CGによる絵画の解体:今津景の個展

6月9日から山本現代にて今津景の個展「Measuring Invisible Distance」が開催。

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maj 25 2018, 9:42am

今津景は油彩でキャンパスに描くペインターだが、その作品を、単なる絵画として認識するのは少し違和感を感じるかもしれない。CGのような質感のストローク、構造物の輪郭線、そしてネイルアートを施した女性の手や母子像のモチーフを用いて作品に独特の画面構成を生み出している。それは写真技術の登場によって、印象主義やキュビズムが出てきたように、今津はCG技術によって絵画の解体を試みているようだ。

そんな彼女の個展「Measuring Invisible Distance」が6月9日から7月14日まで東京・天王洲にあるギャラリー山本現代で開催される。2×4メートルの大作「Swoon(気絶)」を中心に、コンスタンティン・ブランクーシの「眠れるミューズ」などを描いた新作で構成されるという本展。「パソコンで作った画像をリピート(再現)する時に、どうやって絵の具の予期せぬ表情をアドリブのように付け加えることができるのか」をテーマにした一連の作品も展示される。

今津の作品には目の当たりにしなければわからないその質感が確実に存在する。少しでも興味があるなら足を運んでほしい。この記事に掲載されている画像を眺めて、画像特有のその”雰囲気”のみを感じとった読者がいるならなおさら。本展の開催を知らせるまさしくこの記事自体に、画面上でしか享受しない私たちの存在を逆照射する働きがある点も、本展を考える上でおもしろいと思うのだ。

今津景 個展『Measuring Invisible Distance』
会期:2018年6月9日(土) - 7月14日(土)
時間:11:00-18:00(火/水/木/土), 11:00-20:00(金)
会場:山本現代
東京都品川区東品川1-33-10-3F