男性批評家は女性批評家に比べて、女性の映画に低い評価を下すという研究結果が発表される

「映画批評家とジェンダー、その何が問題なのか」と題された論文は、男性が支配する映画業界を激しく論じている。

by Jack Sunnucks; translated by Yuichi Asami
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aug 6 2018, 4:38am

Image courtesy of A24. 

「テレビ・映画業界における女性についての研究センター(The Center for the Study of Women in Television and Film)」が発表した研究結果によれば、女性の批評家は男性の批評家に比べて、女性が主演を務める映画に高い採点をつける傾向にあるという。これについてはとりわけ驚くべきことではないかもしれないが、男性批評家の数が女性批評家の2倍以上だという事実を考慮すれば、いささか気が滅入ってしまう研究結果である。平均的に女性批評家たちは女性が主演を務める映画に74%の評価をつけている一方で、男性批評家のそれは62%にとどまるという。

この研究はサンディエゴ大学で2007年から行われており、今回、女性批評家の方が女性が主演や監督を務めた映画を多く批評する傾向にあり、男性批評家よりも批評の中で女性監督の名前に言及していることも明らかになっている。

プロジェクトを監修するマーサ・ローゼン教授は次のように述べている。「こうしたジェンダー間での不均衡は、女性を主人公にした映画や女性が監督した映画の持つ可能性に影響を与えることになるほか、批評の本質を考えた時に問題だと言えます」。ローゼン教授のデータは、米映画批評サイト<ロッテントマト>に掲載されている、今春に紙面やテレビ、オンライン上で241人によってなされた4,111件の批評に基づいている。ローゼンによれば、批評家のうちの32%が女性で、83%が白人だという(これには男性も含まれている)。

今年5月に『Variety』誌に寄せたコラムの中で、ローゼン教授は次のように指摘している。「映画業界で働く女性たちの数は、未だに意義のある変化を見せていません。事実、2017年に裏方で重要な役割を果たした女性たちの数は、20年前のそれとまったく同じなのです」

This article originally appeared on i-D US.