始的な風景が広がっていた。観客はそれを実感しながら、抗いたいが身動きさせない音圧と映像に底知れぬ恐怖を纏うことになる。映画とは違う豊田の新しい世界を観た」行定勲

「子供の頃からずっと見たかった怪獣がやっと見れた! 大きくて恐ろしくて踏み潰されそうになった! 無防備に観る事を許されない舞台だった!」板尾創路

「初演を観ました。また怪獣たちが私たちを現実から遠ざけ、目に余る光景に背かず、五感が擦り切れるのをただ味わいたい」瑛太

「この舞台は「怪獣」のお話。欲望に忠実な役柄三人の演者と、匠!としか言いようのない演奏者によってもたらされる「挑戦」のお話。見終わった帰り道、現実私たちにとっての怪獣は、科学、そして白くて触れられない日本だと思う。胸に溜まる作品です。是非」アヴちゃん[女王蜂]

「横浜に上陸した怪獣は、六本木へと進撃。確かに、小笠原にはじまるこの怪獣の旅は、まだ見えない何かへと向かってく。破壊すべきは、人間の想像力を封じる、この世界のシステム。豊田は小笠原の島民となった。怪獣の教えを受けて。今回、新たな試みも期待する」森永博志

「クソー。めちゃくちゃオモロい」千原ジュニア

「激烈な映像と音の衝撃に、舞台に抱く陳腐な常識の敗北を知る。血を沸かし、肉を狂わせ乱舞する名演は、帰路に就いた我々の口を噤んだ。あの世界に再び立ち会える事を、心から嬉しく思う」東出昌大

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Text Masaki Naito

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