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誰もが知るポップスターの素顔に迫る──今観るべき音楽ドキュメンタリー7選

ディズニープラスでの『オリヴィア・ロドリゴ:ドライビング・ホーム・2・ユー』公開を記念して、今こそ観たいポップスターのドキュメンタリー7本を紹介する。

by Tom George; translated by Nozomi Otaki
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21 April 2022, 5:00am

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音楽ドキュメンタリーを通してポップスターの知られざる世界を垣間見るのは、どんなときもワクワクする体験だ。これらの作品は世界中で愛されるアーティストの人生について教えてくれると同時に、その生活に絶えずつきまとう重荷や孤独を明かすものでもある。

ここ最近、人気スターのドキュメンタリーが続々と公開されている。まずは、3月25日に公開された、オリヴィア・ロドリゴのスターダムへの軌跡をひも解く『オリヴィア・ロドリゴ:ドライビング・ホーム・2・ユー』。2020年のロックダウン中に制作されたチャーリーXCXの独創的なアルバムの制作秘話を明かすドキュメンタリー『Alone Together(原題)』は、4月に英国で公開される。さらに、後見人裁判をめぐる無許可のドキュメンタリーが何本も公開された後、ブリトニーがようやく自らこの事件を振り返る作品に着手したといううわさもある。

オリヴィアのドキュメンタリー公開を記念して、他の作品が待ち切れないというあなたのために、今配信中のおすすめ音楽ドキュメンタリー7本を紹介する。

2019年『HOMECOMING:ビヨンセ・ライブ作品』

i-Dが考える現代を代表するコンサート映画といえば、ビヨンセの2018年コーチェラ・フェスティバルの舞台裏を明かす『HOMECOMING』だ。パフォーマンスだけでなく、バックステージの様子やインタビューを通して、彼女が伝説のステージで黒人女性として初めてヘッドライナーを務めるプレッシャーを語る本作は、単なるライブ作品にとどまらない。『HOMECOMING』は黒人の偉大さへの賛歌であり、歴史上のアフリカ系アメリカ人のオピニオンリーダーたちの言葉や音声を寄せ集めて、21世紀で最も重要な歴史的、文化的イベントを祝福する。『HOMECOMING:ビヨンセ・ライブ作品』はNetflixで配信中。

1991年『イン・ベッド・ウィズ・マドンナ』

マドンナの1990年のブロンド・アンビション・ツアーに密着した本作は、音楽ドキュメンタリーの歴史を語る上で欠かせない作品だ。やや演出過多な部分もあるが、それこそが私たちがこの20世紀を代表するお騒がせポップスターを愛してやまない所以であり、期待するものだ。例のごとくどこか煮え切らない、思わせぶりで反抗的な口調で、彼女は俳優のアントニオ・バンデラスに滑稽なほど夢中になったこと、ローマ教皇の不興を買い、ステージ上でのマスターベーションで逮捕されそうになった体験など、家族、セックス、恋愛について打ち明ける。いかにも彼女らしい出来事だ。2022年4月21日現在、『イン・ベッド・ウィズ・マドンナ』はDVDでのみ視聴可能。

2020年『This is Paris(原題)』

パリス・ヒルトンが最初で最後のアルバム『Paris』とそのアイコニックな収録曲「Stars Are Blind」と「Nothing In This World」でポップミュージックの歴史に名を刻んでから16年が過ぎた。しかし、それ以来、この『シンプル・ライフ』のスターはハウスミュージック界で成功し、世界で最もギャラの高い女性DJになったともいわれている。このドキュメンタリーで、彼女はイビザ島での大舞台を前に、普段は念入りに作り上げられた〈浅はかな女〉のペルソナに隠された素顔を明かしている。2000年代のパパラッチ文化、10代に全寮制学校で受けた虐待、そのふたつがいかに彼女の恋愛や本当の自分を見せる力に影響を及ぼしたかに迫る、意外なほど赤裸々な本作は、現在YouTubeで公開中。

2020年『ミス・アメリカーナ』

テイラー・スウィフトのキャリアの転機に、絶妙なタイミングで公開された本作。2017年のアルバム『Reputation』でタブロイド紙とカニエ・ウェストに中指を突き立てたあと、テイラーは自分や信念をはっきりと主張し、楽曲の権利所有をかけて戦う自信を身につけた。『ミス・アメリカーナ』は、Apple Musicに対する抗議、彼女を性的に暴行したDJ、そして初めて彼女の政治的発言に触れている。権利を取り戻すために過去6枚のアルバムを再録したテイラー。このドキュメンタリーは、スターが今いる場所にたどり着くまでの軌跡を追う。エンドクレジットでは、本作のために書き下ろされた、彼女の隠れた名曲を楽しめる。『ミス・アメリカーナ』はNetflixで配信中。

2015年『AMY エイミー』

アシフ・カパディア監督とA24がおくる本作は、英国の大人気アーティスト、エイミー・ワインハウスの生涯を讃えるドキュメンタリー。幼少期からデビューアルバム『Frank』(2003)、2作目『Back To Black』(2006)までを追いながら、彼女の恋愛、摂食障害と依存症との闘いをひも解いている。本作はカンヌ国際映画祭で上映されたあと、英国アカデミー賞、オスカー、グラミーを受賞。さらに本作によって、エイミーはブリット・アワーズの最優秀女性アーティスト賞で2度目のノミネートを受けた。『AMY エイミー』はhulu、U-NEXTなどで配信中。

2022年『ジャネット・ジャクソン 私の全て』

3年の制作期間を経て完成したジャネット・ジャクソンのドキュメンタリーは、世間一般、タブロイド紙、音楽業界によるブリトニーやエイミー・ワインハウスなどの90年代から2000年代にかけてのセレブの扱いが見直されつつある今、またとないタイミングで公開された。自信に満ちたセクシーなジャネットも、有名なスーパーボウルでの事件によって不当に追放された、そんなアイコンのひとりだ。全4話から成る本作で、有名なジャクソン一家の末っ子が、幼少期、ポップスターのキャリアを強要された体験、そして再び進むべき道を見出すまでを語る。『ジャネット・ジャクソン 私の全て』は今年6月、CSヒストリーチャンネルにて放送予定。

2022年『オリヴィア・ロドリゴ:ドライビング・ホーム・2・ユー』

オリヴィア・ロドリゴほどのスピードでスターダムに上り詰めたアーティストがいるだろうか? 今から1年前の3月、『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』出身の彼女はデビューアルバム『SOUR』をリリースし、エモの復活、懐かしのポップパンク、テイラー・スウィフトとロードにインスパイアされた楽曲でヒットチャートを席巻。長年ビートルズが守っていた記録を打ち破った。本作はその歴史を塗り替えたアルバムの制作過程と、オリヴィアがこの10年で最も前途有望なポップスターとしての地位を確かなものにした多忙な1年を振り返る。『オリヴィア・ロドリゴ:ドライビング・ホーム・2・ユー』はディズニープラスで配信中。

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