Images courtesy of the National Gallery of Victoria

80年代のオーストラリアを盛り上げた伝説の雑誌

30年前、オーストラリアに起こっていたファッションムーブメントを鮮明に捉えた、タイムカプセルのような雑誌『Collections』のアーカイブを公開。

by Wendy Syfret
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16 May 2016, 10:20am

Images courtesy of the National Gallery of Victoria

オーストラリアはメルボルンのFashion Design Council(以下FDC)は、1983-93年までの10年間、オーストラリアスタイルを発信していた最もエキサイティングな団体だ。創設者の3人、イラストレーターでありデザイナーでもあるロバート・ピアース(Robert Pearce)と、アーティストのケイト・ダーハム(Kate Durham)、そして芸術法学を学んだロバート・バッキンガム(Robert Buckingham)は、彼ら自身を「図々しくて厚かましい、グラマラス好きで、裏で手を引く、眩い光−−希望の星であり、そして問題児」だったと表現している。

「当時、ファッションに何かが起こっているという確かな感覚があった。そこに、自分たちにも何か面白いことができるんじゃないか、ってチャンスを感じたんだ」と昨年、ロバートはi-Dオーストラリアとのインタビューで語っている。FDCには、ヨーロッパ式スタイルの継承に興味を示さないデザイナーやモデル、クリエイター、そしてクールキッズたちが集まった。むしろ、彼らのインスパイア源はパーティであり、ナイトクラブであり、何より潜在的にもっていた彼ら独自のスタイルだった。

メンバーには、マーティン・グラント、クリストファー・グラフ、カラ・ベイカー、ブルース・スロラッチ、カラ・スロラチ、サラ・ソーン、フィオナ・スキャンラン、ピーター・モリッシー、レオナ・エドミストン、ブリード・レーマン、タマシン・デイル、ギャヴィン・ブラウン、ヴァネッサ・リヨンヘルム、そしてリチャード・ナイロンなどがいた。FDCは、パレードやイベント、インスタレーション、そして革新的な出版物を通して次々に作品を発表していった。

当時若手のデザイナーだったカラ・ベイカーは、FDCが企画したすべてのイベントに関わっていた。インタビューのなかで、彼女は当時のことを「特別なことが起こっているんだという感覚があった」と語っている。FDCは、若手デザイナーたちに協力的で、彼らがオリジナルで特徴的なデザインを模索していくのを後押ししていた。「FDCは、まだアンダーグラウンドな存在でしかなかった新進気鋭のクリエイティブなデザイナーたちに、作品発表の場を与え、理解ある若い人たちに私たちの存在をアピールしてくれたのよ。おかげで、私たちが作る服への需要が生み出されて、事業を成長させていく上ですごく助けになったの」と彼女は続けて語った。

80年代半ば、ロバート・ピアースはデザインスタジオを設立し、短命ではあったものの業界内外に多大なる影響を及ぼした雑誌『Collections』を創刊した。30年後の今、『Collections』は、盛大なパーティのようだった当時のオーストラリアのファッションシーンを鮮明に記録した壮大なタイムカプセルのようだ。

Collections』誌の文化的重要度を讃えるべく、メルボルンにあるビクトリア国立美術館は、発刊されたほぼすべての号を収集してきた。その一部が、現在『200 Years of Fashion』展で公開されている。同美術館は、i-Dにもそのアーカイブを公開し、ここで読者とシェアすることを快諾してくれた。エディトリアルはどれも、ファッション史の授業やスタイルのレッスンで使われるようなクオリティだ。写真を見ていると、大ぶりのイヤリングを強くお勧めしたくなる。

Credits


Text Wendy Syfret
Images courtesy of the National Gallery of Victoria
Translation Shinsuke Kuriyama at WORDSBERG Inc.

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