MILIYAH WEARS JACKET LES BRIQU 'A BRAQUE.

加藤ミリヤをつくるもの

10代から絶対的な支持を受けるシンガーソングライターの加藤ミリヤ。彼女の人気の秘密に迫る。

by i-D Staff
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10 August 2016, 5:15am

MILIYAH WEARS JACKET LES BRIQU 'A BRAQUE.

3月に最新アルバム「LIBERTY」をリリースし、4月からスタートした「"DRAMATIC LIBERTY" tour 2016 supported by KAWI JAMELE」ツアーを8月4日に終えた加藤ミリヤ。"女の子"の声を代弁する彼女の音楽は、10代を中心に絶大な支持を得ている。そんな彼女の飾らない素顔に迫った。

加藤ミリヤさんはファッション界でも影響力が大きいですが、ファッションについてのこだわりを教えてください。
音楽を感じるかどうかですね。私自身、好きなこともコロコロ変わるので、こうじゃなきゃいけないというこだわりは特にありません。日本の歌手でファッションを追求しすぎると音楽が聴こえてこないと言われることもありますが、私はもっとファッション性があってもいいと思います。ファッションも含めて、自分という存在なんです。

デビューしてから、舞台やファッションなど全てをセルフプロデュースされていますが、何かこだわりはありますか?
自分にしかできないことかどうかというのが一番の判断基準です。なので、ルールは作りません。ただ、メジャーデビューをしていることは意識しますね。好き勝手に自分の音楽だけをやりたいならインディーズで好きなものだけ売り出せばいいですが、私はメジャーという大きな組織のなかで自分を動かしてみたくて、メジャーで活動しています。なので自分の意見が一番偉いとは思いません。色々なスタッフと一緒に、様々な意見をもらって、最終的には自分で責任を持ちます。

ツアーの衣装プロデュースについて教えてください。
最初の提案は自分でします。それから、10年以上一緒にやっているスタイリストさんと話し合って決めています。東京の新しい人を探したりもしました。有名だからいいというわけでなく、若くてパワーがある人がいいです。前々回の衣装はセントラル・セント・マーチンズの学生に作ってもらったんですよ。あとは、ロンドンのKTZにオリジナルで作ってもらったりしたこともあります。今回のツアーは私の古着好きが高じて、古着に装飾をして挑みました。古着だから、スパンコールがどんどん取れて大変だったんですが(笑)。

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ツアータイトルをドラマティック・リバティ・ツアーと銘打たれていますが、あなたにとってリバティ(自由)とはなんですか?
このリバティには、「自ら掴みとった自由」というニュアンスがあります。みんなが平等に持っているものではなく、努力をして苦しんだ人だけが掴み取れる特別な自由。色々な思いや経験をした人が自由になったときは、本当に無敵だと思います。10代の頃は努力することが恥ずかしかったんですが、この歳になって、努力することの大切さや努力して手に入れた自由のかっこよさを認識していますね。

Instagramではファンからのミリヤ愛を強く感じます。ミリヤさんならではの交流方法などありますか?
ファンのおかげで、歌えて、生活ができていると思っていますし、これだけ情報がたくさんあるなかで自分を選んでくれてありがたいです。魅力的なアーティストがたくさんいるなかで、自分を好きと言ってくれる人はかけがえのない存在です。だから、ライブで出待ちしてくれる子には会うようにしています。この間、ファンクラブの子たち60人くらいとバースディパーティをしたのですが、すごく喜んでもらえました。

作品作りをするとき、聴き手のことをどのように考えていますか?
もともと、私は自分を救うために音楽を始めました。自分が生きている意味や生まれてきた意味を考える子供だったので、音楽に救ってもらったという気持ちが強いんです。でも、自分の音楽で誰かを救おうとは思ったことはありません。ただ、言葉にはしないけど、自分の心のなかの深淵の、さらにもっと下にある気持ちを歌いたいと思っています。

小さい頃はどのような子供でしたか?
ひとりで居るのが好きな子供でした。友達の家に泊まったり、友達のお母さんが作ったご飯が苦手でしたね。けっこう神経質だったと思います。あと、大人がすごく嫌いというか苦手意識が強くありました。同じ目線で接してくれる大人は好きでしたが。だから音楽を始めたんだと思います。詞を書いて発散していました。

小さい頃からなにかとの葛藤があったんでしょうか?
アートでも、どこかにダークさがあるものが好きなんです。それって自分と葛藤したり、自分と向き合っているものだと思うんですよ。何も考えずに生きている人とは、心がシンクロしません。救いようのないダークな部分を持つものに惹かれます。多分自分がそうだったからなんでしょうね。あと、哲学的なものが好きです。時間ってなんであるのかなって考えたり、それに怒ったりする。そういう感情が詞を書き始める原動力になりました。

加藤ミリヤを構成するものはなんですか?
自分のことが大好きで大嫌いな気持ちです。

JACKET LES BRIQU 'A BRAQUE.

誕生日のブログに28歳は「清く正しく美しくありたいです」とありましたが、その心は?
私、玉置浩二さんのことをすごく尊敬しているんですが、誕生日に玉置浩二さんのライブに行ったんです。安全地帯の曲に「清く正しく美しく」という曲があって、彼がそれを歌っているのを聴いて「あ、私のテーマはこれだ」と直感的に感じました。今までの自分のテーマは「強く美しく優しく」だったのですが、28歳になり、清らかなことや正しいことが美しさにつながるなと考えるようになったんですよ。その「清らかさ」が自分のなかで何かまだわからないのですが、自分の心のなかをきれいにすることなのかなと漠然と思っています。今の社会は情報が多すぎて頭がおかしくなりそうなことが多いですよね。情報を見すぎて疲れたり惑わされたり、ハートが濁っている気がするのですが、それをいつもきれいにしたいです。無駄に色々なものを見すぎないことで、自分のなかで正しい基準ができると思います。

Instagramでかき氷をたくさんアップしていますよね。お好きなんですか?
めっちゃ好きです。もともとアイスが超好きで、かき氷にクリエイティブなものがあると知ってからハマってしまいました(笑)。

デビューから12年。10年後どうなっていたいですか?
歌っていたいです。まだまだやってみたいこともあるし、自分の音楽性がどう変化していくか興味があります。その興味がある以上は続けると思います。周りの36歳は最高に輝いていて、憧れている人がたくさんいるので、10年後は楽しみですね。

日本の将来にどのようになってほしいですか?
若い子たちにもっと欲を持って、新しい文化を生み出してもらいたいです。「WANT」はすべてのモチベーション源だと思っているので、欲深さはネガティブなものではなく、向上心だと思っています。休みがたくさんあって家でゆっくりするのもいいと思うんですけど、日本のバブルのときのような、いい服着たいとか美味しいもの食べたいとか、大きい家住みたいとか、そういう欲を持つことが、逆にかっこいいと思う時代になってほしいと思います。絶対面白いですよ。

最後に、若い世代に伝えたいことをお願いします。
自分と向き合って自分のことを知ることはとっても大事。私はそれを職業にしているし、それだけで生きるレベルが変わると思います。努力をした人たちは輝いていてかっこいいし、頑張ることは楽しいです。1回きりの人生、いっぱい働いて、遊ぶパワーを持って、死ぬときに楽しかったと思ってほしい。みんな寝たいって言うけど、死んだらいくらでも寝られるんだから(笑)。

TOP UNIF.

Credits


Photography Monika Mogi
Stylist Koji Oyamada at Voice
Hair and Make-up Rie Shiraishi at Valentine

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