「女性であること」についての覚書:アマンダ・デ・カディネット

過去の失敗を受け入れることから、ありのままでいる強さまで。英国の写真家で〈Girlgaze〉(女性の写真家をサポートするプロジェクト)を立ち上げたアマンダ・デ・カディネットが考える、「女性である」こと。

by Tish Weinstock; translated by Atsuko Nishiyama
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01 March 2018, 2:41pm

私は正しく「女」できてる? あなたと私のやり方の違いは? それってそんなに大事なこと? 「女性として生きること」をめぐる不確かな思いは、ときに誰しも感じるもの。「Notes On Being A Woman(女性であることについての覚書き)」は、女性であることの意味やそれにまつわる神話について考えるシリーズ

写真家、女優、著述家、講演家、プロデューサー、ディレクター、母親、つまりマルチなスーパーウーマンのアマンダ・デ・カディネットはありとあらゆることを経験済み、Tシャツを引きちぎったことだって。

決まりどおりになんて絶対にしないタイプ--特にそれが、いまいましい家父長制によって決められたルールなら。彼女は弱冠15歳でテレビ番組「The Word」のホストとしてキャリアをスタートさせた。その後LAに拠点を移し、カメラの後ろに立つ側となる。それからの15年間は、クリエイティブ業界の魅力的な大物たちを写真に収めてきた。

2012年には原点に立ち返り、脚本家・プロデューサー・演出家として「The Conversation with Amanda de Cadenet」を手がける。女性であることの様々な側面を探っていく、独創的なインタビュー・シリーズだ。そして、それだけではまだ足りない、と言わんばかりに2017年〈Girlgaze〉を立ち上げた。未来を担う世代の、来るべき女性の写真家やディレクターをサポートし、育成し、仕事の機会を作り出すことを目的としたマルチメディア・プラットフォームだ。だから言ったはず、彼女はなんだってやる。

そんなアマンダによる「女性であることの覚書き」がこちら。

女性として生きる上でもっとも大変なことは、同じ立場の男性と平等に扱われるために、社会が私たちに差し出す要求に応えること。性差別とミソジニーは構造に組み込まれている。だから私たちが彼らと同じテーブルにつくためには、リスクを引き受けなくてはならないし、彼らより長く働かないといけなくなる。

人間の体について今までもらった最良のアドバイスは、人の体はそれぞれユニークで、違っていてこそ美しいということ。そしてもし自分の体を大切に扱えば、自分のためによりよく機能してくれるということ。体型を自分でコントロールすることに何年も取り組んできて、私にとっては何が効果的かはわかってる。そして私自身を含めた誰にも、私の体について悪口は言わせない、と誓ったの。自分自身に対して、自分の向き合うものに対して現実的になるべきではあるけどね。共感できるロールモデルを見つけるのがいいと思う。自分自身を心から受け入れているような誰かを。

愛とは、自分以外の誰かや何かであるように振る舞う必要がないこと。その関係の中では完全にありのままの自分でいられて、ジャッジされたりしないこと。

もし時間をさかのぼることができるなら16歳の自分に言ってあげたいことは、あなたの失敗に対する考え方は間違ってる、ということ。若い頃は、失敗こそ自分に起こりうる最悪のことだと思ってた。でも実は最高のことでもあったの! 私は失敗から、ものすごくたくさんのことを学んだ。誰もが間違えるし、みんな失敗はする。でも、リスクを自分から進んで負うことが必要だと思う。つまり失敗する危険を顧みない、ということね。大きなリスクを冒すことを恐れていたら、学ぶことも、大きな成功を達成することも期待できないでしょ? この人生で経験してきた失敗のすべてが、今の私を作ってきたと思う。

女性であることについて学んだ中でもっとも予想外だったことは、私たちの驚異的な回復力。

これまで見たり読んだりした多くのものが、今の私という女性を作ってきた。その中でも特に私という人間を形成してくれたことを挙げるなら、ものすごく大勢の女性たちの声が合わさってひとつになるのを聞いたこと。見知らぬ人から、よく知っている女性まで、様々な人たちのね。

いちばん幸せなのは、家族といるとき。私の世界の中心。

女性であることについて歌ったお気に入りの曲は、ホイットニー・ヒューストンの「アイム・エブリ・ウーマン」。

尊敬する女性をひとり選ぶのは難しい。並外れた素晴らしいことをしている、驚異的な女性はたくさんいるから。だいたいの場合、私が憧れるのはありのまま、真の自分自身でいる人たち。どれほど社会的な同調を求められても自分に忠実でいられる人たちには、いつも圧倒されてしまう。私には考えられないような状況を生き延びてきた人たちのことも、尊敬してる。私がリスペクトするのはそういう女性たち。

歳を重ねることのもっともよい点は、年齢と共に自信がついてきたこと。若い頃は、歳をとるなんて最悪、と思ってた。実際に年齢を重ねてみると、自分でいることが前よりずっと心地いいし、自分の持つ声や、能力に対しても同じように感じてる。

歳を重ねることにまつわる最大の嘘は「スローダウンしてしまう」ということ。私は年齢が上がるごとになんでも頑張れるようになってきたし、いろいろなことを同時にできるようになっているの。常にできるだけたくさんのプロジェクトを抱えてる。ときには、もっとゆっくり、と自分に言い聞かせて、周りの世界から距離を置かなきゃいけないくらい。

大人になったと感じるのは、自分のやってきたことを振り返るとき。15歳でテレビ番組のホストという最初の仕事を始めてから、これまでに成し遂げてきたことのすべてをね。あれから私は、美しい家族を築いてきたし、「The Conversation」を制作してプロデュースした。「Girlgaze」を始めて、本も書いた……簡単なことではなかったし、とんでもなくハチャメチャな道のりだった。でも達成できたことをすべて振り返ってみると、すごく誇らしいし、私もずいぶん大人になったな、と感じる。

(前回このシリーズに登場した) ニコル・ファーリからの質問:男性を羨ましく思ったことがありますか? あるとしたら、どんな理由で?ありません。どうして私が男性を羨ましがるの?

次にこの連載に登場する女性への質問は:女性と女の子たちにとってよりよい世界を、あなたならどうやって作りますか?

This article originally appeared on i-D UK.
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