Photography courtesy Maison Margiela

ジョン・ガリアーノが手がけるMaison Margiela ファーストコレクション 2018AW

定番のアイテムがガリアーノの手によって変貌を遂げた。

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jan 24 2018, 12:13pm

Photography courtesy Maison Margiela

「新たなグラマー(魅惑)とは、現代における着こなしの相乗効果、アイデンティティや洋服を超えて結びつきたいと思う私たちの切望なのです」。これがMaison Margielaのスタジオにこだまし、ジョン・ガリアーノがデザイナーとして就任後初となるメンズコレクションを特徴づける言葉である。彼が提示したのは、Margielaの男性に向けた新しいグラマーだった。ジョンは男性の定番服を切り貼りし、最高に魅力的なメンズウェアコレクションをつくり上げた。先の7月、次いで9月にも発表した実験的なマッキントッシュのデコンストラクションに続き、この破壊と変質のパレードもまた、カット&ペーストされ、目まぐるしく変化する日常の景色を縦断してきたアウターの数々で幕を開けた。

最初はアルティザナルコレクションで、次いで昨シーズンのレディスコレクションで発表された「慌ただしい装い」というコンセプトは、2018年秋冬のメンズコレクションでも中核をなすものとなり、仕立てから素材の組み合わせに至るまで、すべての要素に落とし込まれた。飛行機の乗り継ぎ時に旅行用の枕をクラッチ・バッグにしてみたり、バスに乗り遅れないようにプールの更衣室から走り出たり、寝ぼけ眼で牛乳をスキーシューズから取り出したり。このコレクションは、焦り、追い立てられ、また無意識のうちに行われる装いに着想を得たものなのだ。「私たちは計画を立て、日常生活の中で私たちを魅了する新しいグラマーをさらに発展させようと試みたのです」と、ガリアーノは説明した。「慌ただしさの中での着こなし、無意識的に生まれるグラマーというアイデアです」。ハリスツイードやヘリンボーン、フランネルやウールといった伝統的なテキスタイルは、瞬く間にラバーやポリウレタンが持つ人工的な特性と対比され、アランニットのカーディガンさえも、すべてラバーに作り変えられていた。MOSCHINOからWalter Van Beirendonckまで、フェティッシュさをまとい日常着のように実用的でありながら、とことん簡素な服が、今シーズンのランウェイを席巻した。そしてこのコレクションは、クチュールのような職人技によって作り上げられたのだ。

しかし今季の主役はテーラリングだった。40年代のシルエットやミリタリーを彷彿とさせる仕立て、アルティザナルコレクションの技を活かした希少かつ精緻なバイアスカット(布地を斜めに裁断して衣服に仕立てていく方法)。ガリアーノとメゾンの狙いは、斬新なテーラリングを主役とすることだったのだ。切り刻まれてジャケットになったコートや、フォーマルなコートと縫い合わされたトレンチコートをはじめ、ほかのアイテムもまた、decortiquéテクニック(Maison Margielaの用語で、輪郭となる部分まで服を削ぎ落とすということ)を用いてその本質となる部分まで切り落とされていた。ガリアーノとMaison Margiela、そしてメンズウェアが一体となって、今シーズン必見のショーを生み出していた。

This article originally appeared on i-D UK.