成山画廊で同性愛にまつわるアートエキシビジョン「G」が開催中

日本の戦前・戦後に同性愛にまつわる作品を発表していた9名の作家を取り上げるアートエキシビジョン「G」が東京・九段下にあるアートギャラリー成山画廊で開催されている。会期は11月18日(土)まで。

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08 November 2017, 7:16am

「LGBT」という言葉が世の中に登場する以前の日本では、同性愛を主題にしたさまざまなアート作品が生まれていた。そのことを知る人は多くないだろうし、社会的な認知も現在ほど開かれたものではなかったはずだ。そうした背景のなか、戦前・戦後に活躍した9名の作家による同性愛にまつわる作品を、東京・九段下にある成山画廊で展示している。

「大変刺激的な作品ではありますが(……)一見全く違う作風の作家を一堂に展示する事で、何か特有の世界観が立ち上がるのではないかという試みです」

高畠華宵、金子國義、山中春雄、長谷川サダオ、田亀源五郎、大川辰次、月岡弦、矢頭保。そして、出展作家のひとりである三島剛は、1924年に生まれ、31歳の頃に作家の三島由紀夫と出会い二人で男の裸体画を描いていたことがきっかけで「三島剛」のペンネームで作家活動を始めたという。彼の作品はファッションデザイナーらにもコレクターが多く、ヨーロッパの顧客も多かったそうだ。日本初のゲイマガジン『薔薇族』や『さぶ』の創刊の立役者として知る人も多いだろう。

こと日本において、「LGBT」というセクシャリティの頭文字を並べたワードが、現在のように「マイノリティ」を意味する言葉として周知され始めたのはごく最近の現象だろう。しかも、その言葉の意味や、ジェンダーについての理解が充分に社会全体に浸透しているとは言えない。特異な美学に触れることは、社会のダイバーシティに関心のあるあなたにきっと多くの気づきを与えてくれるはずだ。彼らの略歴はすぐに調べることができるので、ぜひ目を通すことをおすすめする。セクシャル・マイノリティに関する現代との違いの一片が、透けて見えてくる。

「G」
成山画廊
会期:2017年10月14日(土)〜11月18日(土) *水、日、祝日休廊
時間:13:00〜19:00
出品作家
高畠華宵、金子國義、三島剛、長谷川サダオ、大川辰次、月岡弦、山中春雄、矢頭 保、田亀源五郎