Photography Jennifer Cheng

ソウルのアンダーグラウンド・シーンが期待する5人の女性ミュージシャン

大胆で想像力溢れるクリエイティブなニュー・シーンを創りだす5人のシンガー、プロデューサー、DJたち。

by Jennifer Cheng; translated by Yuichi Asami
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01 February 2018, 8:57am

Photography Jennifer Cheng

This article was originally published by i-D US.

シフィカ(CIFIKA) ミュージシャン、シンガー

音楽に夢中になったきっかけは?
人生に迷って、自分が一番情熱を注げるものに挑戦することで新しい人間になれる機会を探してた。2年前から基本的な音楽理論や楽曲制作の仕方について勉強し始めて、それからすぐにシフィカ名義でSoundCloudに楽曲を上げ始めたの。自分に自信が持てるようになったし、神聖な気持ちになった。私は母国に帰ることを決意して(それまではL.A.にいたの)、ミュージシャンとしての新たな人生を歩み始めました。

韓国のアンダーグランドな音楽シーンの一端を担うってどういう感じ?
そこは暖かくもあり、同時に冷たい場所でもある。韓国では人と人との結束力が強くて、かなりサポートしてくれたりする。でも、市場そのものは冷たくもなる。狭い市場だし、みんながアグレッシブになったり、競争心を抱くのは自然なことだけど。

周りからはどんなサポートを受けてきた?
私はいつも支えられてきた。音楽でキャリアを築こうと韓国に戻ってきたとき、ホンデ(弘大)の〈Henz Club〉からオファーをもらったの。それ以来、韓国中のミュージシャン、DJ、プロデューサーたちがコラボを持ちかけてくれるようになった。2019年はSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)でのパフォーマンスが控えてる。私にとってのオリンピック。

ソウルで音楽を聴くときはどこに行く?
仲間のプロデューサーの家。ムード・シュクラ(Mood Schula)のスタジオには、エレクトロを聴くのに最高な音響が揃ってる。

ソル・リー(Sol Lee) a.k.a. LEEVISA 25歳 DJ、プロデューサー

音楽に夢中になったきっかけは?
自分もだけど、誰も私が音楽の道に進むなんて思ってなかった。けど、ナイトライフに惹かれていくうちに、音楽がいかに大切な役割を担っているのかに気づいて、それからはサウンドを探究するようになったの。私にとって音楽を作ることは、反抗の仕方を自分に教えているようなもの。

韓国のアンダーグランドな音楽シーンの一端を担うってどういう感じ?
毎日新しい歴史を書いてるっていう感じかな。仲間はみんな本当に情熱を持っていて才能に溢れているから、彼らと同じ時代を生きていることを誇りに思う。とりわけ素晴らしいと思うのは、韓国に女性やLGBTQIAのアーティストがどんどん出てきていること。シーン自体は小さく見えるかもしれないけど、中では巨大なことが起きてる。

周りからはどんなサポートを受けてきた?
両親や友達から純粋な愛やサポートを受けてきた。特に、フリー・コリジョン(Free Collision ソウルとスイスのローザンヌに拠点を置くアート・音楽集団)からは。

ソウルで音楽を聴くときはどこに行く?
イテウォン(梨泰院)周辺。

ミンジュ・リー(Minju Lee) a.k.a. MUSHXXX 28歳

音楽に夢中になったきっかけは?
小学校でサムルノリの演奏をしてたの。韓国の伝統的なパーカッション・アンサンブルのことなんだけど、私はドラムを演奏していて、自然とミニマルなビートやベースに夢中になっていった。高校ではバンドのボーカルもやった。音楽は私に喜びを運んでくれる。DJ中に私の気持ちにピッタリとハマる美しい音楽を見つけられたときは特に。

韓国のアンダーグランドな音楽シーンの一端を担うってどういう感じ?
韓国にアンダーグラウンドなクラブやバーが増えてきてる。これからが楽しみ。

今あなたが直面している挑戦は?
これが私だって感じられるようなサウンドをプロデュースすること。まだスキルは充分じゃないけど、これからも勉強を続けていく。自分の本当の色を見つけられたらって思うとワクワクする。

ソウルで音楽を聴くときはどこに行く?
〈Contra〉や〈Cakeshop〉〈Pistil〉〈Soap〉とかのアンダーグラウンドのクラブ。それから、アックジョン(狎鴎亭)にあるレコード・バー〈Fingas Zone〉。素晴らしい音響が整っているから。

クローゼット・イー(Closet Yi) 25歳 DJ、グラフィック・デザイナー、パーティ・オーガナイザー

音楽に夢中になったきっかけは?
振り返ってみると、20代の初めはクラブに入り浸っていたと思う。父親がガンと闘病していて、そういう辛い時期から逃げようとしていたの。レイヴとクラブだけが、そのことを忘れさせてくれた。幸運にもセンスのあるDJの友達がいて、彼が私に正しい道に導いてくれた。商業的なクラブ・ミュージックではなく、純粋にアンダーグラウンドなシーンに魅了されたの。私にとって音楽はエネルギーを増加させる化学反応を起こしてくれるもの。DJは新しい音楽やカルチャーを発見したいっていう私の願望を刺激してくれる。

韓国のアンダーグランドな音楽シーンの一端を担うってどういう感じ?
すでにアーティストがたくさんいる他の都市と比べると、新しいことに挑戦する余地はまだまだ残ってる。今はたくさんの韓国人ミュージシャンがテクノやベース・ミュージックを探究しているから、私のデュオとしてのプロジェクトC’est Quiの音楽はニッチなものになっている。私たちは前の夏から、Nachtbrakerやレイ・マング(Ray Mang)など海外のDJもブッキングしたディープ・ハウス・ミュージックのパーティを主催していて、かなり成功を収めています。

今あなたが直面している挑戦は?
まだそれほど熱心なハウス・ミュージックのフォロワーがいないっていうこと。だから、DJやプロモーターとして私が思う一番の問題は、「どうやったらもっと多くの人をシーンに引き込めるだろう?」ってこと。それに、韓国におけるダンス・カルチャーの歴史は長くないから、韓国人の多くはクラブDJがどういうものかを正確に知らないの。そのチャレンジには受けて立つけどね。

韓国の音楽のどんな部分を世界に知ってもらいたい?
韓国の音楽についての勝手なステレオタイプは築いてもらいたくないし、何もかもが可愛く弾けていて、幸せいっぱいなK-POPアイドルの音楽みたいだって思わないでほしい。そういうのとは違う自分なりの道を切り拓いて成功したアーティストだってたくさんいる。YaejiにDJ Bowlcut、ソウルスケープ(Soulscape)とかね。

ジャッキー・ワイ(Jvcki Wai) 21歳 ラッパー

音楽に夢中になったきっかけは?
10代の頃は、シンガー・ソングライターかロックスターになりたかった。だけど、ヒップホップに出会ったの。ラップの歌詞を書き上げる難しさや、自分のスキルを示すために色々なフロウを使うところに惹かれた。形式に囚われないヒップホップに衝撃を受けたの。

韓国のアンダーグランドな音楽シーンの一端を担うってどういう感じ?
韓国には、もうアンダーグラウンドなんてないと思う。いくつかの大企業が、韓国のヒップホップ・カルチャーを異常なしかたでビジネスにしてしまったから。ラッパーの多くが、企業が作り出したプラットフォームに乗っかってビッグになることを夢見てる。

ソウルで音楽を聴くときはどこに行く?
〈Faust〉。ソウルで一番のテクノのクラブ。

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