デンマークが生んだ期待の新生シンガー・ソングライターMØ

メジャー・レイザーとDJスネークとのコラボレーションシングル「Lean On」で知名度を上げ、イギー・アゼリアとのコラボレーションのほか、メジャー・レイザーの「Cold Water」ではジャスティン・ビーバーともタッグを組むなど、今欧米を中心に注目を浴びるアーティストとして成長を続けるMØ(ムー)。自身のシングル「Final Song」のポップ性やライブ・パフォーマンスで見せる強さが印象的だが、普段は少女のような眼差しを向ける彼女の等身大の姿とは?

by Kurumi Fukutsu
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02 September 2016, 4:00am

--今回、日本で初の単独ライブおよび初のサマーソニック出演ですが、どんな気持ちですか? また、日本の印象や感想を教えてください。

初めての日本なのですごく興奮しているの! とにかくここに来ることができて嬉しいわ。日本に対しても良い印象しかないし、大都市だけれども洗練されていて、自然もたくさんある。そんな素晴らしいイメージ。もちろん、来日する前はすごく人が多い! という印象だったけれど、実際に歩けるし、そんなに混雑した街だとは思わなかったわ。

--最新曲「Final Song」は内なる強さと再びつながることについての曲ですが、インスピレーション源は何ですか?
2015年、自分が実際に経験したことをベースにしたものをテーマにしたわ。音楽はいつも自分のなかで自然に流れているものだったんだけれど、急にその音楽の創造性というものがなくなって。いわゆる"スランプ"で、それが自分にとって初めての経験だったの。短いあいだではあったけれど、何かが詰まったような感覚で......そして、それを乗り越えたときに何か自分に繋がるものを再発見することができたので、この気持ちを忘れないようにこの曲を作ったの。

--「Final Song」のMV映像がとても迫力がありアクロバティックで美しいですね。撮影の様子やエピソードを教えてください。
北カリフォルニアでで撮影したわ。最初、カリフォルニアのベタな感じに抵抗があったから、どうしようかなと思ったんだけど(笑)。でも、写真を見たときにすごく気に入ったのよ。だから、その場所に決めたわ。とてもスピリチャルな感じのテーマだし、パワフルなメッセージを送りたかったので、本番ではハーネスやクレーンを使って、本格的に撮影したわ。けっこうハードだったけれど、すごく楽しかった! なぜか私が好きなヘビとも共演できたし、それも嬉しかったわね。

--歌詞のなかで"私たちが若かった時一緒に歌った曲は"というフレーズがありますが、あなたの実体験をもとにしているのですか?
具体的にその部分がというよりも、曲全体が自分の実体験をもとにしているかな。若いときは辛いことがあると本当に辛いし、良いことがあるととても嬉しかったり、今ではなかなか感じられないそんな素直な感覚を、今でも思い起こすことがあって。だから、そういうノスタルジアを歌うことが多いわね。実体験ではない曲も作ったことがあるけど、結局そのような曲はアルバムには入れないの。自分のストーリーが語られていて素直に共感できる曲、歌詞を作るのが、私には合っているんだと思うわ。

--「Final song」や「Kamikaze」などのMVでのファッションを見ていると、強いこだわりを感じます。あなたのファッションのこだわりとは? 好きなブランドがあれば、教えてください。
ミニマルなスタイルが好き。パンクの要素や型にはまらないようなものに女性らしさを盛り込む、というのが自分のファッションよ。白黒をベースにしたスタイル、ミックスアップする、シンプルでハードなコンビネーションも好きね。ブランドで言うとVetments、Gucci、Acne Studios、あと、個性的なものが見つかるヴィンテージは外せない! 日本に来てからショッピングにも行ったので、日本ブランドにも興味をもつようになったわ。

--MØ(ムー)はデンマーク語で「乙女」や「処女」を意味するのですか?
名前は昔の言葉なので今は使われていないんだけど、純粋で若い、女の子を意味するの。この名前で活動しているのは、大人になっても自分のなかにある純粋な子どもの気持ちを忘れないようにするためよ。祖父がペインターで、MØという名前で活動していたということもあるので、それに決めたの。

--あなたにとって"女性である"とはどのようなことですか? 女性のロールモデルはいますか?
私は、女性特有のフェミニンな部分にはそんなにフォーカスしていないわ。兄がいるし、元々育ってきた環境も女友達だけでなく男友達が多いの。私自身、男友達がいても違和感がない、そんな女性として育ってきたのよ。もちろん、ファッションにおいては女性として楽しめる部分が多いのでそこはすごく自分のなかでも大事に思っているけれど、そのスタイルにも男っぽい要素を取り入れるのが好きね。特に、スーツがかっこよくキマるスタイルって最高! ロールモデルはキム・ゴートン、リアーナ、ラナ・デル・レイ、ビリー・ホリデイよ。

--あなたにとって"love"とは?
愛とは素晴らしいもので、愛なしでは生きていくことはできないわ。愛だけでは誰も変えることはできないけれど、お互いが愛し合い、リスペクトすることで変わることはたくさんあると思うの。家族の愛も大切。実際、私はデンマークを拠点にしているので、海外にいるとよくホームシックにもなるの(笑)。

--ちょうど2年前にi-Dとコラボでミュージックビデオを制作していますよね。その時のエピソードなどあれば教えてください。
その時のことはよく覚えているわ! ロンドンのブリクストンで撮影したんだけれど、制作チームに明確なヴィジョンがあって"好きなことをやって!"と、とにかく自由に好きなことをしたわ。とてもエキサイティングな思い出よ。

--今後の活動について教えてください。
新しいアルバムを制作中だけど、まだ詳細は秘密。これまでにやったことない人たちと組んでいるので、新作を楽しみにしていて!

--日本のファンに一言!
ここ、日本にいることがとても嬉しいの。またすぐにでも日本に来られることを楽しみにしているわ!

Credits


Text Kurumi Fukutsu
Photography Takao Iwasawa for portrait and Kayoko Yamamoto for live performance

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