パーティへようこそ:Molly Goddard 2018SSコレクション

「ギャラリーのオープニングに顔を出した後、ステーキを食べに行くような女性」のための服。

by Steve Salter; photos by Lily Bertrand-Webb
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21 September 2017, 7:51am

This article was originally published by i-D UK.

向かい合ったモデルたちがティーを飲みながら、サンドイッチを頬張ったり、開放感のなか踊ったり——楽しさに溢れたインタラクティブなショーを見せてきたモリー・ゴダード。そんな彼女が、制約も多いキャットウォークでどのような演出をするのか。わたしたちはこの日を楽しみに待ち続けた。今夏、Fashion in Motionで行なったショーの世界観を引き継いだものだろうと予想されたが、モリーはそれを裏切り、彼女らしさを披露した。

会場はBFCショースペース。演壇がいくつか置かれ、ギャラリーのような雰囲気になったホールへ入って席につくと、観客はそこに置かれたプレスリリースに目を落とし、微笑んだ。「My doctor told me to watch my drinking. Now I drink in front of a mirror.(医師に『飲み過ぎないよう注意しなさい』と言われた。だから、鏡の前で酒を飲むようにしている)」と、その冒頭に書かれていたからだ。そして、最前列にロンドン市長サディク・カーンが座っていることに気づく。そこでわたしたちは、このショーが通り一遍なものに留まらないと直感した。片手にワイングラス、もう片方には電子タバコを持ったエディ・キャンベルが、Molly Goddardらしいガウンをまとって現れたオープニングから、まばゆい魅力のエリン・オコナーが踊ったクロージングまで、ロンドン市長も観客も、モリーのパーティに参加しているかのような錯覚に陥っていた。

「底抜けに楽しくて、かつ大人びたショーにしたかった」と、バックステージでモリーはシャンパンを片手に語る。「これはわたしの現実に根付いた世界観。ショーに出てくれた女性は友人ばかりだから。強くて面白く、自信に溢れた女性ばかり。これは彼女たちが生きている世界。ギャラリーのオープニングに顔を出したあと、ステーキを食べに行く——そんな女性たちの世界」。これまで数シーズンにわたり、モリーは主にチュール作品を作ってきた。しかし、そのガーリーな世界観をもって、"女の子服"を作っていると勘違いしてはならない——彼女は大人の女性のための服を作っているのだ。それはキャットウォークの演出に描かれた"大人の楽しみ方"で顕著になり、服のディテールと職人技巧へのこだわりで明確になった。「今シーズンはシェイプを重視した。これまでは浮遊感を意識してきたけれど、今季は服が身体の上でどう動くかに興味があった」と、モリーは話した。カッティングや異なる重さの素材に遊ぶことで、シルエットは洗練されたいた。シークイン、タフタ、密なギャザーをもたせたコットンなどが、新たな技巧で見事な服を紡ぎあげていた。「新たな試みはとても楽しい経験だった」。今季のMolly Goddardコレクションは、モリーのミューズや友人たちが楽しむのではなく、ファッションを愛するすべてのひとのためのパーティだった。

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