HIROKO KOSHINO 17AW 柔らかな反乱

2017年秋冬コレクションを発表したHIROKO KOSHINO。現実の価値から離れ、美を追い求める思想“デカダンス”からインスピレーションを得たコレクションで“脆さ”と“不安定さ”の先にある美を表現した。

by Tatsuki Nakata
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24 March 2017, 4:45am

今季のテーマは「柔らかな反乱(décadence)」。デカダンス(頽廃)とは19世紀末に起こった芸術流派のひとつで、現実の価値から離れた現実から離れた"脆さ"や"道徳に反する美"を求めることを指すが、今季のHIROKO KOSHINOはまさにそれを体現するコレクションとなっていた。

不安を誘うようなピアノの旋律とともにショーがスタート。白、黒、グレーを基調としたルックが会場奥のスロープからゆっくりとランウェイに向かって歩く。ざっくりと肩をカットしたゆったりとしたドレス、そこにドレープが作り出すうねるようなシルエットが不安定さを感じさせる。裾はアシメントリーに仕上げ、ユニークな曲線をしたネックレスはコレクションが放つ世界観をより一層確かなものにしていた。

BGMがリズミカルな曲調へと一転すると、先ほどとは打って変わりグリーンやオレンジ、紫などカラフルな色使いが大胆に組み合わされたドレスが登場した。長いドレープはあるものの、形をしっかりとなしており、立体的、活動的な印象を受けた。

ショーのクライマックスでは、ふたつの要素を併せ持つルックが登場。素材の違いで濃紺をつけた漆黒のドレス、そして大胆にカットされた生地を胸部で止めることで不規則な動きを演出したテーラードジャケットなどが発表された。"崩れ壊れゆくこと"に美を見出したデカダンス--不安定ながらもどこか繊細で緻密に作り上げられたバランスはまるで芸術作品のようだった。

Credits


Photography Ginjiro Uemura
Text Tatsuki Nakata

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