ヴァージル・アブローについて知っておくべき10のこと

OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOHの旗艦店が日本に上陸。ブランドのクリエイティブ・ディレクターを務め、あのカニエ・ウェストの右腕としても知られるヴァージルの魅力に迫る!

by Ayana Takeuchi
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15 July 2016, 1:20am

OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH国内初の直営店が、7月9日(土)、表参道にオープンした。香港の旗艦店に続いて、世界2店舗目がここ日本に!

メンズとウィメンズ共にフルラインナップする店内は、クリエイティブ・ディレクターのヴァージル・アブロー、NYを拠点にする建築事務所FAMILY NYのドン・ピン・ウォンとパートナーであるオアナ・スタネスクによる共同デザイン。" SOMETHING & ASSOCIATES " という架空のアメリカ企業のオフィスが想定され、ソーシャルスホットを再現するためのウォーターサーバーが設置されるなど、コンセプチュアルな空間設計にも注目だ。そんなブランドの世界観をより身近に感じられるように、まずはヴァージルについておさらいするところから始めよう。

1.ストリート・ラグジュアリーを牽引する存在
ハイファッションに街の気分をミックスした「ストリート・ラグジュアリー」が、今モード界に新たな旋風を巻き起こしている。そのスタイルを浸透させた若手デザイナーの1人が、現在35歳のヴァージル・アブローだ。OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOHと名付けられた自身のブランドは、90年代に青年期を過ごした彼のバックボーンが反映され、ヒップホップやスケートカルチャーを好む若者たちの心を掴んで離さない。そんな彼はどんなキャリアを積んできたのだろうか?

2.大学では建築を学ぶ
大学院で建築学を学び、博士号を取得したヴァージル。卒業後はいったん建築関係の会社に就職を経験している。が、その道一筋ということでもなかった。在学中も、ファッションとカルチャーが混ざり合う領域でのアートディレクションに興味があり、チャンスをうかがっていたという。彼にとってそれは、とても自然なことだったに違いない。というのも、服作りをよくしていた母親の姿を見て育ったため、プロセスは何となく理解できていたのだ。そうした環境が彼をファッションの世界に導いていくのだった。

3.カニエ・ウェストの右腕として
ともにシカゴ出身だったため、最初は友達同士の仲だった。建築を学んでいたヴァージルのヴィジョンを買うようになったカニエは、2002年からツアーの物販、アルバムカバー、ステージデザインまでを依頼するまでに。裏方として様々なことに挑戦してきたが、自分のブランドを立ち上げたいという気持ちは常に持ち続けていたという。2012年にカニエがクリエイティブエージェンシーDONDAを設立し、そのクリエイティブ・ディレクターに抜擢された時期から、彼のキャリアが大きく動き出していく。

4.Pyrex Visionのプロジェクトがきっかけに
同年12月にPyrex Visionと名付けられた動画プロジェクトを始動。YouTubeにアップしたのだが、思わぬ問い合わせが届くことに。パリのセレクトショップColetteのサラ・アンデルマンから、「このビデオに写っている服は買えるの?」というメッセージを受け取ったのだ。その後アイテムを販売することが決定し、YouTubeの画面を飛び出して、Pyrex Visionはブランド化することになった。そうしたサラの審美眼も手伝って、たちまちキッズ達のit アイテムになり、Virgilの知名度もぐっと上がっていったのだ。ブランドは、ナンバリングや絵画モチーフなどが特徴で、そのDNAは現在手掛けるOFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOHにも脈々と受け継がれている。

5.OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOHの誕生
2015年春夏メンズコレクションでデビューを果たし、現在ではウィメンズラインも手掛けている。「ラグジュアリーなストリートウェア」をコンセプトとし、20世紀のモダニズム建築家ミース・ファン・デル・ローエの作品から着想を得た力強いグラフィックデザインがシグネチャーだ。Pyrex Visionをアップデートし、高品質なストリートアイテムを提案。パリのColette、ニューヨークのBarneys、ロンドンのSelfridge、東京のGR8、Restirなど限定されたセレクトショップで取り扱いがある。

6.ナイトクラブを盛り上げつつも、健康主義を貫く一面も
忙しいファッション界を駆け回るヴァージルだが、Flat White名義で積極的にDJ活動をしているほど、彼にとって音楽は重要なファクター。制作の合間をぬってナイトシーンに身を置いているが、生活は意外にも健康主義! なんと、非喫煙者だという。来日時には、散歩をしてから午前中の取材現場に訪れたというエピソードも。

7.個性豊かな仲間たち
地元シカゴで、RSVP GALLERYというセレクトショップ兼アパレルブランドをスタート。こちらはカニエ・ウェストのマネージャー、そしてアドバイザーのドンCとともに運営している。また、レディー・ガガのクリエイティブ・ディレクターを務めていたマシュー・ウィリアムズと、Nikeの国際デジタルプロデューサーであったヘロン・プレストンとともに#BEENTRILLというクリエイティブ集団を結成。Hood By AirやSTUSSYなどのアパレルブランドとコラボレーションしたアイテムを制作している。インディーロックのコミュニティとも繋がりがあり、LAのTeenage Teardropsという音楽レーベルのオーナー、そしてヴィジュアルアーティストのカリ・ソーンヒル・デウィットとは、Dover Street Market Ginza限定のグラフィックTシャツを制作した。カリは、カニエのマーチャンダイズも手掛け、ストリートシーンからモード界までじわじわと注目が集まっている人物だ。こういった人々との交流を持つ顔の広さも、彼のクリエイションを豊かにしている理由に違いない。

https://www.instagram.com/p/BEMqVT_G1no/

8.コラボレーションしたブランド
MONCLERのために制作した新たなカプセルコレクション「MONCLER O」が発表された。このインスピレーション源となったのは、北洋の漁師達。フード付きのロングジャケットやダウン、ライフジャケットからヒントを得たベストなど、ユニークなアイテムが並ぶ。日本での発売は、10月予定。ウィメンズでは、2016年秋冬コレクションで、Levi's Made and Craftedとの特別コレクションを制作し、アヴァンギャルドなデニムスタイルを提案している。2017年春夏メンズコレクションでは、スポーツブランドのUmbroとアイテムをリリースし、ますます目が離せない存在に。

9.コーヒーブレイクブックでバックステージに潜入した気分を味わおう
ブランド初のヴィジュアルブック『You Cut Me Off』が6月23日に発売された。昨年1月に初めて行われたメンズのランウェイショーのバックステージの様子などが写真におさめられている。現場の様子を、近くで見ているかのような臨場感を味合うことができる大型本に仕上がった。こちらは、150部限定でColetteの実店舗とオンラインで購入が可能。

Photography and Layout by Piotr Niepsuj

10.洋服はリアルな世界のものなのだ
SNSでのレスポンスをかせぐためのツールとして洋服が消費されてしまうことも多いこの頃。けれども、洋服はデジタルな世界のものではなくて、リアルなものだということをヴァージルは私たちに「実店舗」という方法で改めておしえてくれる。参照するストリートはいつだってリアルなのだ。そのアティチュードで創りあげられたこだわりの空間とは一体!?"SOMETHING & ASSOCIATES"と名付けられたショップに行きそびれぬようご注意を!

"SOMETHING & ASSOCIATES" c/o OFF-WHITE™ TOKYO
住所: 東京都港区南青山5丁目2-13
営業時間:12:00-20:00
定休日 :不定休
tel. 03-6712-6839 

Credits


Text Ayana Takeuchi

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