Photography Min Hyun-woo

韓国人フォトグラファー、ミン・ヒョヌの郷愁あふれるポートレート

コロナ禍に私たちが焦がれてやまない自然へと誘う、韓国人写真家、ミン・ヒョヌのポートレート。

by Mitch Parker; translated by Nozomi Otaki
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18 January 2021, 7:19am

Photography Min Hyun-woo

こんなご時世には、世界は狭く閉鎖的だと感じずにはいられない。都会から静かな田舎へ逃げ出したいというひとも多いだろう。それこそが韓国のフォトグラファー、ミン・ヒョヌが今注目を集めている理由のひとつだ。彼の穏やかで色鮮やかな写真は、自然や水の中でのびのびと過ごす新旧の友人たちの姿を捉えている。私たちがこの世界に閉塞感を覚えるずっと前から、ヒョヌは自然とそれが与える効果を探ってきた。現在32歳の彼は、韓国三陟(サムチョク)市で生まれ育ち、20歳でソウルに引っ越す。都市と田舎の違いが、主な着想源のひとつとなった。

「自然を見るのが好きです。でもそれは単に僕が田舎生まれだから、というだけではありません」と彼は説明する。「ありのままの姿で素晴らしいものというのは数少ないけれど、自然はそのひとつ。都会にいると奇妙な劣等感を覚えます。でも自然の中にいると、自分は自由で何でもできる気がするんです」

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ヒョヌが写真を始めたのは、ちょうどデジタルカメラが普及し始めた頃だった。「近所に写真を撮るのが好きなひとが何人かいて。僕の憧れだったお兄さんがいたんですが、彼のやることはなんでもカッコよく思えた。それで兄弟と一緒に写真を撮り始めたんです」

一時はファッションを勉強するも、結局は写真が彼の趣味から仕事になった。「ファッションは見るのが好きなだけ。自分でつくる才能はなくて」と彼は笑う。ヒョヌの作品の色づかいは明らかに異彩を放っているが、本人はまだそれを最大限には発揮できていないという。「まだ不完全です。頭に思い描いた色を表現できていない」。〈We Are Going To Live This Summer〉というシリーズで、彼は色で焦がれる気持ちを表現した。苦い想いをよみがえらせるような、金色のノスタルジーだ。

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本来なら、フォトグラファーのプロフィールの最後には過去作のクレジットを書くべきだろう。例えば、これまでのキャリアに連なる、その人の才能を誇示するような雑誌の名前やファッションキャンペーンなどだ。しかしその代わりに作品を見てほしいとヒョヌは訴え、過去の出版物を列挙することを丁重に断った。「自分がしていることを証明するために、誰かの名前を借りたくないんです。わかってくださると嬉しいんですが」

誰が彼を責められようか。作品がヒョヌのすべてを物語っているのだから。

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