〈ここのがっこう〉が開校10周年の節目を祝う展覧会を開催

ファッションスクール〈ここのがっこう〉が、1月13日(土)から東京・浅草橋にあるCPK GALLERYで在校生や卒業生の作品を一挙に展示する展覧会を開催。主宰するwrittenafterwardsのデザイナー、山縣良和に話を訊いた。

by Tatsuya Yamaguchi
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15 January 2019, 6:27am

「ファッションの本質を学ぶこと」を目的に掲げ、デザイナーが主宰するインディペンデントなファッションスクールとして2008年に開校した〈ここのがっこう〉。文字通り“個々”に焦点を当てた独自のカルキュラムは、VOGUE ITALIAやBoFからも熱い視線がおくられ、これまでの修了生は800名以上に及ぶ。もちろんファッションクリエイションを教える場ではあるが、卒業生の進路はさまざま。国内外を舞台に活躍するデザイナーだけでなくエディターや写真家、教育や福祉、行政機関の職に就いている人も少なくない。

昨年もまた、卒業生の活躍は注目を集めた。LVMH PRIZEにノミネートされ、2018年度の毎日ファッション大賞の新人賞・資生堂奨励賞を受賞したAKIKOAOKIのデザイナー青木明子や、ITS 2018で日本人唯一のファイナリストとなった津野青嵐も、かつて〈ここのがっこう〉で学んだ一人だ。

そんな同校の10周年を記念した展覧会が、東京・浅草橋のCPK GALLERYで開催される。現役学生の作品に加え、卒業生が在学中に制作したアーカイブ作品も一堂に会するとのこと。会期は1月13日(土)から26日(土)まで。i-Dは、主宰であるwrittenafterwardsのデザイナー山縣良和に、10年が経過した今、ファッション教育について思うことを尋ねた。

——〈ここのがっこう〉での学びと卒業後の進路が多様であることは、どのように関係していますか?
卒業生はファッション業界以外にも、公務員、エディター、IT関連、教師、アーティスト、写真家、パフォーマーなど多岐にわたります。ファッション業界のためだけでなく、社会全体を捉え、これからのファッションが人のために何ができるかを常に考えています。たとえ仕事に直接的に役立たなくとも、ファッションを通して何か人生の糧になることがあればと思って活動を行っています。

——10年間を振り返り〈ここのがっこう〉のオリジナリティとはどういった部分にあるとお考えですか?
僕が日本と海外の両方で学んだことが基盤にはなっていますが、決して西欧主義に陥ることなく、常に日本における精神的なファッションクリエーションの源流を捉えようと暗中模索したところでしょうか。

——CSMとの協業やジャンルレスなゲストの招致など、一定の型にとどまらない教育を展開しておられます。
常に歴史を尊重しながら、ジャンルにとらわれず、様々な業種で新しい仕事を作り出してほしいと思っています。ファッションは人の本質に向き合うツールとして、これからも大事な表現媒体であると思っています。

——〈ここのがっこう〉で教鞭を執っていることがご自身のクリエーションや表現に影響する部分はおありですか?
いつも大いに刺激を受けています。常にコミュニケーションをしているので、「最近の若いもんは……」という気持ちになることがほとんど無いですね(笑)

——国内のファッション教育に関して、いま現在、問題意識を傾けていることがあればお聞かせください。
アカデミック機関におけるファッションクリエーション教育の成立。

——今後、ここのがっこうとして取り組んでみたいこと、目指している姿があればお聞かせください。
戦後、日本のファッションクリエーションの基盤づくりに貢献したセツ・モードセミナーのような活動をしっかりと受け継ぎながら、現代のあるべきファッション教育を模索していきたいと思っています。

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「ここのがっこう10周年展覧会」
会期:2019年1月13日(日)〜1月26日(土)
会場:CPK GALLERY
住所:東京都台東区柳橋1-28-1
*12:00〜19:00
*最終日のみ17:00 CLOSE
*入場無料

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