FUMI WEARS SWEATER CARVEN.JEANS JANTIQUES.

誰も知らない、二階堂ふみの真実

女優としてのキャリア10年目を迎え、バラエティやラブコメなど新たな挑戦をし続ける二階堂ふみ。彼女が語るこれまでの10年、現在、そしてこれからの10年に迫った。

by Takako Sunaga
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01 July 2016, 8:00am

FUMI WEARS SWEATER CARVEN.JEANS JANTIQUES.

FUMI WEARS SWEATER CARVEN. CHOKER STYLIST'S OWN.

挑戦的な作品と役選びだけでなく、同世代に絶大な影響力を誇る二階堂ふみは、その動向から目が離せないアイコンだ。キャリア10年目、22歳にして初となる王道のラブコメ『オオカミ少女と黒王子』で、ピュアで一途なヒロインを軽やかに演じ、我々を驚かせた。「少女漫画原作やラブコメ好き、山崎賢人くんファンの方たちがこの映画をきっかけに、私や廣木隆一監督を知って、単館系の映画を観るという流れになったらいいなって。10代の頃から、ド正面から勝負をかけている女子高生の恋愛ものをやりたかったけれど、10代は何者でもない自分の土台をきちんと作る時期だと思っていました。20代になってからは、どんどん自由になっています。自分の思考や気持ちに惑わされなくなった分、どんな現場にも身を預けられるんです」

その自由さは、演技だけにとどまらない活動のスタンスに明らかだ。バラエティ番組『ぐるぐるナインティナイン』の「ゴチになります!」コーナーのレギュラー出演が発表されたときは、「知名度を高めたい」と意気込みを語り笑いを誘った。「冗談混じりですが、『役者は名前を知ってもらってなんぼ』だとは思っています。ふだん映画館に来ないような10代や20代の子たちが、『ふみちゃんが出てるから』という理由で映画館に来てくれることが本当に嬉しくて! "ゴチ"に出ることで、そういう人がもっと増えたらいいですよね」

エキセントリックな役柄が続いた時期は、役柄のイメージで〈不思議ちゃん〉とくくられることも多かった。「もっと自由で、楽観的で、ひょうきんで、好きなものがたくさんある自分を、ラフに見せていきたいと思ったんです。肩書が女優だとしても、自分なりのレールを敷けたらいいなと思っていて。その結果、10年、20年後に、私より下の世代の女の子たちがもっと自由になれたらいいなと思っています」

つまり、二階堂ふみというアイコンが基点の一つとなり、シナプスがつながり、カルチャーが形成されていくイメージ。Androidのコマーシャルでの「ファッションや音楽が好きでカルチャーをつないでいきたい」という台詞は、一言一句彼女発案の言葉だという。「自分もそういう風にいろいろなものに影響を受けてきたんです。ヴィヴィアン・ウエストウッドを好きになった頃に、セックス・ピストルズを好きになったら、それらがリンクしていることを知って嬉しくて。昔のカルチャーを伝えつつ、自分たちでも新しいカルチャーを生み出していきたいんです」

そんな彼女にとって、1番ワクワクする時間は、服好きの友達と集まって夜な夜な刺繍をしたり、デザイナーの友人と洋服や映画の話をする時間。「自分の知らない知識を持っている友達と遊ぶとき、すごく刺激を受けます。10代の頃はネガティブをエネルギーにしていたけれど、今は好きというポジティブな気持ちがパワーになっています。批判で終わるんじゃなくて、新しいものを作っていこうという気持ちがあるから、すごく楽しい。仕事も、プライベートも、自分が好きなものに、純粋な人に興味をひかれる。菅田将暉くんや太賀くんと仲が良くて、『何かやりたいね』って話してます。自分たちの職業に固執せず、ファッションも音楽も映画も、好きなことにはどんどん挑戦していこうよっていう人と一緒にいたいんです」。だから、菅田と路上でギターを弾いている姿がマスコミにキャッチされても意に介さない。その企みについて、彼女は「いずれちゃんとお知らせしますね」といたずらっぽく微笑んだ。

二階堂の職業は、作品作りに俳優部の一員として参加し、役を演じる「女優」であることは間違いない。その仕事を全うする覚悟をしている一方で、そこに自分を閉じ込めず、若い世代にカルチャーを発信する未来を諦めない。「仕事を始めてからこれまでの10年間は、人間としての成長期。これからの10年は女性としての変化があると思うので、その年齢でしかできないことや、そのときだから感じられることに嘘をつかず、自分のなかで受け入れていけたらいいなと思ってます。年齢に寄り添って、いい感じに笑顔で楽しい人生を。私生活に山あり谷ありはいりません。なるべく苦労を感じず楽しく生きていきたいです。だって、どうせ映画の現場で水に落とされますから。人生の谷底はそれで十分です(笑)」

Credits


Text Takako Sunaga
Photography Kenshu Shintsubo
Styling Chiharu Dodo
Hair and make-up Ikuko Shindo at Shiseido
Styling assistance Mika Kobayashi, Rena Otani
Hair and make-up assistance Yuki Nishimori

Tagged:
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