ALLSAINTS autumn/winter 16-17

ALLSAINTSがストリートを触発する

英国発ブランド、ALLSAINTSのチーフ・クリエイティブ・ディレクター、ウィル・ビードルが来日した。世界中の都市の変化を目の当たりにしてきた彼が考えるクリエイションとは、東京やロンドンをはじめとする都市で起こる現代のユースカルチャーとの繋がりだった。

by Kurumi Fukutsu
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18 April 2016, 3:05am

ALLSAINTS autumn/winter 16-17

この春、日本初出店を記念して、2016-17年秋冬のレディスとメンズの両コレクションを東京で発表したALLSAINTS。テーマは"Remote Control"。リモコンに象徴される電化製品が世の中に溢れ出した1980年代の東京をインスピレーション源に、現代の東京に当てはめて再構築。レディスは東京のインダストリアルな姿を、そしてメンズはポスト・パンクスタイルを表現したコレクションを披露した。ウィルが考える東京、そしてALLSAINTSのスピリットを紐解いた。

抽象的な質問ですが、日本についてどう思いますか?
僕は生まれ育ちがロンドンで、パリにも住んだことがあるんだけど、日本のマーケットをリスペクトしているんだ。UNDERCOVERが初めてパリでショーを発表した当時にパリに住んでいて、デザイナーの高橋盾が彼のチームを引き連れて歩いている姿は今でも鮮明に覚えているよ。それぞれの個性を一人一人表現しながらも、すごい強さで一体となっている姿に僕はとても感銘を受けたんだ。個性がありながらも一体感のあるその姿から僕のデザインにもインスピレーションを得ているんだ。地球上のどこへ行っても東京以上にさまざまな要素を取り入れ、自分のスタイルを作り上げている街はないよ。よく原宿で見かける派手なスタイルをしている人たちのことだけではなく、本質的に洗練されていて、自分たちを表現するコードやヴィジュアルランゲージ(視覚言語)など、良い意味で緊張感があるやり方を持っていると思うんだ。今回僕たちが日本に来たことによって、それぞれの個性をより輝かせるために良い機会を与えられたらと思っているよ。僕は日本に来て"これが僕のルックだ"とは言いたくない。伝えたいのはALLSAINTSが"独特なカルチャーを持っている"、"イーストロンドンのブランド"、"バイカージャケットのほかにもデザイン性の高いコレクションを展開"しているということ。その3つの要素で僕たちは世界中と繋がっているんだ。LA、パリ、台北、ソウル、ニューヨーク、僕は各都市が受け入れて、同じように繋がっていてくれていると信じている。だけど、東京は他の都市とはまた違ったように僕たちと繋がってくれると期待しているし、きっとロンドンとは違う着こなし方をしてくれると信じているよ。よく僕に『なぜ各都市違ったコレクションを発表するのか?』と聞いてくる人がいるのだけれど、それは都市ごとで違った個性があるし、その国の人だからこそ醸し出せる自信とかスタイル、着こなし方があるから都市別にコレクションを発表するんだ。人それぞれが持つ"個性"を大切にすることが、僕たちのハートなんだよ。

ALLSAINTS autumn/winter 16-17

日本とロンドンで感じる違いや似ているところは?
もちろん、さまざまな面で違いはあるよ。日本人とイギリス人はカルチャーが似ているところもあるし。歴史的なものと現代的なものに対する考え方とかね。今は、これまでより強い繋がりを日本と持っていると思うんだ。僕が最初に日本へ来た時は携帯も使えなかったし、Wi-Fiも繋がらなかった中で、日本のカルチャーにひとり置いてきぼりにされたようだった。最初に日本に訪れたのは2000年の半ばだったかな、その時も素晴らしい時代だったと思う。今はいつも誰かと繋がっていて、いつも誰かしらとコミュニケーションを取っているだろう? 今は何もかも、情報が早い時代。さっきも海外にいる友人から"今、ファッションショウが終わったよ"ってテキストで報告を受けたばかりだし、世界中で起きていることをすぐに共有できるよね。

2016-17年秋冬コレクションは80年代の日本からインスピレーションを得たコレクションですよね?
そうだよ。80年代の東京は、とてもエキセントリックな街だったよね。でも、そんな日本のポスト・パンクのスタイルだけが、80年代のレファレンスだと思っていないよ。僕にとっては倉田誠二みたいなフォトグラファーがフラッシュをたいて、その瞬間の東京をキャッチする人もだってそう。彼らがフラッシュをたいた時、東京の輝いている姿が見えるんだ。そして森山大道を尊敬しているイギリス人もたくさんいるんだ。大道の写真にはその瞬間に捉えた、リアルなカルチャーもある。彼は大黒柱のような存在だし、僕はすごく尊敬しているんだ。一方、倉田誠二は主観的に捉えることだけではなく、カルチャーシーンにフォーカスしている時がある。森山がもつ彼の写真を撮る時のルールはとても主観的であって、それはそれでとても素晴らしいことだと思う。彼のユーモアや個性が現れているからね。

日本人を含め、他にも好きなアーティストやフォトグラファーはたくさんいるでしょうか?
それはその時によって違うかな。僕は、本当に素敵な街の素晴らしい時代に生まれてきたと思っているよ。僕がちょうど遊びはじめたのは90年代のロンドンだったから若者として、とてもラッキーだったと思うんだ。カムデン地区がとても熱い時代で、ロンドンの音楽シーンが世界を熱狂させていた時だったからね。パリに移住した時は、エディ・スリマンがDIOR HOMMEで活躍していた時代で、パリのファッション業界がとても盛り上がっていたよ。それからイーストロンドンに戻って、そこがちょうど話題になりはじめた時だったんだ。僕は各場所が盛り上がっている時代にその街に住めて本当にラッキーだと思うし、光栄なことだと思っている。僕がケンブリッジ大学で文学を学んでいたときよりもはるかに良い経験だと思っているし、今の僕がいるのもそのおかげだと思っているよ。東京、パリ、ロンドン......面白いことが起きている街に常にいられるのは幸せなことだと思うんだ。

ALLSAINTS autumn/winter 16-17

SNSなどの新しいメディアで活躍するタレントが世界でも影響をもっています。今の時代ならではの、彼らのような存在についてどう思いますか?
一番重要なのは、このブランドが持つ、はっきりとした影響力を伝えつつも、僕たちがどんなブランドなのかを知ってもらうことだと思うんだ。セレブに頼ろうとも思っていないし、消費者とはちゃんとダイレクトにコミュニケーションを取りたいと思っているよ。だから僕たちが一人一人の現状ステータスを知ることは、一つの広告単位として捉えている。だから僕は深い意味を持ち、しっかりと携わり、消費者一人一人とコミュニケーションが上手くとれるようにしてきたいと思っているんだよ。僕が胸を張って紹介しているすべての業界、すべてのインフルエンサーは、僕と同じことに興味を持っている人たちなんだ。

ALLSAINTS autumn/winter 16-17

ALLSAINTS 原宿キャットストリート店は、2016年2月6日(土)〜7月31日(日) の期間限定オープン。

住所 東京都渋谷区神宮前5-17-24GBBld.1F
営業時間 12:00〜20:00
Tel. 03-5766-3011

TOKYO-BAY店
273-8530
千葉県船橋市浜町2-1-1ららぽーとTOKYO-BAY 南館1F
Tel. 047-421-7140

ALA MOANA 店
住所 Space3101,Ala Moana Center,1450 Ala Moana Blvd
営業時間 月曜日から金曜日 9:30am〜9:00pm
日曜日 10am〜7pm

ALLSAINTS.JP

お問い合わせ先
PR01.TOKYO
Tel. 03-6433-5159

Credits


Text KURUMI FUKUTSU