デヴィット・リンチが日本の伝統と出会うとき

熱狂的な人気を誇る映画監督デヴィット・リンチの世界観を、西陣織の老舗・細尾が再解釈する“異例”の展覧会が開催されている。

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02 November 2016, 11:15am

映画作品のみならず、写真やリトグラフ版画、立体作品、アニメーションなど、あらゆる表現方法を貪欲に駆使してきたデヴィット・リンチ。なかでも絵画作品は、リンチの世界観がより凝縮されたものばかりだ。一機の爆撃機がモノクロの世界を飛ぶ様や、黄土色の空のような空間に浮かぶ7つの目を持つ黒い岩など、映画「ブルーベルベット」で主人公・ジェフリーが言う"不思議な世界"に通じるものがそこには描かれている。そんなリンチの絵画作品からインスピレーションを得た展覧会「DAVID LYNCH meets HOSOO」が、東京・表参道で開催されている。

題材となっているのは「SPIRAL」。「螺旋は上昇・下降を繰り返す円環である。この螺旋は、私にとって進化を象徴する円環なのである」と語るリンチが描いた「SPIRAL」を、1688年創業の西陣織の老舗・細尾が独自の西陣織の技術を駆使して解析し、再構築するという異例の展覧会だ。ギャラリー内には、従来の織物のイメージを遥かに超える複雑さと繊細さで作りこまれた、西陣織の空間インスタレーションが広がる。まさにリンチが表現し続けてきた世界観を、西陣織の技術が体現して見せる"不思議な世界"に足を踏み入れてみてほしい。

「DAVID LYNCH meets HOSOO」
会期:開催中〜11月13日(日)
会場:EYE OF GYRE 東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3階
開場時間:11:00〜20:00
入場無料
gyre-omotesando.com

Credits


Text Kanayo Mano