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「失われた映画」が「声」となり蘇る 平川祐樹の個展開催

「時間」「記憶」をテーマにした実験的で美しいビジュアルを生み出すアーティスト、平川祐樹によるアンドーギャラリー初個展「映画になるまで 君よ高らかに歌へ」が6月12日より開催。

Daiki Tajiri

進化し続けるデジタルメディアを駆使した表現方法で、幻想的な物語を感じさせる作品を作り続け、「あいちトリエンナーレ2013」「19th DOMANI・明日展」などの国内作品展の参加をはじめ、ドイツ、ロシアなど海外での作品発表・上映を行うアーティスト、平川祐樹による個展「映画になるまで 君よ高らかに歌へ」が6月12日からアンドーギャラリーにて開催される。

今展覧会は、平川が2017年から行っているプロジェクト「Lost Films」シリーズの第三作目、「映画になるまで 君よ高らかに歌へ」の発表の場でもある。制作された時代背景や、当時の技術・文化を露骨に映し出す「映画」というモチーフを使用したこのシリーズは、平川が一貫して持つテーマである場所や物事に宿る「時間」や「記憶」に深く通ずるものがある。

ギャラリーの壁に映し出されるのは、震災や空襲などでフィルムが失われてしまった今ではみることができない日本映画のタイトルだ。投影と同時に朗読されるそのタイトルは不思議と詩的で、「失われた映画」に成り果てた作品の魂がアーティストによって「声」として蘇らせられたようにも感じる。

平川の生み出す作品は現実と幻想が入り交じったような、ひとつの空間作品とも言える。その空間に一歩足を踏み込めば、我々のイマジネーションも試される今までにない感覚を体感できるに違いない。

平川祐樹 『映画になるまで 君よ高らかに歌へ』
会期:2018年6月12日~7月28日
時間:11:00 - 19:00(日・月・祝休廊日)
会場:アンドーギャラリー 東京都江東区平野3-3-6