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      straight ups i-D Staff 14 June, 2017

      ちいさなメディアの大きな声

      ネット上では書けないことや既存のメディアでは扱われないテーマを、自ら立ち上げたメディアで発信している若者たちがいる。 それがZINEの制作者、ジンスタだ。SNSとは比べものにならないような手間と時間をかけて、彼らは自分たちの声や価値観を世の中に投げかけている。彼らはなぜZINE を作り、何を伝えようとしているのか?

      haru 21歳 仙台出身
      あなたは何をしている人?
      学生をしながらいろいろつくる人。
      作っているZINEは?
      『HIGH(er) magazine』。
      SNSと紙媒体はどう使い分けているの?
      SNSはマガジンの存在を広めるためには欠かせないと思う。だけど落ち着いて物事を考えたり、議論が交わせると思うのはマガジン。
      影響を受けたZINEや雑誌は?
      『Purple』『アイデア』。
      次のZINEのテーマは?
      最新号のテーマは「fade into you」。あなたに染み出していくっていうニュアンスで、もっと人間関係の変化について敏感になれたらいいなと思ってこのテーマにしました。
      今私たちは誰の声に耳を傾けるべきだと思う?
      普段はスポットが当たらないような、社会の中でノイズとして無視されているような声。
      今一番世の中に訴えたいことは?
      個々人の尊重。社会システムの中でうまくやれないと、とても生きにくい世界だけど、そんなシステムなんてくそっていう感じ(笑)。
      @hahaharu

      松藤美里 25歳 東京出身
      あなたは何をしている人?
      フォトグラファー。
      作っているZINEは?
      『FEVER』『SPACE IS BIG』『みんなが撮ったミリ』『701』『DISTANCE』。
      ZINEを作り始めた理由は?
      最初は2009年頃、Kathy ZineやLilmag周辺の影響からイラストや日記的なZINEを作って名刺代わりに交換したり、人とつながるツールとして。
      影響を受けたモノは?
      『CARSON ZINE』『Kathy Zine』『8 Ball Zines』『Lilmag』、Maggie Leeのジン、TOKYO ART BOOKAKE FAIR。Flickr時代はFourteen-Nineteen、HAMBURGER EYES。
      今私たちは誰の声に耳を傾けるべきだと思う?
      自分自身。
      @mirimatsufuji

      カナイ フユキ 28歳 長野県出身
      あなたは何をしている人?
      その質問から逃げ続けて生きています。
      作っているZINEは?
      『HOME』『WAY』など。
      ZINEを作り始めた理由は?
      友達が作っていて、自分にもできると思ったから。誰の指図も受けずに、自由にかけること、テキストやイラストレーションなど様々な要素を組み合わせられることが自分には合っていると思ったから。
      どんな人に読んでほしい?
      他人や世間に対して、もやもやとした不満や違和感を感じている人。感じているけどその感覚を言葉にできていない人。孤独な人。あらゆる意味の"マイノリティ"。
      影響を受けたZINEや雑誌は?
      『CARSON ZINE』作者のDIRTYさんの作るもの。アーティスト・ミヤギフトシさんのテキスト作品。
      次のZINEのテーマは?
      家族、家父長制とクィアネスについて。
      今私たちは誰の声に耳を傾けるべきだと思う?
      まずは自分自身でしょうか。次に身近な人、好きな映画や小説のキャラクター、歴史上の人物……そしてすべての人。"どれだけ遠くの人に共感できるか"は僕の創作のテーマのひとつです。
      今一番世の中に訴えたいことは?
      複雑さを受け入れ、愛することが必要だということ。自分も他人も一面的ではなく、多面的な存在だと知ること。何事も"分断""断定"をしないこと。それは差別に抵抗する力になると思います。単純さ、速さ、効率化を求める中でこぼれ落ちるものこそ重要だと思います。あとZINEは特別な人が作るものではない!ということ。誰にでも開かれたメディアということも言っていきたいです。
      @f_k_offi

      UMMMI. 23歳 東京出身
      あなたは何をしている人?
      映像作品を撮ったり、文章を書いたりしている。
      作っているZINEは?
      毎回違うけど、以前作った物は『NEW TOURIST』『I'm Not An Angry Monster』。
      ZINEを作り始めた理由は?
      脚光をあびることのない言葉や感情が伝わる仲間が欲しくて。
      どんな人に読んでほしい?
      弱くて、だらしなくて、何者かになりたいけどどうしたら解らない人(つまりアタシみたいな人)。
      SNSとZINEはどう使い分けているの?
      ZINEは人にばれたら怒られそうなこと(でもそれを言わなければ生きていけない)を書いても、不特定多数の人に見つかる可能性が低い。人の目を怖がって、きゅうくつにならないためのアクション。
      影響を受けたZINEや雑誌は?
      『CARSON ZINE』『Girls Like Us』『Ponytale Magazine』。
      今私たちは誰の声に耳を傾けるべきだと思う?
      今世界で何が起きているかを理解しようとしている、ポリティカルで心の優しいひと。
      今一番世の中に訴えたいことは?
      愛! いちばんみっともなくて、サイコー。
      @_____81

      左:澤木美里 24歳 東京都出身 右:Amy 23歳 埼玉県出身
      何をしている人?
      美里:ヘアメイク。
      Amy:モデル。
      作っているZINEは?
      『DOOR』。
      ZINEを作り始めた理由は?
      美里:自由に自分の世界観を形にしたかったから。
      SNSとZINE はどう使い分けているの?
      Amy:SNS は日常。ZINE は非日常。
      影響を受けた雑誌は?
      美里:『the journal』『Purple』。
      Amy:テイスト的には『Tidal Magazine』『Lula Magazine』。
      今私たちは誰の声に耳を傾けるべきだと思う?
      美里:自分自身。
      Amy:自分にとって影響力のある、イケてる人。
      今一番世の中に訴えたいことは?
      美里:メディアとか流行に流されすぎないで自分でしっかり考えてほしい。
      美里 @mirisawaki Amy @amywotsit

      エリカ・ボウズ 22歳 ホノルル出身
      あなたは何をしている人?
      フォトグラファー、雑誌の運営。
      作っているZINEは?
      『Sukeban Magazine』。
      ZINEを作り始めた理由は?
      若い女性(特に有色人種の)クリエイターたちを祝福するスペースがほしかったから。
      どんな人に読んでほしい?
      ZINEで取り上げているような若い世代。新しい才能を探しているひと。彼らからインスピレーションを得たいひと。『Sukeban』を通して、読者がクリエイティブなことを続けてくれたら嬉しいです。
      ツイッターやブログではなくてZINEを選んだ理由は?
      紙の雑誌が大好きです。印刷物を手にするのは、オンラインで読む記事と違って特別なこと。ネットはより大勢にリーチできるし、人を動員するのには便利だけど、そこから少し離れて、古典的な手法で作られた作品を見直すのもいいと思います。
      影響を受けたZINEや雑誌は?
      雑誌はもうそんなに読まないけど、『MARFA JOURNAL』と『The Editorial Magazine』。小さなアートZINEは、レイアウトやヴィジュアル面で参考にしてます。
      次のZINEのテーマは?
      「モノの価値」です。
      今私たちは誰の声に耳を傾けるべきだと思う?
      有色人種の女性クリエイターたち。
      @Erikabowes

      ユキ・ヘイズ 20歳
      
出身は?
      
母は日本人、父はオランダ人ですが、2年前からロンドンに住んでいます。
      
あなたは何をしている人?
      
画家でデザイナーでもありますが、『Sukeban』というプラットフォームを、友達のエリカと制作運営しています。
      
作っているZINEは?
      
『Sukeban』です。
      
SNSとZINEはどう使い分けてるの?
      
ZINEのほうが読む人にとって特別なもの。手に取ることができるし、記念としてとっておくこともできる。作品の記録にもなります。ソーシャルメディアだと、見たものをすぐ忘れるし、短時間に流れるイメージが多すぎる。プリントしておくことは永遠に残るってことだと思います。
      影響を受けたZINEや雑誌は?
      
『gal-dem』が大好き。いつも刺激的な内容で、考えるきっかけをもらえます。一番読んでいる雑誌ですね。
      
今私たちは誰の声に耳を傾けるべきだと思う?
      
名声、権力、金銭欲に囚われていないクリエイターたち。創造したいという純粋な気持ちに駆られて、ものづくりをする若い作り手たち。
      
今一番世の中に訴えたいことは?
      「正直さ(オネスティ)が最大の美徳」ということ。自分の作品への正直な態度、願望、個人的な要求が"真実のサイクル"を生み、また(私が一番大切にしていることですが)素晴らしいアートが生まれる。
      @yukihaze

      左:宮越里子 35歳 神奈川県川崎出身 右:super-KIKI 33歳 神奈川県川崎出身
      あなたは何をしている人?
      
里子:デザイナー。ZINEを作るときは編集もやります。
      super-KIKI:絵を描いたり、服を作ったり、路上に出たり。
      作っているZINEは?
      里子:『NEW ERA Ladies』『パンとバラ』。
      super-KIKI:編集長は姉で、私は寄稿と補佐。
      ZINEを作り始めた理由は?
      里子:福島第一原発事故で、自分の知らなかったことを調べたり、誰かに伝えたくなりました。それと独り言としてのメモ。自分のためのアーカイブ。
      super-KIKI:2011年の震災、原発事故で友人や身の回りの人に伝えたいことがあって。
      
どんな人に読んでほしい?
      里子:誰でもいいです。でも、腹に一物抱えて包丁研いでるような人には感想を聞きたくなります。
      super-KIKI:誰でもいい。自分と近い位置にいる人、めちゃくちゃ遠い人まで、ZINEを使うことで会話ができたら最高。
      影響を受けたZINEや雑誌は?
      里子:『Spectator』『アイデア』『映画秘宝』『たいまつ(むのたけじ)』『HEAVEN』。
      super-KIKI:『たいまつ』(むのたけじ)。
      次のZINEのテーマは?
      里子:だまらない女、労組、ポルノ、スラットウォーク。
      super-KIKI:スラットウォーク。誰のためでもない自分のためのセクシーなファッション。逃げ恥のゆりちゃんがいう「呪いを解く」ということ。
      今私たちは誰の声に耳を傾けるべきだと思う?
      里子:日本でいうなら沖縄。後回しにされる人。
      今一番世の中に訴えたいことは?
      里子:信念と運命の関係を保ちながら、村を出ると希望が見える気がします。『トゥモロー・ワールド(children of men)』を見てください。私たちの今与えられている自由は、誰かの必死の抵抗や怒り、それを表現することよって得られたもの。その恩恵を受けている。
      super-KIKI:ZINEを作る、パーティーを続ける、楽しく食って寝て生きるために、もっと怒ろう。もっと騒ごう。
      里子@osonodoyo super-KIKI @super__kiki

      関連記事:ZINEの昨日・今日・明日Sukeban Girl:エリカ・ボウズとユキ・ヘイズ

      Credits

      PHOTOGRAPHY TAMMY VOLPE
      STYLING MASAKO OGURA

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      Topics:straight ups, culture, zine, misato sawaki, amy, haru, ummmi., fuyuki kanai, erika kanoelani bowes, miri matsufuji, fashion

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