ジャネット・ジャクソンが女性ギャングを題材にした映画をプロデュース

黒人コミュニティの活動家でもあったハーレムの女性ギャング、ステファニー・セント・クレア。彼女の自伝的映画が現在製作されている。

by Hannah Ongley
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01 May 2016, 3:54pm

今月初旬、ジャネット・ジャクソンは子供を授かるためにライブツアーを延期すると発表。そして、ジャネットのツアーと子供を待つファンたちのためにあるプランを用意していると明かした。アメリカ禁酒法時代に実在した女性ギャングスターを題材にした映画『Queenie』に、彼女が製作総指揮として参加するというのだ。この映画は、アメリカのケーブルテレビ局Lifetime Networkが2017年までに製作を計画している。

「このストーリーは、禁酒法時代に実在した最初にして唯一の女性ギャングスター、ステファニー・セント・クレア(Stephanie St. Claire)を中心に描かれる。ニューヨークのハーレムにあるコットン・クラブで起こった抗争を題材として、『A Raisin In The Sun』のケニー・レオンが監督を務める予定」と、ハリウッド情報サイトDeadlineは報じている。ギャングスターとして知られているステファニーだが、彼女は黒人コミュニティのために闘った活動家でもあった。当時、アメリカでは銀行が黒人を顧客として扱うことは極めて稀だった。それに対してステファニーは、ハーレムで黒人を対象とする投資と賭博、そして宝くじを掛け合わせたナンバーズゲーム、「ポリシーバンキング」の違法クラブを経営。銀行で投資をすることができない黒人たちが、こぞってこれに参加した。このクラブの存在が明るみになったことで、当時のアメリカ社会に巣食っていた人種に関する政治問題が浮き彫りとなった。またステファニーは、身の回りで起こる警察の不当な暴力を地元新聞の広告を通して訴えた英雄としてもその名を知られている。1960年に82歳で他界するまで、彼女はハーレムのコミュニティに市民の自由を説き続けた。

Lifetime Networkは、大手ハリウッド映画会社ではない。よって万人向けの大掛かりで華やかな映画を作ることはないが、現在同社が製作を進めている番組は、女性、とりわけ有色人種女性にとって見逃せないエキサイティングなものが続く。テニス選手セリーナ・ウィリアムズは、姉のヴィーナスと共に毎年司会をつとめているダンスコンテストのイベントに着想を得て、映画『Sister Dance』を製作総指揮する。またセレーナ・ゴメスは、波乱に満ちた半生をもとにした自伝映画を製作することになっており、R&Bシンガーのミシェーレイの半生を描いた『The Michel'le Story』も製作される予定だという。さらには、ミスキャンパスにインターセックス(男女どちらの性器特徴も持っている人)が選ばれるという内容の小説『None of the Above』の映画化も企画されている。

「アメリカで女性として生きるのは大変です。毎日、様々な局面で、不当に扱われていると感じます」と、Lifetime Networkの副社長であり、プログラミング部長のリズ・ゲートリー(Liz Gateley)は話す。「視聴者がLifetimeを見てくれるのは、私たちが作り出すものが彼女たちに活力を与えているからです。他のテレビ局や映画会社は、自己表現をしたり、それぞれの物語をシェアできる場を女性クリエイターたちに与えていません」

Credits


Text Hannah Ongley
Translation Shinsuke Kuriyama at WORDSBERG Inc.

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