グッチを纏ったグッチのデザインチーム、業界の役割や慣習に疑問を投げかける最新EPIGOGUE広告
Gucciがファッション界のルールや役割に疑問を投げかける、三部からなる物語の最後となる広告キャンペーン「EPILOGUE」を公開。アレッサンドロ・ミケーレは"モデル"として、普段彼と共に制作をしているGucciのデザインチームを起用した。

GucciのEPILOGUE広告キャンペーンヴィジュアルが公開された。いつもと違うのは、コレクションを纏っているのがモデルではなく、そのコレクションの制作に携わったグッチのデザインチームだということ。
Gucciのクリエイティブ・ディレクター、アレッサンドロ・ミケーレは、今年2月にバックステージの準備の様子をセンターのステージで明らかにしたファッションショー「An Unrepeatable Ritual(再現することのできない儀式)」を行ない、5月にはモデルとクリエイターの境界を曖昧にした実験的な広告キャンペーン「The Ritual」を発表していた。この三部にわたる「反転の物語」の最終章となったのが、12時間のライブストリーミングと共に発表した7月のエピローグ コレクションである。

今回のEPILOGUE広告キャンペーンは、そのコレクションを引き継いだもので、グッチのデザインチームが1日中多忙なモデルとなり、撮影現場で辛抱強くポーズをとる姿がカメラに収められた。
後期マニエリスム様式の壮麗な建物であるパラッツォ・サケッティと、落書きで覆われたカンポ・ボアリオ地区という対照的な2つのロケーションで撮影されたこの写真は、ミネアポリスを拠点とするフォトグラファー、アレック・ソスによるもの。

普段は匿名の面々が宮殿と荒れた空き地を行き来して撮影の準備をする様は、ファッションの架空のイメージとそれを創出するという現実との関係を反映するかのようだ。

「常に追求していた無秩序な美しさ、すなわち美のカオスを表現するために、さまざまなものを集めました」とGucciのクリエイティブ・ディレクター アレッサンドロ・ミケーレは語っている。
「好奇心旺盛な目がイメージ創出のメカニズムへと潜入したとき、リアルとフィクションの関係はどのように映るのでしょう? 真実は偽りの中の一瞬に過ぎないことを目にしたら、ファッションにどんな変化が起きるのでしょう? 共に働く仲間たちは、情熱を注いで作りあげた服をすぐに手放さなければなりません。私はその呪縛を解いて、彼らに自ら着るように頼みました。 そして、内輪で完結する自給自足的な仕事をすることになりました。未来への最終的な答えの多くは現在にあるというEpilogueコレクションに対する私の考えを表現するために、すでにやってきたこととこれからやろうとすることをミックスして、時間的制約を克服しながら」
CREDITS
Creative Director: Alessandro Michele
Art Director: Christopher Simmonds
Photographer: Alec Soth
Film Directors: Damiano and Fabio D’Innocenzo
Locations: Palazzo Sacchetti and Campo Boario
MUSIC CREDITS
“Mani Meme” Pas De Deux
Written by De Nota
Arranged & produced by Walter Verdin
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