セイント・ヴィンセントのフェミニストホラー映画

女性を主人公としたホラー映画を、アニー・クラークが監督することになった。新作映画を撮り終えた親友カーラ・デルヴィーニュのスケジュールは空いているようだが、主役への起用は……?

by Hannah Ongley
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11 May 2016, 10:15am

photo by ben thomson

女性の観点からホラー映画を1本作るのに、女性監督は何人必要? もちろん1人でも素晴らしい作品は作ることができる。しかし、映画配給会社マグノリア・ピクチャーズ傘下でホラー映画を扱うマグネット・リリーシング社は、なんと4人も起用した。4人の女性監督がそれぞれのホラーストーリーを描き、よって恐ろしさも4倍になる女性主導のホラー・アンソロジー作品が誕生するのだ。監督に起用されたうちのひとり、アニー・クラーク(Annie Clark:St. Vincentの本名)は、これが彼女の映画監督デビュー作となる。

「映画という媒体、このジャンルを挑戦する機会を得られたことにとても興奮している」とクラークは話している。彼女——そしてこの映画プロジェクトに参加している他の監督たち——には、「女性を主人公としたホラーのストーリー」という条件を守りさえすれば、一切のクリエイティブ関連の権限が約束されているという。起用される俳優は決まっていない模様。クラークの友人であるカーラ・デルヴィーニュにはホラーの才能が十分に備わっていると思うが、起用はいかに……?

このプロジェクトに参加している他の女性監督は、『ガールファイト』(2000)などの作品で知られるカリン・クサマ、『サベイランス』(2008)や『チェインド』(2012)の監督ジェニファー・リンチ、そして『The Captured Bird』(2013)のヨバンカ・ブコビッチ監督。ディナーパーティをテーマにしたスリラー映画『インビテーション』(2015)を引っさげて、前作から7年ぶりに映画界への復帰を果たしたクサマ監督だが、大好評を得たデビュー作『ガールファイト』以降、ハリウッドから締め出しを食らっていたと明かしている。「本当の私は、ケンカ腰でとっつきにくくて、ちょっと頭がおかしい、全く社交的でない女性。そういう、決して"良くはない部分"を持っている人間なの」と彼女はBuzzfeed.に語っている。「でもそんな"良くない部分"を持ったフィルムメイカーが男性であれば、ハリウッドはそこに惹かれたりする。さもそれが才能の証であるかのようにね。女性がそんな態度をとることは絶対に許されないのに」

Credits


Text Hannah Ongley
Photography by Ben Thomson
Translation Shinsuke Kuriyama at WORDSBERG Inc.

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