太田莉菜「枕に顔をうずめて、なんでもいいから叫んでみて」【離れても連帯Q&A】

自己隔離やコロナ疲れでいや増すばかりのストレスや不安をうまく付き合うために。太田莉菜が勧めるフラストレーション解放術、そして今気になっているという「怒りの表現」について。〈離れても連帯〉シリーズ第31弾。

by Rina Ohta
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01 May 2020, 2:00am

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大によって、日本ではいま、多くの文化施設が休業を強いられ、感染防止対策として、あるいは政府による“自粛の要請”によって。また「ステイ・ホーム」や「ソーシャル・ディスタンシング(距離をとること)」が求められ、人と人とのコミュニケーションはいまだかつてなく制限されています。

こうした中でわたしたちには何ができるのでしょうか。文化を維持するために、好きな人や場所を守るためには何が? 離ればなれであっても連帯するには? この"非日常"を忘れないためには? さまざまなジャンルの第一線で活躍している方々にアンケートを実施し、そのヒントを探ります。

今回はモデル・女優の太田莉菜が登場。自己隔離のあいだに「何もしてない」プレッシャーや不安を感じる必要なんてない。それより、身のまわりのあれこれを整えたり、見直したりする時間にするのがいいのかも。

離れても連帯, KEEP-DISTANCE-IN-SOLODARITY-01

──新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、今あなたが属している業界や産業はどんな打撃を受けていますか? 応援・支援するにはわたしたちに何ができるでしょう?

太田:モデル・女優のお仕事は共に延期もしくはキャンセルになっている。人が集まらなければ成り立たない仕事なので、今の状況には適していなく、アウトプットを失った状態。応援・支援するには個人の状況に見合うかたちで無理なく参加するといいと思う^_^
今は自分から調べればたくさんの署名や募金活動があるから、積極的に参加して拡散するようにしている。応援と支援をするには自ら知ろうとするパワーが必要。なるべく個人の支援につながるような買い物を意識してる(大手のウェブに頼りすぎないなど)。スーパーでの買い占めがあった時期は、街の個人商店に本当に助けられた。

──自宅待機以降に新しく始めたこと、もしくはポジティブな影響・変化はありましたか?

太田:私は基本家にいるのが好きだから、実は罪悪感なく家で過ごせるのは良かったりする。ポジディブな影響といえば、家でヨガやストレッチを娘とやる時間を作ったり、時間を気にせず好きに自分の好きなことができるのがいいかな。娘とミニトマトと朝顔とチューリップの植木の世話をするのが楽しい。
ほとんど家の中にいるから、家の環境を整えて大事にしようと思えたのも良い変化。(片付けが苦手だから散らかる前に片付ける習慣が少し身についた。)部屋の中には自分の精神状態が表れる。それと読書の時間が増えた。
気分で日記をつけてる。1日に何回も書く日もあれば、何も書かない日もある。ファッション、アート、音楽とか、危機的状況のときに排除されやすいけど、人間的な余裕を持つためにはmust have!!って再認識。

──コロナのビフォー/アフターで、変化した自分の考え方や、社会への認識があれば教えてください。

太田:今まだ渦中にいて、自分は料理されてる過程にある気分。だから考え方の変化とかも常にあって、まだまとまってない。日々、とりとめもないことを含めて、物事に対しての視点の変化があるかないかとか、物事を内側と外側から捉えるような意識をしてるなとは思う。
それとこの自粛期間、「なにか頑張らないと!」って最初思ったりもしていたけど、今それは思わない。レイジーになりすぎるのは避けたいけど、「頑張らなきゃ!」とか、「どうしようなにもしてない」とか、自分を不安に追い込むのは意味ないなと。
時間があるから何かを始めたり、習慣をつける良いタイミングだとは思うけど、今は自分にも家族にも安心感をもたらすことが一番大事だなと思う。

──自分の今の気持ち・気分を音楽で表すとしたら?

太田:ZICOの「アムノレ」。友達とZoom繋げながらみんなで踊ってたら、最高にハッピーで楽しくて超幸せだった。

──自宅隔離中の人に試してほしい、オススメの行動やコンテンツを教えてください。

太田:大きい声をだすこと! だせない環境が多いと思うから、枕に顔をうずめてなんでもいいから叫んでみて。「うんこ!!!」とか叫ぶとバカらしくて笑える。たまったフラストレーションや不安の解放が、気持ちを少しリフレッシュさせる。
自粛期間中は無料で使えるDown Dogっていうヨガアプリもおすすめ。ザ・シネマメンバーズのエリック・ロメール特集もおすすめ。安眠剤みたいになってるけど……。

──2020年2月の自分に伝えたい・教えてあげたいことは?

太田:好きなラーメンとハンバーグの店に多めに行っとけ。

──コロナ禍で人間の「良い面」も「悪い面」も浮き彫りになりました。あなたが見聞きしたなかで、忘れたくないと思う、印象的な出来事やエピソードがあれば教えてください。

太田:今はたくさんの怒りを感じる。自分も周りからも。社会的なものも、個人的なものも含めた「怒り」の表現が文化の中でどう成熟してきたかについて考えている。
地球環境の圧倒的な変化にはかなり驚いている。地球にとっては人間がウイルスでコロナがワクチンなのか、って話を友人と話したりしてた。

──コロナ禍が落ち着いた後、日本の社会にはどう変わっていってほしいですか?

太田:今まで信じてきた普通、安定、自由は常に変化する。パニックにならないように自分の生活の基盤となる権利についてもっと勉強したり、準備できることを怠ったりしない。
知らないことは知らないって素直に言える環境、間違っていたことは丁寧に直して前に進める環境、個人の思いを伝えることが億劫だったり、怖かったり、理解なく責められたりしない環境。あと、敵か味方の二極化だったり、冷静を装った無関心を決め込まずに、色んな意見の人と積極的に話せる環境。自分の言葉を持つこと、相手の話を聞くことの大事さ。
娘の教育について、これからどんな社会が待ち受けているかわからないだけに、今後なにが必要で、今なにが足りていないのかとか、切実に考えている。(人権教育と性教育とネットリテラシーはマストだと思う。)あと地球環境について、もっとなにができるのか考えて行動したい。

@WHOISRINAOHTA

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