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レコードショップの新ジャンル

とあるレコードショップが「全ジャンルの女性」という新しい(そして、性差別的な)ジャンルを使っていることが明らかになった。さらに悲しいことに、この店にある「全ジャンルの女性」アーティストの在庫をかき集めても、箱ひとつ埋めることができなかったようだ。

by Hannah Ongley
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09 September 2016, 2:15am

@katenash

レコードショップに足を踏み入れたら、真っ先にチェックするのはどのジャンルだろうか?チルウェイブだろうか?それともアンビエントハウス?ハードコアラップもチェックしてきたいところだろうか?もしくは、限りなく曖昧で性差別極まりない「全ジャンルの女性」のコーナーだろうか?先日、ミュージシャンのケイト・ナッシュが自身のTwitterである画像をツイートした。画像はとあるレコード店で撮られたもので、そこには、それほど大きくない箱ひとつに女性アーティストたちのレコードが詰め込まれて売られている様子が写されている。他に見られるジャンルも同様に広義で、曖昧——レゲエとラップが基本的に同じジャンルに入るならばスヌープ・ライオンといったアーティストは生まれない——ではあるものの、それでもこの「全ジャンルの女性」というジャンルを見過ごすことはできない。

「『全ジャンルの男性』というコーナーは見当たらない」とナッシュは後のツイートで人々に訴えかけている。「なぜなら、店内ほかのコーナーも、他の音楽ジャンルも、すべてが男性のものだとここでは考えられているようだから」。ナッシュはまた、このジャンル感こそが、もっともギャラが高いDJのリストやフェスティバルのラインアップなどに女性アーティストの名前がのぼらない現状を作り出している無意識の性差別だと指摘している。言うまでもないが、ライブ会場やコンサート会場では、女性が性的いやがらせを受けている。音楽の現場における女性蔑視の傾向に対して女性たちにとって安全なエリアを設けたグラストンベリーの対応を見習うべきだろう。

しかし、このレコードショップに関してもっとも驚くべきことは、他のTwitterユーザーによれば、この店で扱われている女性アーティストのレコードが「箱ひとつも埋められないほどの量にとどまっている」という点だろう。フィメール・オブ・オール・デスクリプション(Females of All Description)という名の比較的人気のバンドが存在し、そのバンドのレコードが詰められた手前にフローレンスのレコードがたまたま置かれてしまったものと信じたいところだが、女性アーティストによる商品を徹底的に軽視しているのがあまりにも明らかなことから、それは希望的観測と言えそうだ。

"こういうの、ほんとに頭に来る。「全ジャンルの女性」はジャンルじゃない。性差別よ。"

"@katenash 私は、この店が全ジャンルの女性アーティストのレコードを集めても箱ひとついっぱいにできないってことにムカつくわ。"

Credits


Text Hannah Ongley
Image via Twitter
Translation Shinsuke Kuriyama at WORDSBERG Inc.

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