「女性だから諦めなければいけないことはない」蜷川実花の最新作『FOLLOWERS』
2月27日よりNetflixオリジナルシリーズとして配信がスタートする『FOLLOWERS』。中谷美紀、池田エライザ、夏木マリ、板谷由夏、コムアイ、中島美嘉、浅野忠信、上杉柊平、金子ノブアキ、眞島秀和、笠松将、ゆうたろう…。東京カルチャー真っ只中をリアルに生きる彼らが華やかなファッション業界を取り巻く人々を思い思いに演じる。

Netflix オリジナルシリーズ「FOLLOWERS」
いままでにも多くの女性たちを描いてきた蜷川実花。一人の少女が花魁になるまでの人生模様を描いた『さくらん』、『ヘルタースケルター』では美容整形を繰り返し、ファッションモデルのトップとして君臨することへの苦悩とともに心身蝕まれていくひとりの女性を映し出し、『人間失格 太宰治と3人の女たち』では、妻とふたりの愛人という女性視点から作家・太宰治を描き、ひとつ前の『DINER』に続き、2作連続10億円突破という興行成績を収めている。写真家、映画監督、2020年東京オリンピック・パラリンピック組織委員会理事としても就任、そして、ふたりの子を持つ母として、日々、膨大な創作物とともに、プライベートを両立させる、ひとりの女性である。

彼女が映し出す「女性」には、私たちそれぞれに思い当たる節がある。時に「彼女たち」のしたたかさに希望と嫉妬を感じ、その過激さには他人行儀では居られないほどの痛々しさを感じる。おそらく普段は綺麗事や見なかったフリで隠している自分の中に潜む影が見え隠れするからなのかもしれない、蜷川映画を見ている時、とにかく心は忙しくなる。

本最新作『FOLLOWERS』について、監督はプレローンチパーティーのスピーチで「大人って楽しいと伝えたい」と話した。長きに渡りファッション業界で仕事をしてきたからこそ、ファッションを愛する友人たちとともに、普段映画では借りられないようなブランドの協力も得で細部にわたる模様を映像に落とし込むことができたという。長年のキャリアの中で、多くの女性たちを見てきた彼女だからこそ実現できたリアルな「東京」がそこにある。

総勢約100人を超える出演者たちは、頭から足元までGUCCI、GIVENCHY、MARC JACOBS、KEITA MARUYAMAといった国内外ハイブランドから老舗に若手東京ブランドを着こなしている。実際に彼らが生息する東京の街々をバックに、先の俳優陣をはじめ、コムアイにMIYAVIといった著名ミュージシャンたちまでも登場し、めまぐるしく展開するシーンのなかで万華鏡のようにキラキラと輝いている。

自らの感性を武器に成功を手にした女たちと孤独や葛藤を心に抱える、まだ「何者でもない」若者たち。この二つの世代が交差しながら物語が進んでいく。若者たちは、「東京」という夢や希望に満ち溢れたキャンディーボックスのような街で、お金や権力では超えることのできない現実に直面する。私たちの日常を侵略しつつあるSNSという「ラビリンス(迷路)」に巻き込まれ振り回されるという、予想外のアクシデントが起こる可能性(リアル)もこの作品のキーワードなのだろう。

Netflixオリジナルシリーズ『FOLLOWERS』
配信日:2月27日(木)、Netflixにて全9話世界190ヵ国へ独占配信
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