Instagramの最新機能が精神疾患を救う

苦しんでいるユーザーの投稿を報告し、そのようなユーザーに手を差し伸べることができる機能がInstagramに搭載された。

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okt 25 2016, 7:05am

Instagram 

ソーシャルメディアは「LiveJournal」黎明期より、精神面での健康に関する議論や相談の重要なプラットフォームとして機能してきた。LiveJournalは、2010年にInstagramが一般公開されてから5年後には、月平均5億人ものユーザーが積極的な利用を見せるまでに至っている。そこは抹茶ラテや大人気のキャラクター<カエルのペペ>の画像が飛び交うような世界ではない。ジャスティン・ビーバーまでもが、あまりに熱狂的なファンたちとの関係について悩みを打ち明ける投稿をしたりしているのだ。しかし、そこにアップされる投稿すべてがそこまであからさまな苦悩に関するものとはかぎらない。なかには、本人は気づいていなくとも危険な精神状態にあるユーザーもいるし、さりげなく助けを求めている投稿者もいて、そのようなユーザーによる投稿にInstagramの最新機能が加わった。その最新機能とは、自傷行為や摂食障害、自殺願望などの兆候が見られるユーザーの投稿を閲覧者が匿名で報告できるというもの。投稿した画像が報告されると、投稿者には「閲覧者があなたの投稿を見て、あなたを心配しています。助けが必要なら、私たちにご相談ください」という趣旨のメッセージが届く。そこには「ヘルプラインに連絡する」「友人に相談する」「アドバイスやサポートを得る」というオプションも示される。

「メンタルヘルスの専門家たち曰く、困難な状況にいるひとは、愛する友人や家族から手を差し伸べてもらえるだけで大いに救われるものなのだそうです。しかし私たちは同時に、友人や家族というものが『そんなときにどう手を差し伸べれば良いのか分からない』ものだということも理解しています」と、Instagram社の最高執行責任者マーン・レヴァイン(Marne Levine)は『Seventeen』誌に語っている。「この最新機能は、ユーザー全員に『あなたはあなたを愛してやまない人々に囲まれているのです』ということを知ってもらうためのツールです。愛されているのだという感覚を最も必要としているときに、実際にそれを実感してもらえるような機能となってくれることを願っています」

Instagramが苦悩にあえぐ一部ユーザーのために手段を講じたのは、これが初めてではない。今年初旬、同社は暴力的・虐待的コメントを自動で削除するフィルター機能を試験的に導入。2012年には「#thinspiration(痩せるためのモチベーション画像)」「#thighgap(太ももの間の隙間)」「#proana(拒食症万歳)」といったハッシュタグを禁止し、ユーザーが検索できないようにした。しかし、一般ユーザーはすぐにそれらに変わるスペリング(綴り)で同様のハッシュタグを作り出し、Instagramとユーザーの間でいたちごっこが続いた。現在は、Instagramが容認できない内容の投稿にユーザーがアクセスする場合、ユーザーにはメッセージが表示されるという機能が盛り込まれている。『Seventeen』誌によれば、同社は全米摂食障害協会や全米自殺予防ライフラインなどと協力して、Instagramというソーシャルメディアがこの最新機能でどのようにユーザーへ語りかければ良いかを研究したという。日本での導入が開始され、このような機能を開発し、実施したInstagramに大きな拍手を送りたい。

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Credits


Text Hannah Ongley
Image via Instagram
Translation Shinsuke Kuriyama at WORDSBERG Inc.