xander zhou spring/summer 17:大人は楽しいこと

北京のデザイナーが作り出したコレクションは、「セックス」「覚醒」「ポルノ」「制御不能」「衝突」そして「反乱」で満たされた。ユースは衰えることを知らない。

by Adam Chen
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27 June 2016, 10:45am

「大人へと成長していく物語」を服作りに織り混ぜることにおいて、ザンダー・ゾウ(Xander Zhou)の右に出るものはいない。怪しげな大人だけの世界観を表現したspring/summer 17のショー。ランウェイを歩いて、疲れ果てたわがままな息子たち(マドレン・オストリー(Madeleine Østlie)によってキャスティングされた今を代表するような印象的な若者たち)は、擦り切れたエッジ、ドレープとレイヤード状のブルトンジャージ、訓練用のスニーカーとレースアップのコンバットブーツ、また 「Right Now」と綴られた汚れたオーバーサイズのコートを着用。フィン・マクタガート(Finn Mactaggart)がこのショーに当てたサウンドは、冷え切ったクラブ世界に向けられたインダストリアルパンクの子守唄で、ランウェイを闊歩する彼らが前夜に悪戯をしたことをほのめかしているかのようだ。

「私にとって、"成長"は非常に儀式的で概念的な事象です。それを乗り越えたら、何も出来ないことはない」とゾウは語る。「成長していく過程は、大体がぼやけているもの。その過程は語るべきものではない、と私たちは無意識のうちに判断してしまっているけれど、それが何故なのかも分かっていない」

ゾウが持つ若者文化への執念は、彼の作品からよく見てとれる。同世代の他のデザイナーたちと同じように、ラグジュアリーとストリートウェアをミックスさせ、ラグジュアリーファッションの古風的なスタイルを民主化し、若返らせている。これは、彼が偉大なスタイリストでありデザイナーだからできることだ。中国版『T magazine』のメンズディレクターとしても、ゾウはその才能を発揮し、中国の一流ポップスター、クリス・リーのスタイリストも務めている。

ゾウは、恋愛が持つ"情熱"を信じている。セックス、覚醒、ポルノ、制御不能、衝突、反乱……これらは2017年春夏コレクションの構想メモとして、彼が実際に残した言葉の一部だ。今回のコレクションで、彼は、若いモデルたちを好き勝手に大人ぶらせるのではなく、恋愛の情熱を探求した末にたどり着いた"新しい大人像"を提案してみせたのだ。ユースは衰えることを知らない。

Credits


Text Adam Chen
Additional reporting Rianwon
Photgraphy Yi Tuo
Translation Minako Shimatani

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