Chim↑Pomエリイ「どう考えてもオリンピックは決行できなかったのに」【離れても連帯Q&A】
行動しないのは自分たちの首をしめること? 〈離れても連帯〉シリーズ第33弾は、コロナ禍にあっても「アートを作ることに変わりなし」と言い切るアーティストコレクティヴChim↑Pomのエリイが登場。
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大によって、日本ではいま、多くの文化施設が休業を強いられ、感染防止対策として、あるいは政府による“自粛の要請”によって。また「ステイ・ホーム」や「ソーシャル・ディスタンシング(距離をとること)」が求められ、人と人とのコミュニケーションはいまだかつてなく制限されています。
こうした中でわたしたちには何ができるのでしょうか。文化を維持するために、好きな人や場所を守るためには何が? 離ればなれであっても連帯するには? この"非日常"を忘れないためには? さまざまなジャンルの第一線で活躍している方々にアンケートを実施し、そのヒントを探ります。
今回は、Chim↑Pomのメンバーで芸術家のエリイが登場。

──新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、今あなたが属している業界や産業はどんな打撃を受けていますか? 応援・支援するにはわたしたちに何ができるでしょう?
エリイ:アートを作ることに変わりなし。時代とともに作品の見え方や概念は変わっていく。大好きな飲食店が心配。日本政府の愚鈍さが露呈しているにもかかわらず、行動しないのは自分たちの首をしめる。配布される布マスクは必要ない。
──自宅待機以降に新しく始めたこと、もしくはポジティブな影響・変化がありますか?
エリイ:特に変わらない。寝すぎて首がもげる。
──コロナのビフォー/アフターで、変化した自分の考え方や、社会への認識があれば教えてください。
エリイ:考え方や社会への認識は今のところ変わらない。前も後もやれることはやる、ということ。
──自宅隔離中の人に試してほしい、オススメの行動やコンテンツを教えてください。
エリイ:スーパーで買ってきたものはすべて玄関で、除菌スプレーで拭いたり、お風呂場で洗うこと。骨が折れる。

──2020年2月の自分に伝えたい・教えてあげたいことは?
エリイ:この頃からマスクは品薄だったし、マイコプラズマ肺炎を3回やっていて肺の一部が黒く潰れているので、コロナには気をつけていたから2月時点は今とさほど変わらない。
──コロナ禍で人間の「良い面」も「悪い面」も浮き彫りになりました。あなたが見聞きしたなかで、忘れたくないと思う、印象的な出来事やエピソードがあれば教えてください。
エリイ:どう考えてもオリンピックは決行できなかったのに、判断の時期が来ても決行し続けようとしたことは忘れないで今後に活かす。すぐ忘れちゃうから。
──今の気持ち・気分を音楽で表すとしたら?
エリイ:演歌。
──コロナ禍が落ち着いた後、日本の社会にはどう変わっていってほしいですか?
エリイ:一見、自分とは関係が無いように見える社会を他人事にしない社会。
Twitter:@ellieille Instagram:@elliechimpom