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「小さきものはうつくしき」:日本人ネイルアーティスト5人

箱庭的なアートの世界が繰り広げられるネイルアートの世界。ボーダレスに活躍する5人の日本人ネイルアーティスト、Aya Fukuda、Eichi Matsunaga、Junko Shimbori、Nagisa Kaneko、Naomi Yasudaにネイルとの出会い、日本と海外での「ネイル観」の違い、そしてネイルアートの行方について聞く。

i-D Staff

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Aya Fukuda NQ

はじめてネイルに魅力を感じた瞬間は?
子どもの頃に爪楊枝を使い、自分の爪に母のマニキュアで絵を描いたのがきっかけでネイルの魅力にハマり、趣味としてずーっと爪に絵を描いてました。

ネイルのどのようなところに魅力を感じていますか?
指先を華やかに見せられる魅力、手が明るく綺麗に見える魅力。なにより魅力を感じるのは、トータルファッションとしてネイルもコーディネートするとワンランク上のファッションになるところです。

なぜ日本でこんなにネイル文化が盛り上がったのだと思いますか?
「可愛い」がベースの日本には、爪の先まで可愛い! になれるのは女の子からすると目が離せないもの。そこに日本人の特徴である可愛いセンスや手先の器用さがぴったりあったのだと思います。

創作のインスピレーションはどんなところから湧いてきますか?
「その時に見たものの一瞬」が多いですが、一番インスピレーションにしているのは自然の一部からです。海や湖、山、東京の街やニューヨークなど。

ネイルの世界は今後どのように発展していくと思いますか?
男性ネイルが流行していくと思います。メンズ用にマットではなく、セミマットなトップコート等。女性も男性も本当のおしゃれは爪の先から、ですね。

どうしてもネイルしてみたいドリームハンドの持ち主は?
海外ではスカーレット・ヨハンソン。日本国内ではこれからデビューしたい若いアーティスティックな女性歌手さんにアートの一部としてネイルのお手伝いできればと思っています!

あなたにとって"美"とはなんですか?
ナチュラルそのものです。飾らない、気取らない、一番の自然体が一番美しいです。
@AF_NQ

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Eichi Matsunaga

ネイルのどのようなところに魅力を感じていますか?
Instagramやインターネットを見ていると急激にネイリストの数が増えてきているように感じます。新しい技術を用いたネイルアートや個性的な作品やプロダクトが沢山出てきていてネイル業界がどんどん大きくなっているのを実感しています。大きく変化している業界の中で働いていることにとても魅力を感じています。

なぜ日本でこんなにネイル文化が盛り上がったのだと思いますか?
日本人が持っている繊細で細かい技術や文化が小さい世界で作り上げるネイルアートとはまり日本特有のネイル文化ができたんだと思います。

日本と海外で、ネイル文化の違いを感じることはありますか?
日本では細かい技術で描かれたペイントだったり繊細なパーツ、ネイルシールを使ったネイルが世界的に見て一番充実していると思います。一方海外では日本のようなネイルアートも人気ですがまだまだ単色塗りが一般的な為成分にこだわった(オーガニックだったり非動物実験)製品だったりカラーバリエーションがたくさんあるネイルメーカーをよく目にします。さらに様々なネイルプロダクト(キューティクルを処理する薬品やニッパー、プロ仕様のネイルファイル)が一般の薬局で買えたりするのでネイルを清潔に保つ文化が根付いていると思います。オリジナリティを求めるのは世界共通だと思います。

創作のインスピレーションはどんなところから湧いてきますか?
家族や友達です。

ネイルの世界は今後どのように発展していくと思いますか?
一瞬で乾くネイルポリッシュだったり、ネイルアートがすばやく、より簡単にできる製品がたくさん開発されもっと多くの人がネイルアートを手軽に楽しめる時代になると思います。

どうしてもネイルしてみたいドリームハンドの持ち主は?
ドリームハンドはドラァグクイーンの方たち。

あなたにとって"美"とはなんですか?
無くてはならない大切なもの
@eichimatsunaga

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Junko Shimbori (M-rep)

ネイルのどのようなところに魅力を感じていますか?
ずっとこの質問を自問自答し続けています。最初に感じた魅力は持ち続けていましたが、職業になってからはネイルって何なんだろう? ネイルすることに意味があるのか? など考えさせられることが多々ありました。けれど今は「指先が美しいのは平和の象徴」 ─美しく装おうことは人々の希望であり、生きる力─ 美しい物があれば前を向いて生きる力になるし、どんなに辛くても一歩前に進む力になる。そんなパワーを持っている、というのがネイルの魅力だと感じています。

なぜ日本でこんなにネイル文化が盛り上がったのだと思いますか?
清少納言も枕草子で「ちひさきものはみなうつくし」と歌っていたように、日本人は昔から「小さきもの」に愛着を感じ「大きなものを小さくする」ことが得意です。その結果、日本庭園、盆栽、俳句などの文化を生み出してきました。ネイルはまさに色々なものを「縮小化」して表現する、日本人の得意分野なのだと思います。そこに日本人の几帳面さ、勤勉さが加わり、"かわいい文化"もあいまって、切磋琢磨された完成度の高い文化として定着したのだと思います。海外でのネイルは「身だしなみのため」と言われますが、日本で 「自己満足のため」というのをよく耳にします。"和"を大切にする日本人はあまり自己表現しないと言われていますが、決して自己表現をしたくないわけではなく、目立ちすぎて"和"を乱すことを避けたいのだと思います。だからネイルは目立ちすぎずに自分をアピールできる調度良い表現場所としても定着したのではないかと思います。

日本と海外で、ネイル文化の違いを感じることはありますか?
日本ではネイルというと手先、爪先単体で考えたネイルアートや、機能性を重視したジェルネイルを求められることが多いです。アートも"かわいい文化"に象徴されるようなかわいらしいネイル、装飾的なネイルやキャラクターなども好まれます。またそれをいかに持続できるか? というのも求められることが多いです。海外ではファッション、ヘア、メイクをトータルで考えたネイルの提案を求められることが多く、シンプルなワンカラーでもしっかりとケアが行き届いた爪先が美しいと好まれます。日本と海外のネイル文化の違いはありますが、最近はSNSの普及でいろいろな国の情報が入るようになり、人々が求めているものはボーダレスになってきているように思います。海外でも"かわいい文化"人気は浸透してきているのでかわいいネイルをしたい! という海外の人が増え、日本でもシンプルクールなネイルをしたい! という人も増えてきています。日本ではネイルする側からはアートがとても人気ですが、一般的に公の場で、空間に馴染み、万人に愛される「清潔なナチュラルネイル」が求められているんだなと、日本人の"和"を大切にする性格を感じます。

創作のインスピレーションはどんなところから湧いてきますか?
旅とストーリーのある女性はインスピレーション源になります。世界一周をしたときに見た、海や空、街、色、色々な国の雰囲気や香り、自分の周りにいる人、街で見かけた人、映画や本の登場人物、女優、歌手etc。

ネイルの世界は今後どのように発展していくと思いますか?
ネイルもAI化が進み、指を入れるだけで簡単にネイルが付け替えられるなどのマシーンが普及するのでは? すでに開発はされていますが、既存のものより更にメイクポーチに入るくらいのサイズに小型化され、(リュック・ベッソン監督『フィフス・エレメント』に出てくるシャネルのメイクマシーンのネイル版みたいな!)ネイルをもっと簡単に楽しめるようなマシーンも登場するのではないでしょうか。

どうしてもネイルしてみたいドリームハンドの持ち主は?
ピナ・バウシュ。手の仕草、表情が豊かで繊細なとても美しい手。 手のしわに人生が刻まれているようで本当に美しく魅了されます。

あなたにとって"美"とはなんですか?
表面的でない秘められたもの。儚さ、移ろいゆくものに感じる永遠。
@junkoshimbori

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DISCOオーナー/ネイリスト 金子 渚

はじめてネイルに魅力を感じた瞬間は?
私が中学生の頃から雑誌のテキスタイルをネイルチップに描くことにはまっており、当時義理の姉がネイルのスクールに通い始めて自分がネイルをしてもうらう機会がかなり多く、その際のとても美しい所作(姉の手がとても美しいこともあり)に感動したことがきっかけで高校卒業とともにネイルスクールに通いました。こんなにも自分のスタイルを表現できるものは他にはないと思っています。

なぜ日本でこんなにネイル文化が盛り上がったのだと思いますか?
日本人女性の物欲の高さは世界トップレベルだから。

日本と海外で、ネイル文化の違いを感じることはありますか?
最近は色合いや絶妙な雰囲気など、日本のネイルを海外も意識したデザインになってきていると思います。

ネイルの世界は今後どのように発展していくと思いますか?
1度原点に戻ると思います。
@nagisakaneko

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Naomi Yasuda

はじめてネイルに魅力を感じた瞬間は?
11、12歳の頃からネイルにハマって、授業中にマジックで爪に絵を描いたり、友達にネイルチップを作ったりしていました。たまたま本屋さんでネイルアートの雑誌を見つけ、ネイリストと言う仕事があるとこを知り、高校卒業後に美容学校とネイルスクールに入学しそれ以来ずっとネイル一筋です。

ネイルのどのようなところに魅力を感じていますか?
ネイルは人に見せるためじゃなく自分のためにやるものだと思います。ヘアやメイクは鏡がないと見えない、でもネイルはいつでも自分の目で見ることができる。ネイルはその人のパーソナリティやスタイルが良く現れるのでおもしろいです。

日本と海外で、ネイル文化の違いを感じることはありますか?
日本ではネイリストがネイルアートができて当たり前ですが、海外ではシンプルなマニキュア、ペディキュアに重点をおいたネイリストもたくさんいます。それもあってアメリカではネイルは「サロンに行ってやってもらうもの」と思っている人も多いです。

創作のインスピレーションはどんなところから湧いてきますか?
アート、音楽、友達。

ネイルの世界は今後どのように発展していくと思いますか?
一瞬で乾くポリッシュ あとは匂いのないアクリル(誰か作ってください!!!)

どうしてもネイルしてみたいドリームハンドの持ち主は?
Snoop dogg。

あなたにとって"美"とはなんですか?
素の自分に自信を持つこと。
@naominailsnyc