i-D編集部によるデュア・リパの全52曲ランク付け

デビューアルバムのリリース5周年を記念して、世界最大のポップスターとなったデュアの全曲をi-Dがランク付け。

by Tom George; translated by Nozomi Otaki
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15 July 2022, 3:00am

6月2日は、イングランドのクイーンの特別な記念日だった。5年前のこの日、女王デュア・リパがセルフタイトルのデビューアルバムをリリースしたのだ。プラチナ・ジュビリー(君主の在位70周年を祝う記念式典)? いや、すでに計6ヶ国でのマルチ・プラチナ認定を受けている。「Be The One」「Hotter Than Hell」「New Rules」などの名曲によって、デュアは瞬く間に自分が次世代の女性ポップアイコンであることを証明した。ロンドン出身の彼女が全世界のSpotifyの再生回数ランキングで5位に輝いたのは、続く2ndアルバム『Future Nostalgia』とそのレトロなボップ・サウンド、洗練されたビデオ、そして延々と続くコラボレーターのリストのおかげでもある。

英国文化の歴史における記念すべき瞬間を祝して、デュアの楽曲をイマイチなものから圧倒的な傑作までランク付けした。

52. Boys will be Boys

立派な意見を述べた堂々たるフェミニストソングだが、ややわざとらしく、繊細さに欠ける。アクティビズムの図解を量産したり、インフルエンサーが書いた自己啓発本の宣伝するインスタアカウントみたいな曲だ。

51. No Goodbyes

この曲のデュアの声ってちょっとシーアっぽくない?

50. If Only(with アンドレア・ボチェッリ)

デュアのパワフルな歌声はオペラ風のトラックにも何とか負けずに持ち堪えているが、彼女の他のダンスナンバーに比べるとやや見劣りする。こんなことは言いたくないが、『glee/グリー』のレイチェル・ベリーとカート・ハメルが『オペラ座の怪人』を歌っているようだ。

 49. High (with Whethan)

映画『フィフティ・シェイズ・フリード』のサウンドトラックとして提供されたということは、つまりX世代のママたちをムラムラさせるために作られた曲ということだ。ちょっと遠慮したい。

 48. My Love(with ワーレイ、MAJOR LAZER、WizKid)

ひねりのないダンスビートの単純でトロピカルなトラックでも、デュアののびやかな歌声で最大限魅力的になれることを証明した1曲。

 47. Bad Together

確かに

 46. Room For 2

悪魔は

 45. Garden

すごく

 44. Begging

怖い

 43. Running

けど

 42. Want To

デュラ・

 41. Dreams

ピープのほうが

 40. Can They Hear Us

ずっと

 39. Demeanor(with ポップ・スモーク)

怖い(※あるトーク番組のホストがデュア・リパをデュラ・ピープと呼び間違えた)。

38. Homesick

これがデュア版「Everytime」だ。

37. New Love

デュアが初めて世界に発表した、正真正銘の音楽。大切なものを失うことについて歌ったシンセポップバラードだ。「年の割にはなかなかやるね」。

 36. Good in Bed

ベラ・ハディッドの言葉を借りれば、「地元の男の子たちは……気に入るんじゃないかな」。

 35. Sweetest Pie(with メーガン・ジー・スタリオン)

正直、デュア・リパとメーガン・ジー・スタリオンのコラボは他のあらゆるポップソングを消滅させてもおかしくなかった。残念ながら、アリアナとガガには敵わなかった。

34. Potion(with カルヴィン・ハリス&ヤング・サグ)

カルヴィン・ハリスの『Funk Wav Bounces Vol. 2』から新たにリリースされた最初の楽曲は、ファンキーで自然と体が動き、多少はテンションが上がるかもしれないが、「One Kiss」とは比べ物にならない。

 33. Swan Song

デュアはジェームズ・キャメロンとロバート・ロドリゲスのサイボーグアクション映画に、エイズのアクティビスト団体〈ACT UP〉にオマージュを捧げた曲を提供した。LGBTQ+のLはリパ(Lipa)のLだ。

 32. Cool

豆知識:このプリンスにインスパイアされたシンセポップチューンでは、スカンジナビアの女王トーヴ・ローが共同作曲者として名を連ねている。

 31. That Kind of Woman

ダークでレトロな80年代のシンセビートには、正直興奮する。

30. Lost in Your Light(with ミゲル)

耳に心地よい、足でリズムを取りたくなるようなR&Bナンバー。ただ、MVを観ると酔ってしまう。

 29. Un Dia(with Bad Bunny & Tainy)

この曲はいわば彼女の〈学術的な解釈〉であり、曲というより、彼女の声の可能性を示すためにある。

 28. Pretty Please

このスローなエレクトロR&Bナンバーのコーラスは、デュアのコンサートで数千人が合唱するために書かれた。

 27. Last Dance

このMVはロバート・エガース監督『ウィッチ』の黒ヤギのように、「何不自由ない生活を送りたいか?」と問いかけている。

26. Fever(with アンジェル)

いくらデュアとアンジェル(Angéle)でも、2020年に「熱がある」といいながらロンドンの通りをうろつくのはダメだ。さっさと家に帰って10日間自主隔離しよう。

 25. Cold Heart - PNAU Remix(with エルトン・ジョン)

新人アーティストのエルトンに楽曲を広めるプラットフォームを提供してあげるなんて、デュアはなんて寛大なんだろう。

 24. If It Ain’t Me

ノーマニ(・コーディ)をフィーチャリングした、リークされたオリジナル版を今すぐ渡せ!!!

 23. Sugar (with BROCKHAMPTON)

あなたが天国に行ったら、デュア、ライアン・ビーティー、ジョン・ビー(Jon B)、ケヴィン・アブストラクトの歌声が合わさった官能的な音色に迎えてもらえる。

 22. We’re Good

ロブスターに権利を!!!

 21. Scared to be Lonely(with マーティン・ギャリックス)

この未来的なバス・エレクトロ・ダンストラックは、App Storeでマッチングアプリを再ダウンロードするときにぴったりの1曲だ。

20. Kiss and Make Up (with BLACKPINK)

このゲイ・アンセムはブリトニー、マイリー・サイラス、デミ・ロヴァートにも打診され、すべて断られた。2018年、デュアがソウルで当時未発表だったこの曲を披露したとき、BLACKPINKのジェニーとリサが観客として聴いていたことが、このアイコニックなコラボレーションのきっかけとなった。

 19. IDGAF

元カレが「やあ元気?」とDMを送ってきた実体験から、デュアはf*ckを12回繰り返すこの名曲を作った。誰かこいつをつまみ出して!

 18. Love Is Religion (Blessed Madonna Remix)

『クラブ・フューチャー・ノスタルジア / Club Future Nostalgia』のリミックスはどれもイマイチだと言ったが、これは唯一オリジナル盤にはなかった曲で、マドンナ風のゴスペルソングは特筆すべきだ。

 17. No Lie(with ショーン・ポール)

ショーンのキャッチフレーズといえば「ビダ・バン・バン・バン」だ。

 16. Genesis

デュアのデビューアルバムのオープニングを飾る、シングルでない収録曲の中で最も力強い楽曲。

 15. Future Nostalgia

「永遠に色あせない曲が欲しいんでしょ/私が流れを変えてみせる」という歌詞でアルバムを始める──これぞマニフェストというものだ。

14. Prisoner(with マイリー・サイラス)

レザーパンツ、ホラー映画、チェーンスモーキング(ただし夜遊びのときだけ)、Twitterのサブアカウントを更新しまくるのが大好きな私たちのためのロックミュージック。

 13. Break My Heart

このMVのゆるいダンスを見て! ヒラリー・ダフには絶対マネできない。

 12. Love Again

絶大なパワー、知性、余裕、インパクト、アクセス、影響力、注目度を有する、万国共通のコード進行。

 11. Real Groove - Studio 2054 Remix(with カイリー・ミノーグ)

私の人生で唯一の後悔といえば、ロックダウン中にデュア・リパの配信ライブ〈Studio 2054〉のチケットを買わず、このふたりのエネルギッシュなポップアイコンによるポスト・ディスコ・アンセムの一夜限りのパフォーマンスを見逃したことだ。

10. New Rules

酔っ払った元恋人の深夜の電話や「起きてる?」というインスタのDMを無視できないなら、あなたの守護聖人デュアと彼女の掟に従ってみて。「デュア・リパの音楽が好きな理由は、ちょっとした指示を出してくれるから」とあるツイッターユーザーも語っていた。

9. One Kiss(with カルヴィン・ハリス)

カルヴィンがデュアにツイッターでDMを送ってぜひこの曲に参加してほしいと依頼したとき、彼はそれが歴史的瞬間だということに気づいていただろうか。「One Kiss」はふたりのアーティストのキャリアに燦然と輝く名曲だ。

8. Electricity(with Silk City, マーク・ロンソン&ディプロ)

Silk Cityのメンバーはふたりだけなのに、マーク・ロンソンとディプロが別々にクレジットされているのは少し変な気もするが、とにかくこの90年代インスパイアのダンスポップの名曲はグラミー賞を獲得し、世界中のヒットチャートを席巻した。私もその恩恵にあずかりたいのでこれを選んだ。

7. Levitating

もちろん、ダベイビー(DaBaby)が参加していないバージョンの「Levitating」だ。この曲は聴くたびに良さが増していく。『サタデー・ナイト・ライブ』で彼女が身にまとった、風になびく真っ白なフェザーを覚えているだろうか。圧巻のパフォーマンスだった。

6. Blow Your Mind (Mwah)

彼女はこの曲で「あなたをびっくり仰天させてみせる」と宣言し、実際にそれを成し遂げた。MVのテーマは自分らしく生きることで、プライドパレードのシーンには「あなたは私たちの仲間」「デュアを大統領に」と書かれたプラカードも登場する。本当にそうなってほしい!

5. Hallucinate

この曲のインパクトを完全に理解するには、ストロボに照らされた人がごった返すベタベタな地下のダンスフロアで、隣の誰かに飲み物を腕にぶちまけられながら聴く必要がある。そんな場所で踊りたくても踊れないパンデミック下に、こんなディスコハウス・アンセムがリリースされるなんて酷すぎる。

4. Don’t Start Now

ストレートのひとにデュア・リパの名曲を尋ねたら、きっと「Don’t Start Now」と答えるだろう。念のために言っておくと、デュアは2020年の英国で最も再生されたアーティストであり、それはTikTokを席巻したこのキャッチーなニュー・ディスコ・ソングが何ヶ月もチャートにランクインし続けたおかげだ(全英チャート連続ランクイン記録歴代7位)。この曲によって、デュアは世界を代表するポップスターとしての地位を確固たるものにした。まさに文化の流れを変えた1曲だ。

3. Physical

オリビア・ニュートン・ジョンの80年代の名曲「Physical」に触れることが許されるのは、デュア・リパとスー・シルベスターのふたりだけだ。ポップカルチャーの不朽の名作を、100%新鮮に、かつ同じくらいアイコニックに仕上げるのは至難の業だ。しかし、デュアの『Future Nostalgia』のセカンドシングルは見事にそれを成し遂げた。最寄りのスピンクラスに駆け込みたくなる、正真正銘のボップソングだ。

2. Be The One

彼女は数々のダンスナンバーをリリースしてきたので、その起源となった曲は忘れられがちかもしれない。しかし「Be The One」は、発表当初はヒットしなかったかもしれないが、彼女のトレードマークである魂のこもったシンセポップの片鱗を初めてのぞかせた曲だ。聴いていると宙に浮かんでいるような気分になれる。

1. Hotter Than Hell

最高のビッチになった気分を味わえるエンパワメント・アンセム。私は朝スキンケアしながらこの曲を歌うと、1日中自分こそが主人公だと心から信じて堂々と過ごすことができる。Blumarineを着たセクシーな人びとのための「Hotter Than Hell」は、デュアの輝かしいディスコグラフィーのなかでもひときわ輝きを放つ純然たるダンスポップであり、私たちの多くが偉大なアーティストと同時代を生きていることに気づかされた1曲だ。

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