ポン・ジュノが『パラサイト』に続く最新作の脚本を完成
2020年はじめにアカデミーを席巻した傑作の続編について、監督本人が語った。

Still from Parasite
痛烈かつ巧みに社会を風刺した『パラサイト 半地下の家族』で、ポン・ジュノ監督がアカデミー賞作品賞を含む四冠を達成し、歴史に残る快挙を成し遂げてから、まだ1年しか経っていないなんて信じられるだろうか? この1年で時間の概念は完全に歪められ、すっかり意味を失ってしまったが、ポン・ジュノ監督は相変わらず多忙な生活を送っている。そして先日、監督は現在制作中の脚本2本のうち、1本が完成したと発表した。
ポッドキャスト〈The Director’s Cut〉の今月のエピソードで、ポン・ジュノ監督は『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』のライアン・ジョンソン監督と電話で対談。90分かけて各々の作品を分析し、進行中のプロジェクトについて語り合った。
また、ふたりはポン・ジュノ監督の最新作(英語作品と韓国語作品)にも触れ、今の進捗を明かした。「この脚本2本を書くのに、自分の脳を真っ二つに分けているような気がします」と彼はライアンに語った。「でも、先週1本は書き終えました」
今回のインタビューで、この2作品は監督の過去作『スノーピアサー』のようなスケールのSF超大作ではないことは明らかになっている。どちらかといえばトーンやスケールは『パラサイト』や2009年の『母なる証明』に近く、前者がカンヌ国際映画祭で絶賛を浴びる前から進行していたそうだ。
韓国語作品はホラーアクション、英語作品は『スノーピアサー』や『オクジャ/okja』に続く作品で、「2016年に起こった実際の出来事に基づくドラマ」だという。「もちろん脚本を完成させるまではわかりませんが、半分は英国、もう半分は米国が舞台になる予定です」
今のところ、彼の最新作についてわかっていることはそれがすべてだ。ポン・ジュノ監督はどちらの脚本を描き終えたのか、また公開が決まっているのかどうかについては発言を控えた。しかし、『パラサイト』が『オクジャ』の2年後に公開されたことを踏まえれば、彼の最新作が2022年はじめから半ばに公開予定という噂が流れてきてもおかしくない。
さらに忘れてはいけないのが、ポン・ジュノ監督がアダム・マッケイ監督(現在ティモシー・シャラメ、アリアナ・グランデ出演の最新作を撮影中)によるHBOの『パラサイト』スピンオフの製作総指揮を務めるということだ。こちらも公開時期は未定だが、ポン・ジュノ監督自身が参加しているなら、熱狂を生んだオリジナル版と同じくらいパワフルな作品になるはずだ。
ポン・ジュノ監督とライアン・ジョンソン監督の対談は、下のリンクから聴くことができる。
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