アートは永遠となり得るのか?

Diesel Timeframesがこの秋スタートしたプロジェクト#DIESELALRITE。ニューヨークで活躍するアーティストROSTARRとコラボレーションし世界限定で製作された時計555ピースのうち、55ピースが日本に到着した。ローンチパーティには、DIESELライセンシング クリエイティブ・ディレクター、ANDREA ROSSO(アンドレア・ロッソ)も来日。時の経過とアートの普遍性をテーマにした当プロジェクトを通して、永遠にALRIGHTなアートとはどんなものか、考えてみたい。

by Yuka Sone
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27 October 2016, 5:10am

NYはもちろん、メキシコや日本、フランスで発表の場をもち、世界中にファンを持つROMON KIMIN YANG AKA ROSTARR(ロモン・キミン・ヤン aka ロースター)。アーロン・ローズの『BEAUTIFUL LOSERS』クルーやZOOYORKクルーなどとの関わりを持つことからもわかるように、ストリートカルチャーに造詣が深く、agnes.bやNIKEなどカルチャーを尊重するブランドとの取り組みも多い。ドローイング・ビデオクリエーション・スカルプチャーと幅広い表現方法で、ファッション・カルチャー界で幅広く愛されるアーティストだ。

幼い頃からコミックブックやアニメーションを描き、若い頃にはブレイクダンスを自身のクリエイティブの発散手法としていたROSTARR。グラフィックアートを学校で学び、その後誰かのためではなく自分を表現するためにアーティストとして活動してきた。グラフィックによって形成された彼のスタイルは、身体の動きやエネルギーを投影するアブストラクトな表現と混ざり、独自の表現方法を見出していく。また「マヤ文明やアステカ文明などの古代美術にも影響を受けた」と以前メキシコでの個展でネット取材に話していた彼は、カリグラフィの美しさに魅了され、やがて「筆のひと振り・インクのひとしずくが人間らしさの表れである」と独自のカリグラフィック・アートを発展させ磨き上げてきた。

© YOSUKE TORII

そんな彼と今回手を組んだのはイタリアを代表するブランドDieselの時計ラインである、Diesel Timeframes。#DIESELALRITEと名付けられたこのプロジェクトの第一弾は、アートを時計そのものに表現することで、その一秒一秒に刻まれた「経験」をオブジェ化し、その作品の真価を問うというもの。時を隔てても永遠にクラシックとなりうるのか? 見るものに常に新鮮さと衝撃を与え続けられるのか? 時間の経過で風化しない普遍的なアートを、ファッションアイテムで手にいれるという、流行と常に対面しているファッションにとっては逆説的かつ挑戦的なプロジェクトとなっている。

今回の表現となったのは、ロースターの代名詞とも言える、カリグラフィ作品。一定の規則性を保ちながらも、コンピューターなどでは決して出し得ない手描きの質感は、非常に人間味に溢れている。それと同時に完璧に整列した記号はパズルが全て揃うような気持ち良さがある。以前VICEへのインタビューで「コンピューターは失敗がないけれど、ペインティングはそれがあるから面白い」と語っていた彼は今回、18メートルの生地に完璧なまでのカリグラフィを描きあげた。インクのハネを吹きつけて仕上げたキャンバスを555本分切り取り、手作業でひとつひとつに巻つけられた特別なピースは、同じものが2つと存在しない。ローンチを祝して原宿で開催されたパーティには、ロースター本人も駆けつけ、実際に出来上がったウォッチはもちろん、彼の作品も展示。圧倒するほどのキャンバスと、実際に作り上げられたアートピースのような時計からは、普遍的なエネルギーが脈々と流れているのが感じられた。

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Text Yuka Sone

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