終電にダッシュで向かう必要もない。クラブ初心者でも安心して遊べるイベント『11PM』とは?

「午後11時までに終わる居心地の良いパーティー」というコンセプトをもとにパーティーをオーガナイズする『11PM』。彼女たちが理想とするパーティーや、東京のクラブシーンにおける彼女たちの立ち位置などについて聞いてみた。

by Kazuki Chito
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06 August 2021, 5:29am

クラブで行われているパーティーの大半は22:00からスタートし早朝5:00に終了する。中に入ると真っ暗な会場を色鮮やかな照明が彩り、ミラーボールが幻想的な空間を作り出す。スピーカーからはDJがセレクトする大音量のダンスミュージックが流れ、来た人々は音に合わせて体を動かし、仲間との大声での会話(音量が大きいため)を楽しむ。クラブへよく遊びに行く人たちならこういうパーティーでの様子や風景はいつものことだろう。しかし、初めて一人でクラブへ行く20歳になったばかりの女子を想像してみてほしい。ドキドキしながら足を運び、たどり着いたパーティーには不慣れな音楽が大音量で流れ、話す友達もおらず、新しく友達を作ろうにも会話するのが難しい空間の演出がなされおり、少し居心地の悪い空間だと感じてしまうのも無理はない。しかし、そのような東京のクラブシーンの中で『午後11時までに終わる居心地の良いパーティー』というコンセプトをもとにパーティーをオーガナイズする『11PM』はクラブカルチャーの魅力をあらゆる人々に伝える伝導師として活躍する。今回はそんな彼女たちが理想とするパーティーについて、そしてクラブシーンにおける彼女たちの立ち位置について聞いてみた。

-『11PM』として活動し始めたきっかけは?

大学生の頃、クラブでパーティーを開催していた男友達が周りに多く、楽しそうだなと思っていました。行ってみたいという気持ちは強かったし、興味を持っていましたが、当時はクラブカルチャーに触れたことがなかったので「チャラい」とか「ダンスができないと行けない」というようなイメージを持っていました。ドキドキしながら友達が主催しているパーティーへいざ遊びに行っても、友達もいないし、みんな音楽を聴きに来たり、踊りに来たりしているので、誰かと友達になろうと会話を試みても、音量のこともあり難しい空間でした。クラブでよく会う友達とかもいなかったので、コミュニティーへの入り辛さをヒシヒシと感じていました。当時の私たちはそのパーティー空間である種の『居心地の悪さ』を感じていました。そんな経験もあって、人と人がしっかりと話せるパーティーを開催したいと思い、友達6人組が集まり「午後11時までに終わる居心地の良いパーティー」を開催する『11PM』としての活動をスタートしました。

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-パーティーを『11PM』にクローズする理由は何ですか?

大学に入りたての頃は門限があって午後10時からパーティーが始まっても2時間で終電が来ちゃうので、いつも途中退場で嫌な思いをしていました。でも、11PMの解散だったらみんなでスッキリと解散できて、終電にダッシュで向かう必要もないのでそのような時間設定にしています。

-『11PM』が理想としているパーティーはどのようなものですか?

最高の音楽がある中で、会話がたくさんあり、コミュニケーションを大切にしているパーティーです。お酒を飲まないでも楽しめて年齢性別問わず様々な人が交流できるような場所作りを意識しています。クラブカルチャーへの入り口的なパーティーでありたいですね。

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-クラブカルチャーの入り口ってどういうことですか?

クラブカルチャーに触れるためにはクラブへ行くか、インターネットで調べるかの二つくらいしか日本には存在しません。そんな中で、クラブカルチャーやパーティーに興味を持つ20代になったばかりの子たちがそれらの味見ができるような環境を作っていきたいと思っています。

-そんなパーティーを作るために心がけていることはありますか?

クラブを借りずに自分たちでスペースを借りて空間の内装から、DJまで全てDIYで行うことですね。クラブの会場って既に雰囲気が出来上がってるじゃないですか。暗くて、強いレーザーライトが会場を照らし、大音量で音楽を流せる大きなスピーカーが設置されていて。初めてクラブへ行く子たちはそんな会場にもドキドキして緊張するんじゃないかなと思います。私たちは明るい場所で、可愛く内装を作り上げることでその緊張を少しでも緩和できるのではないかと思っています。

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-自分たちのパーティーを通して何を伝えたいですか?

ファーストステップとして「ダンスミュージックって楽しい!パーティーってなんかいい感じ!」って感じて欲しいですね。そのためには内装を可愛く作る必要があるし、会話が行われやすい環境であるべきだし、安心したパーティー作りが必要だと考えています。私たちも、パーティーやクラブカルチャーに興味を持っていた20代になったばかりの頃がありました。その頃にこんなパーティーあれば良かったのにと思えるようなパーティーを作っていきたいです。

-ある意味で過去の自分たちに贈るパーティーなのでしょうか。

そうかもしれない!もちろん下の世代の女子たちにも遊びに来て欲しいけど、様々な人たちの入り口になれたらと思っています。

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-何か日本のクラブカルチャーで変えていきたいことはありますか?

クラブでのパーティー自体がやっぱり楽しいし、その文化自体がとても魅力的だからこそ、何も変える必要がないと私たちは考えています。私たちは新しく付け加えるという意味でクラブカルチャーへの導入口となっていきたいです。

-『11PM』が思うクラブカルチャーの魅力って何ですか?

現場で繰り広げられるコミュニケーションや経験ですね。それを通じて、自分の考えの幅が広がったりすることもあるし、多様な価値観に触れることができます。パーティーで繰り広げられる会話は自分を豊かにするものだと考えています。だからこそ、その魅力を感じて欲しいですね。もし私たちのパーティーを通じ、クラブカルチャーに恋した人たちがもっとディープなクラブへと足を運び始めたり、イベントを作るようになったら最高ですね。いろんな子たちがパーティーを作っていくことで、そこに多様性が生まれエキサイティングな日本のクラブシーンが出来上がっていくと思います。


『11PM』
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