shu uemuraについて知っておくべき10のこと

今でこそビューティとはファッションに欠かせない大切なファクターだが、1950年代にはまだパンドラの箱のごとく閉ざされた世界だった。そんな時代を切り開き、消費者たちをより美しく煌びやかな世界へと導いた、日本人のパイオニアshu uemuraについて紐解いてみよう。

by Mika Koyanagi
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04 October 2016, 8:10am

80〜00年代における青山界隈でのファッション・ランドマークとして、もしくは渋谷駅で人を待つ時のお楽しみイベントとして。shu uemuraのビューティブティックは常に、東京のショッピングに寄り添う存在であった。脚を踏み入れると広がる色とりどりのカラーパレットは、当時のビューティ業界において異彩を放ち、すべてのファッショニスタを魅了していた。時を経て現代。単なるコスメブランドの域を超えて、ファッション界はもちろん、アートフィールドにも影響を与える存在として、多くのクリエイターからの強い支持を得ている。感性が高い人々を中心に、幅広い世代に愛されるshu uemuraの魅力とはなんなのか、改めて考えてみたい。

1. Who's SHU UEMURA?
ブランド名はもちろん知っているけど、創始者である植村 秀とは何者か? 意外と彼のバックグラウンドを知る人は少ないのでは。美の開拓者であり求道者である植村は、幼少期から絵画や音楽などのアーティスティックな才能を発揮していた。美しいものへの理解と興味は、自然と"ビューティ"の世界へと繋がれ、1950年代にハリウッドに渡り、メイクアップ アーティストとしての活動をスタートするまでに至った。エポックメイキングとなったのは、女優シャーリー・マクレーンとの出会い。彼女を担当していたメイクアップ アーティストの代理で大女優のメイクアップを行い、その高い技術はスタッフ一同、絶賛の嵐。以降、フランク・シナトラ、エドワード・G・ロビンソン、その他ハリウッド女優のメイクアップ アーティストとして、さまざまな映画で活躍した。その後に開発したクレンジング オイルや、いち早くモードとメイクアップの融合を試みた活動は周知の通り。

2. 世界初のビューティブティックをオープン
1983年6月19日、植村 秀の誕生日に「シュウ ウエムラ ビューティブティック」1号店を表参道にオープン。当時は類をみなかった化粧品の路面店では、今もおなじみのロゴを大きく配したファサード、そして店頭に並んだカラフルなアイシャドーやリップスティック・メイクブラシなどが多くの人の目を惹き、表参道のランドマークとなった。プロダクトを自由に試せるメイクアップ コーナーは化粧品業界で大きな話題となるほど革命的。現在は表参道ヒルズ内に本店を移し、メイクアップを基礎から学べる「シュウ ウエムラ ラーニング アトリエ」(ベーシック テクニック レッスン100分10,000円)を開催するなど、話題に事欠かない。

3. 唯一無二の存在、クレンジング オイル
シュウ ウエムラを代表するプロダクトのひとつ、クレンジング オイル。ビューティエディターなど美容のプロからも絶大な信頼を置かれているクレンジング オイルが誕生したのは、1967年。ハリウッドの舞台裏で植村 秀が出合ったメイクアップという仮面を脱ぎ捨てるという概念を元に「アンマスク」という商品名を採用。肌が自ら行うことができない洗浄を行い、汚れやメイクアップを徹底的に洗い流すことで、洗顔するたびに美しくなれる。そんな思いが詰まったクレンジング オイルは、発表から49年を経て、現在では肌個性に合わせて選べる6種類のラインナップで、"メイクはクレンジングに始まり、クレンジングに終わる"という植村 秀の理念を体現している。

4. つねに話題のコラボレーション
数多くのアーティストやファッションブランドとのコラボレーションも、シュウ ウエムラを語る上で欠かせない。最新作は村上 隆を迎え、「コスミック ブロッサム」をクリスマスシーズンに向けて発表する。村上作品を象徴する「フラワー」が、夜空で咲き乱れる姿をイメージしたアイテムは、クリスマスにふさわしい、華やかで多幸感に満ちている。第1弾「クリスマス パレット キット」をはじめとするコフレは11月1日から、第2弾「ルージュ アンリミテッド シアー シャイン」などの単品は11月16日からの限定発売。

© Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., LTD. All Rights Reserved

5. サンジェルマンに佇む黒いクマ
シュウ ウエムラの店舗では、キュートなマスコット「shu:bear(シュウ ベアー)」が出迎えてくれる。白いボディにフサフサのカラフルなアイラッシュをつけたものや、壁一面にディスプレイされていたりと、店舗によってさまざまな姿がお目見えする。白いボディが基本の中、パリのサンジェルマン店には世界で唯一、黒いベアがいる。地元の観光スポットとしても知られていて、頭や体をなでなでするshuフリークもいるとの噂。ウェブサイトでは、「シューベアメーカー」でお気に入りのトップ画像も作成できる。パリを訪れた際はぜひ行ってみたい。

brand.shuuemura.jp_calligraphiink/
shu uemura Saint-Germain
176 boulevard Saint-Germain Paris 75006
+33 1 45 48 02 55

6. ショーのメイクを支えるアーティスティック ディレクター、打出角康
モードとメイクアップの深い関係性にいち早くフォーカスした創始者、植村 秀の独創的かつエキサイティングなDNAを受け継ぐ、アーティスティック ディレクター、打出角康。植村本人より直々に薫陶を受けた彼は、『ELLE』や『VOGUE』などのモード誌で活躍しながら、ファッションウィークに参加するブランドのメイクアップも担当している。tsumori chisatoや、YASUTOSHI EZUMIなど、ビッグネームからアップカミングなブランドまで幅広く手がけ、国内外のショーに欠かせない存在だ。

7. 若き才能をサポートするアートアワード
才能あふれる若きアーティストの育成に貢献したい。そんな植村 秀の芸術に対する深い愛情を表すかのように、今年10回目を迎える「アートアワードトーキョー 丸の内 2016」に、第3回目からシュウ ウエムラ賞を設立し、参加。今年は京都造形芸術大学大学院芸術表現専攻を修了したばかりの香月美菜が受賞。2010年には、現在NYを活動の拠点として活躍する写真家の小浪次郎が受賞している。

©jirokonami

8. シュウ ウエムラを愛用するトップクリエイター
海外のセレブリティにも人気のshu uemuraだが、ファンと明言するビッグネームの筆頭が、カール・ラガーフェルドだ。きっかけは、サンジェルマン界隈に住んでいるラガーフェルドが近所のshu uemuraブティックを訪れたこと。豊富なカラーに魅了され、今ではデッサンやイラストにアイシャドーを使用しているのは有名な話。2014年にはラガーフェルドの飼い猫で世界一セレブな猫、シュペットとコラボレートした限定グッズも登場した。

9. shu uemuraを作るアトリエ アーティストたち
shu uemuraには、植村 秀のDNAを継承するアーティスト7名が選出され、世界中で活躍している。その名も「アトリエ アーティスト」。そのスキルや感性は植村が1968年にデザインした最初のモードメイク アップ「flaggy」をはじめとするモードメイク アップ作品を教材としたトレーニングを経て育成されている。こうして植村 秀の美容哲学や技術は、次世代へと受け継がれていくのだ。

10. shu uemuraのアートな世界を体験しよう
10月28日(金)19時半より、表参道ヒルズ本店にてINSTAMEETイベントを開催。「コスミック ブロッサム」でコラボレートしたアーティスト村上 隆も参加するので、誰よりも早く村上WONDERLANDを体感できるチャンス。店内にはフォトジェニックな仕掛けがたくさんあるので、写真をインスタにアップして。ハッシュタグ#shuクリスマスも忘れずに。

shuuemura.com/shumurakami

Credits


Text Mika Koyanagi

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