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ボーイ・パブロはカニエ以来、最高のパブロかもしれない

パブロは少年版マック・デマルコでもある。

by Georgie Wright
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04 April 2018, 1:13pm

Photography William Glandberger

もしもボーイ・パブロの音楽を食べ物に例えるなら、「噛み付いてくるスパイシーフライ付きのスロッピー・ダブルチーズバーガー」といったところだろう。しかし、チリ人の両親のもとに生まれ、スペイン語でも歌うノルウェー在住のボーイ・パブロは自身の音楽をこう例えている。「僕の音楽はチョリパンさ」。チョリパンとは、焼いたチョリソーをはさんだアルゼンチンのストリートフードのこと。見た目もかなり美味しそうだ。

19歳のパブロは、兄たちを通じて楽曲制作のスキルを磨いたという。「MacBookを使わせてくれて、僕はそれで10歳のときにMP3プレイヤーで聴いていた音楽のカバーを作ったんだ」。それ以来、自宅の地下室で楽曲制作に明け暮れていたパブロは2017年、Redditにお手製の「Everytime」のMVを公開してオンライン上で大きな注目を集めた。サイバー空間の魔術がかかり、それがYouTubeのおすすめ動画として頻繁に表示されるようになると、630万回を超える再生回数を記録することとなった。地元であるノルウェーのベルゲンにある海辺で演奏する自分たちを撮影しただけの彼らからすれば、悪くない数字だ。ポップスの神童シグリッドの出身地であり、レーベル〈Vibbefanger〉の拠点でもあるベルゲンは今や、才能ある若手アーティストを次々に生み出している。 「作曲や作詞の拠点としてベルゲンにいられたことはよかったよ」とボーイ・パブロは語る。その長所と短所は?「ベルゲンの最も素晴らしいところは、晴れていて雨が降っていなければ、地球上で最も美しいということ。最も悪い点は、ほとんど晴れなくて雨ばかり降っているってことだね」

しかし、それは問題にはならない。彼の温かくて気だるいギターミュージックが、小雨を緩和してくれるからだ。彼の音楽は、冷えきったオフィスで安っぽいヘッドフォンを通して聴いていたとしても、夏フェスで午後3時にコロナを飲みながら草原に寝そべっているような心地にさせてくれる。ボーイ・パブロの愛嬌のある人柄とその音楽性は、マック・デマルコを彷彿とさせる。彼の音楽を聴きたくなるのはもちろんのこと、一緒にくだらないことを話して内輪ネタに盛り上がりたくなってしまうような人物なのだ。

高校生のボーイ・パブロはいまだインディーズで活動しており、ノルウェーの音楽サイト「777」からサポートを受けている。「777」と検索しても航空機ばかり出てきてしまうので、彼らのYouTubeチャンネルにアクセスするのが吉だ。そこには、タイラー・ザ・クリエイターの史上最高のインタビューも公開されている。彼らは音楽フェスの柵を飛び越え、涼しげで中毒性のあるタイラーの動画を撮影している。タイラーはパブロのコラボしてみたいアーティストのひとり。彼はタイラーの他にソンドレ・ラルケ、MGMT、SZA、そしてサンダーキャットの名前を挙げている。「僕が好きなのは、多様なジャンルを取り入れたアーティストの作品や、ひとつのジャンルに限定されない音楽を作る人たち」

>ここに紹介するのは、最新曲「Losing You」のMVだ。アップビートな曲調とは裏腹に、恋人と別れたときにうってつけのトラックである。正確には、パブロがこれまでに経験した最悪な敗北は兄にサッカーゲーム「FIFA」で負けたことであり、それで楽曲もアップビートなのかもしれない。ネットウケしそうなこのMVが、再びYouTubeでおすすめされるように手伝ってほしい。これはチョリパンと同じくらい美味しそうだ。

This article originally appeared on i-D UK.

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