Maison MIHARA YASUHIRO Photography by Natsumi Takahashi.

ファッション・ゲームの世界へ:Maison MIHARA YASUHIRO 19aw

三原康裕から届いたインビテーションに描かれていたのは、カジノを執り仕切るバニーガールの姿。彼女に誘われた先は、アメリカ大聖堂だった。

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13 februari 2019, 2:36am

Maison MIHARA YASUHIRO Photography by Natsumi Takahashi.

どんなに精緻に組み上げられたストラテジーがあったとしても、あらゆるゲームに何がしの駆け引きは欠かせない。対人的に、あるいは内省する場合でも、(ほんの数分後には判明する)絶対的な答えが存在しないのだから。そう思うと、売った売れない(あるいはそれ以外)に躍起になる実力闘争も、身体の上で遊びを繰り広げるファッションも確かにゲームのようだ。「Play Responsibly」をテーマに掲げたMaison MIHARA YASUHIROのショーを見ていたらそんな感覚が芽生えてくる。コレクションノートにはこう付け加えられている。「人々がゲームに興じる楽園・カジノ。そこには人間のリアルな欲が渦巻き、狂気すらを孕んでいる。それは単なるゲームでしかないのに」と。

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ことさらブランドの20周年を機に東京で開催したショーが頭をよぎった。シャツやニット、コート、ブルゾンといった色柄も表情も違うウェアを自由に組み合わせたレイヤードスタイルが、パリのアメリカ大聖堂の中を闊歩していく。しかもそれらは一体化した一着の服に姿を変えている。フレッシュに再構築する、アドオンとフュージョンの美学は健在のようだ。

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モデルの目元には雫のようなメイク。さながらトランプのジョーカーだ。パフォーマー集団による多幸感のあるドラムビートにのせられながら、アイキャッチなのは、1950年代のアメリカにフォーカスして“遊び”をストレートに表現したというルーレットテーブルやトランプの柄をデザインしたジャカードシャツやスカーフだ。細部も楽しい。権藤駿が制作したという膨大なパールや、羽根や小さい鍋で組み上げられたネックレス、ジャックポットのカードや火気厳禁の注意表記は裾部分にアタッチされ、メジャー柄の紐、鋲打ちしたブルゾンの背中にはゲームを楽しむ雷神のドローイング……。ECCOとのコラボスニーカーも心をくすぐる。溢れる稚気には、硬直した時代へのアイロニーが内包してみえる。三原康裕はプレイボードを準備した。勝つも負けるも自分次第。

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