ワンダーウォールからデザインの教本が誕生

インテリアデザイン事務所「ワンダーウォール」をご存知だろうか。2000年に片山正通によって設立されたこの事務所は、その自由な発想、そして伝統とモダンの融合で世界から高い評価を受けている日本指折りのデザイン集団だ。ワンダーウォールを率いる片山正通は、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の建築・デザイン部門シニアキュレーターのパオラ・アントネッリに「片山は1990 年代と2000 年代を定義し、インテリアデザインの世界を変えた」と言わしめるほどの革命児。
そのワンダーウォールの全貌が明らかになる書籍『Wonderwall Case Studies』が、今年8月24日に発売される。インテリアデザイナー片山正通のデザインへのプロセスや考え方が紐解かれる本書では、設立からの15年間に手掛けた11のプロジェクトをケーススタディとして捉え、インスピレーション源やリサーチ方法、完成にいたるまでのプロセスをヴィジュアルを交えて解説していく。さらには、片山が収集してきたアートや骨董品の紹介や、インスピレーション源となるスポットの紹介など、376ページにも及ぶ読み応えのある1冊となっている。
また、本書の編集とデザインは『MONOCLE』でもお馴染みのタイラー・ブリュレ率いるWINKREATIVE(ウィンクリエィティブ) が担当しており、その製本の美しさにも注目していただきたい。





Credits
Text Noriko Wada