sulvam spring/summer 2017 at tokyo fashion week

服の上でフラストレーションを強烈に吐露したsulvam。

by i-D Staff
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23 October 2016, 2:10pm

ザ・クロマニヨンズのメンバー真島昌利の「こんなもんじゃない」をBGMに、俺の実力はこんなもんじゃない、東京のファッションはこんなもんじゃない、と現状へのフラストレーションを力強く叩きつけたコレクションを披露した。インサイドアウトのパッチポケットが付いたダボダボのワイドパンツ、複雑なパターンメークでケープの様になったスウェット地のトップスや安全ピンを模したブローチでフォルムが調節されたルーズシルエットのニットなど、作り込みを感じさせないよう敢えて荒削られた服には踵を履きつぶしたスリッポンを合わせ、ティーンの初期衝動を表現している。プロ・アマ問わず、それぞれがスタイルを持ったモデルを採用し、服、モデル、会場演出とが三位一体となったショーだった。

怒りに任せて闇雲にパリを目指すのではなく、その感情を東京コレクションに向けたのは、そこに愛があるからこそ。今季のファッションウィークでは暗いニュースばかりの世界情勢や元気のない東京に対してのアプローチが多く見受けられた。彼のように負の感情を昇華させていくデザイナーも居れば、ボロボロの心を優しく包み込むような世界観を見せた者、バイカラーのごとく織り混ぜてアイロニカルに表現した者も居る。一貫しているのはファッションに傾ける情熱と愚直でも真摯に向き合おうとする謙虚な姿勢。どんなことがあっても変わらない、彼らの愛と葛藤に心からエールを送りたい。

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Text Yuuji Ozeki
Photography Takao Iwasawa