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      photography Tish Weinstock 19 April, 2017

      写真と女性のセクシュアリティを考える夜会 

      「フィメール・ゲイズ(女性の視点)」をテーマにロンドンの書店で開催されたイベントDark Summer。その発起人であるルーシー・ムーアにインタビューを行った。レイ・ナダルが選んだ女性写真家の写真集5選も必見! 

      Lena C Emery

      「Dark Summer」は、ルーシー・ムーア(Lucy Moore)と、彼女のプロジェクト・パートナーであるヴィッキー・ビグス(Vickie Biggs)が発案した、官能アートのイベントだ。ロンドンの書店<Claire de Rouen>で開催される「Dark Summer」は、友人や家族たちがドリンクやプレゼントを持ち寄って、参加者それぞれお気に入りの写真集や雑誌について刺激的なディスカッションを楽む会だそう。ルーシーとヴィッキーがこの企画のために選んだ限定の写真作品についてのトークイベントも催される。フィメール・ゲイズ(女性の視点)と、それが現代社会において持つ意味に焦点を当てたこの企画——ふたりは、ロンドンを拠点に活動しているアーティストのメイジー・カズンズ(Maisie Cousins)に、限定版写真プリントの制作を依頼した。また、映像作家でイラストレーターのレイ・ナダル(Rei Nadal)がこの企画のために選書したブックリストも公開されるという。「Dark Summer」の発起人ルーシー・ムーアに、女性のセクシュアリティ、そして女性の権利のために立ち上がることの重要性について、話を聞いた。

      あなたの最新企画「Dark Summer」について聞かせてください。
      フィメール・ゲイズ(女性の視点)に関するたくさんの記事や本を読んでいた時期があって、あるとき「この"フィメール・ゲイズ"を、女性写真家の作品を通して検証してみよう」と思ったんです。ヴィッキーとわたしがメイジー・カズンズに限定版プリントの制作を依頼すると、続いてMARIEYATがスポンサーで付いてイベント用にピンク色のニッカーパンツを提供してくれることが決まりました。さらに映像作家でイラストレーターのレイ・ナダルが、女性写真集の選書リストを作ってくれることになったんです。

      女性のセクシュアリティを可視化することを重要と考えるのはなぜですか?
      どうして男性ばかりが良い思いを?と思うからです。

      あなたにとって"フィメール・ゲイズ"とは?
      「Dark Summer」のテーマにフィメール・ゲイズを選んだのは、それが社会に不足していると感じたから。女性が持っている視点は、とても複雑で多角的。一人ひとりが持っている個性やセクシュアリティ、美的センスも合わさると本当に多様なものです。

      Maisie Cousins 

      今回のイベントで取り上げた写真家たちについて、何にもっとも惹かれますか?
      写真というメディアが抱える問題(政治性)に対して、明確かつ妥協することなく取り組んでいるところ。

      女性全般に関して、何を人々に伝えたいと考えていますか?
      女性たちを"女性"というひとつの大きなグループに押し込めて、「女性はこう」と、さも私たちがみな同じ考え方や感じ方をするかのように決めつけるのが、いかに不適切な行為かを伝えたい!一方で、自由な社会で女性が享受している恩恵というものがあるのも事実で、その恩恵には責任が伴うんだということも訴えたいです。今後、さらなる女性の人権を訴えていくために。

      いまだかつてないほどにフェミニズムが、現代の文化的議論の一部として取り上げられるようになっています。なぜだとお考えですか?
      これまで、社会には、19世紀に起こった第一波フェミニズムを皮切りに、フェミニズムの波が数回押し寄せている。それが、デジタル通信の発達と普及によって、今では、新しい概念をかつてないほどスピードと流動性で探れるようになった。政治の世界では、男性の行動が世界を間違った方向へどんどん追いやっているように感じます。そのなかで闘っている女性たちは、すごい存在感を放っているでしょう?ドイツの首相アンゲラ・メルケルなんて、慈悲の心と鋭い洞察力を持っている素晴らしい女性ですよね。

      2017年に女性であるということは?
      現代に生きるすべての女性を一般化するなんて無理!それを言うなら、「2017年に男性であるということはどういうことだろう?」とも訊くべきじゃないかしら?さらには「人間として、これから皆で何を共有していくべきか?」ということをわたしたちは自問しなくてはならないと思う。昨夜、コージー・ファニ・トゥッティ(Cosey Fanni Tutti)がインタビューをしているのを見に行ったんだけれど、そこで彼女は、男性インタビュアーに対し、「明らかな身体的相違を除けば、あなたとわたしにはなんの違いもない」と言っていたわ。

      未来にかける希望や夢は?
      言葉にして言えないほどいやらしいものよ。

      「Dark Summer」のブックリスト
      1. レナ・C・エメリー『Rie』(Kominek)
      2. コリエ・ショア『Jens F』(SteidlMACK)
      3. シャーロット・ジェンセン『Girl on Girl』(Laurence King)
      4. ベッティナ・ランス『Modern Lovers』(レイ・ナダルにより選出)(Editions Braus)
      5. クルーニー・リード『Faker Drinker Soldier Heiress』(Books Works)

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      Credits

      Text Tish Weinstock
      Translation Shinsuke Kuriyama at WORDSBERG Inc.

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      Topics:photography, culture, dark summer, claire de rouen, maisie cousins, lena c. emery​, lucy moore, female sexuality

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