これこそアート。真っ直ぐな気持ちを真っ直ぐ受け止めよう

本日23(月)から約1週間の間、神宮前のTRUNK(HOTEL)で展示とともに展開される『やまなみ工房』とのカプセルコレクション。作り手の真っ直ぐな気持ちが伝わるクリエーションに、是非会場で触れてみよう。

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jul 23 2018, 11:16am

豊かな自然に溢れ、永い歴史を抱く滋賀県の甲賀市にある『やまなみ工房』。そこでは基本的に月曜から金曜までの朝から夕方にかけて、集まった人たちがそれぞれの幸せを目一杯感じている。多数派によって決められた正解や常識が当てはまらない人も、既存の社会では息苦しさを感じてしまう人も、その場所では皆が自分のやりたいことをとことん突き詰めている。その活動は多岐にわたり、紙漉き、古紙回収、ペットボトルキャップ回収、畑仕事、リハビリ、散歩、メンテナンス、喫茶営業といったように、そのまま就労の機会に繋がるような内容も多数ある。そしてなんといっても特筆すべきは、絵画、陶芸、粘土、縫製、刺繍、その他にもさまざまな表現活動をする人たちがいるということだ。心ゆくままに楽しんで生み出される作品の数々は、作り手の温度を直で感じるような、素敵なものばかりがそろっている。

そんな『やまなみ工房』から7名の作家が参加し、TRUNK(HOTEL)のスクエアロゴにデザインしたオリジナルのTシャツが数量限定で展開される本日23 (月)から29(日)の7日間にわたって、TRUNK(LOUNGE)内のPOP-UPスペースであるRoom 101 にて原画の展示会が行われる。展示会場ではアトリエの作業風景を撮りおろした映像を上映するほかに、『やまなみ工房』による写真集やDVDなども取り扱われる。

会場となるTRUNK(HOTEL)は、去年の5月にオープンしたばかりのブティックホテルだ。館内は客室の他にレストラン、ショップ、ラウンジが揃っていて、宿泊者に限らずいろんな人を受け入れる開放的な空間が広がっている。そのオープン当初からラウンジには、“ソーシャライジング”というコンセプトに則って、正規の美術教育や訓練を受けていない人によって制作されたいわゆる“アウトサイダーアート”が飾られている。今回の展示はホテルと福祉事業所、一見全く異なる性質の場所に共通する理念が形となった、記念すべき機会となっている。

【作家プロフィール】
榎本 高士 ENOMOTO TAKASHI(1985年生まれ、滋賀県在住)
2004年から『やまなみ工房』に所属。初めは作業や清掃メンテナンスをしていた彼が、本格的に表現活動を始めたのは、やまなみ工房に来て10年たった頃だ。画用紙に様々な色のクレヨンを使い無作為に描いていく。モチーフになるものはなく何度も色を重ねていき一つの作品が完成していく。

冨士川義晃 FUJIKAWA YOSHIAKI(1972年生まれ、滋賀県在住)
1989年から「やまなみ工房」に所属。普段は大らかでいつもゆったりとした性格の彼が、制作に向かう時は一変し、思いの丈すべてを作品にぶつけていく。強くクレヨンを紙に押し付け描いたり、大きな声で笑い満面の笑みを浮かべた り。その表情は開放された充実感でいっぱいになる。

森田郷士 MORITA SATOSHI(1978年生まれ、滋賀県在住)
1997年から『やまなみ工房』に所属。画集や図鑑から描くものを探し出し、構成を考えながら鉛筆で下描きをすると、黑のボールペンでたくさんの点と線を使いモチーフを塗り込んでいく。単調にならぬ様、描き込みの密度に変化をつ け、緻密な点と線は重なり合い陰影を作りながら構成されていく。

大捕萌 OTORI MEGUMI(1994年生まれ、滋賀県在住)
2013年から『やまなみ工房』に所属。紙に迷いなくペンを走らせ、ゆらゆらと不思議な浮遊感に満ちた形を次々と描いていく。何をどのように描くのか、確認するかのごとく指先を宙で動かし、トントンと紙に触れるような仕草を見せ 偶然生まれたように見えるその形や重なりも彼女の中で計算されている様である。

EMI(1982年生まれ、滋賀県在住)
2000年から『やまなみ工房』に所属。自ら選んだ色の絵の具で描く線描のモチーフは判別が難しいが、彼女の中ではパターンをなしており右腕をダイナミックに動かし描いていく。作品の題はすべて「とり」。スタッフとのコミュニケー ションの一つとして楽しみである創作時間では大きな声で笑っては手を動かし、彼女の満足感が絵画として生まれている。

中川ももこ NAKAGAWA MOMOKO(1996年生まれ、滋賀県在住)
2015年から『やまなみ工房』に所属。「ももこ」。自分の名前を、何度も繰り返し書き綴る。幾重にも書き重ねられた文字の線は、絡み合いながら文字の原型を留める事なく、まるで絵画のような作品へと変化を遂げる。ただ書き重ね変 化していく文字や筆の音、手に伝わる感触を楽しむかのように、止むことなく描き続けていく。

井野友貴 INO YUKI(1996年生まれ、滋賀県在住)
2015年から『やまなみ工房』に所属 彼が描くひとつひとつの「形」はまず複数のピースが重なり合うかのように輪郭が描かれ、次に色に持ち替え、中が一面ずつ着色されていく。一連の動作を繰り返し、一つの「形」が出来上がると 再び輪郭を描き、色を塗り、それらが徐々に列を成していく。

【開催概要】
開催期間:2018年7月23日(月) ― 29日(日)
時間:10:00 ― 20:00(初日23日のみ12:30よりスタート)
場所:TRUNK(LOUNGE) Room101
住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前 5-31
TEL:03-5766-3210
主催:TRUNK(HOTEL)